緊急クエスト:炎龍を討伐せよ!(危険度MAX)
ここ、ヒルデンの丘には、部隊を三つに分けて配置してある。
このヒルデンの丘はなだらかな丘陵地帯。その最も高い丘に陣取っている一たちは丘の左右に一部隊ずつと、丘の後方に一部隊に分けて配置した。
左右の部隊は騎士と奴隷と青年の混成で、右は騎士グラム、左は一、後方の魔導士部隊はウィンが指揮を執る。
「間もなく、だな」
「うぉ、びっくりした!」
耳元でいきなりグラムの声がして、一はビクッと肩を震わせて、その声の出所を見た。
彼の耳元にふわふわと浮かぶタンポポの綿毛のような白い発行体があり、声はそこから聞こえる。この綿毛はウィンの魔法だ。広域伝達魔法だと言っていたが、傍から見ると、白いふさふさのイヤリングをしているようにも見えるのが玉に瑕だ。
「この十日間でやることは全てやったきたが……果たしてどこまで通用するか、だな」
今、一は整列する部隊の前に立ち、腕組みをして丘陵を見下ろしている。一枚絵にすればとてもよく映える感じなのだが、如何せんそういう事には慣れていない彼は、ただかっこいいかも、という理由で始めたそれを、恥ずかしくなって表情を真面目な顔に固定できずにコロコロと変えていた。
「グラムの中では、どれくらいの勝率なんだ?」
「せいぜい二割だな」
「二割か……いいのか、それって?」
「いや、とてつもなく分の悪い賭けだ。本来なら兵力も武器も、もっと必要だし、連日連夜攻撃を仕掛けて相手を疲労させて消耗戦に持ち込むのが定石だ。だが、今回は短期決戦。それしか選択肢が無いから仕方ないが、それでも難しいとは思う。全滅も覚悟しないといけないほどにな」
一はチラッと、後ろを見る。
整列する人たちの表情は緊張に支配され、瞬きが少ない。顔を強張っており、顔色も良くない。気持ちは分かる。現に彼も口の中がカラカラだし、気付かれていると思うが、足は震えているのだから。
「全滅、させたくねぇよな……」
「そうだな。だから色々と柵を練ったのだろう?」
「あぁ、効果があるかは分かんないけど……」
一が視線を送った先、丘の窪地には決戦用魔法障壁陣と広域魔法地雷が設置されており、左右の部隊が炎龍をそこへ誘導し、その二つを起動することで炎龍の機動力を削ぐ予定だ。そして炎龍を陣の中に捉えている間に、ウィンが率いる魔導士部隊が詠唱を始め、魔法障壁が切れたタイミングで左右の部隊が魔道具を使って炎龍を足止めする。 詠唱が終わった魔導士部隊による砲撃魔法で炎龍を倒す、というのが一連の流れだ。それでも倒しきれない場合は、一の合図で黒龍が捨て身の攻撃をするのだが、それはあくまで予備プラン。使わないに越したことはないし、使う気もない。
「大丈夫だ。あの娘を信じてやれ。前も言ったが、あいつはすごい。元々ゼロに近い勝率を二割にまで上げたんだからな」
「だからだよ」
「うん?」
「これで大敗したら、あいつが全部背負っちゃうかも知れないだろ……そんなつもりは無くても、もっと何か出来たかも知れない、作戦がダメだったのかも知れない、私のせいで、私がもっとしっかりしていれば、って、感じか?」
「あぁ、なるほど。一、お前はすごい奴だな……こんな状況でそんなところにまで気が回るとは……恐れ入ったぞ!」
ぐわっはっは、と無理に笑っているような声音で、グラムは笑う。とてもうるさいのだが、緊張と不安と、その他諸々のせいでぐちゃぐちゃになった心を落ち着けてくれる程度には心地よい。
「さて……」
時は十日後の夕方。
炎龍と交わした約束の刻限が近づいている。そしてポツリと一が呟く。
「来たか」
彼の視線の先、燃えるような夕日を背負い、炎龍がヒルデンの丘に姿を現した。
その姿は正しく龍。
古代より畏怖の象徴であり、信仰の対象ともなった、正統な龍種。
全身は思わず見惚れるほどの黒い鱗とどす黒い赤の甲殻に覆われ、頭部に生えた猛々しい二本の角は左右で長さが違い、右側の角が左の倍ほど長さだ。黒龍と同じで長い首と尾を持ち、背中にはその巨体を包み込めるほどの巨大な一対の翼を有する。全長も黒龍とさほど変わらないだろうか。
そんな禍々しい巨体ではあるが、地平の彼方へと沈んでいく夕日と共に地に降り立つ姿は、まるで一枚の絵画のように美しく、凄烈だ。
