第五話 合否発表
「受験番B307821、ルシェリア・カリスタリアさんでお間違えないでしょうか?」
「はい」
もしかして落ちてたら私の冒険終わる?何も考えてなかったたけど、結構ピンチじゃない!?
え、、お父様からもらったこの剣も使わず終わる!?!?
何でも良いからどこかの宗教の神様助けて……!!
私はただじっと、動悸する胸を撫でながら目の前の人間が次の言葉を口にするのを待った。
「結果の方なのですが、筆記試験のボーダーも超えていますし、魔力量や適性属性も多く、冒険者になって問題ないと判断しました」
「ルシェリア・カリスタリアさん、おめでとうございます。合格です」
「こちらの紙にパーティーを組む際に向いている職や、魔力測定、身体測定の詳しい結果が記載してあります」
「こちらの紙を持って、ギルドの窓口までお越しください」
「ありがとうございます!!!」
危なかった…
早速ギルドへ向かい、順番を待っていると、昨晩私に無謀だと言ってきた大柄な男が話しかけてきた。
「やぁ嬢ちゃん。その様子だと合格したんだな」
「えぇ、」
「その感じだと魔法使いの適性が高そうだな」
「ちょっと…!!勝手に見ないでくださいよ!!」
「まぁそう怪しがるなよ」
「俺は……」
「次の方どうぞ〜!!」
ルシェリアの番が呼ばれると、男を無視してカウンターへ向かう。
「おいおい、!!」
「はぁ…ちょっと待っててください」
「今ため息ついたなお嬢ちゃん!?」
「試験お疲れ様でした、そして合格おめでとうございます!こちらが冒険者カードになります」
「冒険する上で、ダンジョン攻略や大きな街などでの検問の際、冒険者ランクの証明や身分証明書の代わりになりますので"くれぐれも"無くさないでくださいね!」
「えぇ、ありがとう」
これが冒険者カード!!!
これで黒竜を探しに行ける!!!!
明日には馬を借りてこの街を出て冒険始めたい!!!
「ふふふ〜ん♪」
「嬢ちゃん、さっきの話忘れてねーよな?」
「あっ…」