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第二話 王都へ再び

重たい荷物を引き摺りながら、私は邸宅を後にした


きっと今から歩けば、日が暮れる前に王都に着く

手持ちのお金を崩して、宿を借りて、今夜はそのままギルドで情報を集めないと


体力をすり減らしながら、私はなんとか日が暮れる前に王都に戻ることができた。


「とにかく、宿を取らないと」


そこからがまさに悲惨だった、繁忙期なのか宿の普通の部屋はどこも満室で、高い宿は持ち金の懸念があるから行けない


つまりどうなるのか?


今の私には、ボロボロの誰も泊まりたがらない部屋にしか泊まれないってこと☆



なんとか宿を取り終え、部屋に案内された部屋に入るが、お世辞にも綺麗とは言えなかった


「住めば都、住めば都、住めば都……」


自分でも渋い顔をしているのだと自覚するほど、なんとも言えない気持ちになった。



私はギルドに向かい、一目散に受付カウンターへ足を運んだ


「ギルドカードを作りたいんだけど、どうしたら良いかしら…?」

「冒険者志望の方ですね!近年、魔物の増加の影響で駆け出しの冒険者の方々が死亡する事件が多発しており、その対策として軽い試験を受けていただくことになっていますが大丈夫ですか?」


ーー知らなかった!!

え、試験ってなんだろう?魔力量とか、筋肉量とか?筆記試験とかあるのかな…


「えぇ、大丈夫よ」

「試験ってどういうことをするの?」


「モンスターに対する最低限の知識を図る筆記試験と、大きな任務やダンジョンに入る際にパーティーを組まないといけないのですが、その際にどこのポジションへの適性があるかなどの実技試験の二つがあります」

「ポジションは前衛・後衛・支援職の三つあって、前衛であれば戦士などのタンク、後衛であれば魔法使いやヒーラー、そして支援職であるサポーターと役割が分けられています」


「なるほど…次試験が開催されるのっていつ?」

「そうですね…」

「明日ですね!!」

「明日!?!?!?」


いや、好都合…?でもまさか筆記と実技試験があるなんて……


「明日受けられますか?」

「そうね、先を急ぎたいし」


「かしこまりました!」

「こちら受験番号になります!裏に会場の住所と開催時間を記載していますので、それに従ってお越しください」

「ありがとう」


どうしようかな、もう日も暮れちゃってるし、隣の酒場で聞き込みと夜ご飯も適当に済ませて寝ようかな


よし!そうしよう!!


「おいおい、嬢ちゃん」

「もしかして冒険者志望か?」

「そうだけど」

「ははは!こんなほっそい身体で?一人で冒険者なんて無謀だぜ!!!」


周囲の大柄な男たちが男に釣られて笑い出す。


「別に無謀でもなんでも良いわよ」


無謀かどうかなんて私が決めること、なんで決めつかられないといけないのよ


「まぁまぁ、そんなにカッカすんなって」

「明日の試験結果が楽しみだな!!!」


ーーッチ


この男も、お父様も、フィオナードも、男ってなんでこんなに鬱陶しいの?



もう宿に帰って寝よ



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