『ほぅ……この僅かながらの力で余を討たんとするか』
炎龍が唸る。
降りた先は、丘の中央より少し後ろだ。あと四十メートルほど前に出てきてくれれば丘の中央である。
『数の割には楽しめると思うぞ!』
だから一は炎龍をそこへ誘導するために、一歩を進み出て、叫んだ。
『人間よ。貴様の言った通り、余は来たぞ』
『こんなに約束の日が待ち遠しかったのは、初めて女の子をデートに誘った時以来だよ!』
一歩、また一歩と前に進み、叫ぶ。
「炎龍! お前を倒すために、俺たちは集まったぞ! お前に勝つために!」
その言葉は、炎龍に向けてではない。味方を鼓舞するためのものだ。
「俺たちは負けない! 俺たちは勝つ! 勝って、家に帰る! たらふく飲んで! 食って! そんでもって笑顔で寝る! 俺たちはそうする!」
彼の言葉は、全員に響くものではなかった。あまりの恐怖で呼吸の仕方を忘れそうになっていた奴隷の一人が、「は?」と首を傾げる程度のものだ。
「俺たちは負けない! 俺たちは勝つ! 勝って、雄叫びを上げる! 全員で宴会だ! 俺たちは英雄になる! 悪い龍から村を救った英雄だ!」
彼の言葉は、その誰か一人の心にほんの僅かな夢を持たせる。パッとしない村の青年の一人が、「へっ」と口角を上げる程度のものだ。
「俺たちは負けない! 俺たちは勝つ! 勝って、お前で武器と防具を作ってやる! 天鱗とか宝玉とか、そういうレア素材を剥ぎ取らせてくれよ!」
彼の言葉は、そんな誰かの心に一握りの希望を灯す。ガクガクと震えている騎士の一人が、「お?」と驚く程度のものだ。
だが、それでいい。
それがいいのだ。
「俺たちは勝つ!」
いつの間にか、彼の言葉はその誰か一人の心から、他の誰かに伝播していた。震えていた奴隷も青年も騎士も、誰もがゴクリと息を飲み、やる気に満ちている。
「行くぞッ!」
作戦が、決行される。
「まずはあいつを閉じ込める!」
走り出した一は、丘の中央へ向かう。
『今日はお前をしっかりとエスコートして、忘れられない思い出にしてやるぜ、炎龍!』
魔法障壁の発動のタイミングはグラムに一任してある。だから炎龍を所定の位置まで誘導出来れば、後は勝手に判断してくれるだろう、と一は考えた。
『ではその誘いに乗るとしよう』
もちろん、そんな企みは既にお見通しのようで、炎龍は大きく咆えた。
「うおッ!?」
その巨体が立ち上がり、一の方へ歩み出る。
歩く、という行為にすら恐怖を感じてしまうというのは、きっとあの時、初めて炎龍と対峙したときにそれが植え付けられたからだろう。だから、たかが四十メートルという距離をものの十数歩で詰められてしまった時には身体中から汗が噴き出た。
『して、人間。どうしてくれるのだ?』
その巨体の熱を直に感じられるほどの近さに、思わずその場に跪いて命乞いをしたくなる。だがこれは好機だ。
「グラァ――――ムッッ! ウィ――――ンッ!」
これを逃せばきっと炎龍はこの罠には掛からない。敢えて誘いに乗ってくれている今だからこそ、この機を逃す愚行は犯さない。
「やれぇッ!」
だから一は叫び、
「了解したァッ!」
「分かったわ!」
グラムとウィンはそれに応じる。
「決戦用魔法障壁、展開ィッ!」
彼がそう言う前に、一は一目散に丘の中央から逃げ出していた。
そもそも、どれほどのサイズの障壁が展開されるのかまでは知らない一は、自身がその内部に閉じ込められないように、文字通り必死で逃げる。だから、そんな一に後ろを振り返る余裕などない。だから自分の背後で何が起こっているのかは分からないが、逃げる彼の視線の先の部隊が歓声を上げたということは、炎龍は障壁の中に閉じ込められたのか、と思う事にする。そうしてようやく心に余裕が出来た一はスピードを緩め、後ろを振り返る余裕が出来た。
「お、おぉっ!」
彼が振り返った時には、丘の中央を丸く囲う薄青のドームが完成していた。
「続いて! 広域魔法地雷、発動ォッ!」
グラムの声に反応し、丘の中央に設置された地雷が一斉に起動する。
その光景は圧巻としか言いようがない。
薄青色のドームの中では無数の紫電が爆発し、巨大な竜巻が荒れ狂い、鋭利な氷の刃が躍る。そして、その威力は炎龍を閉じ込めていた魔法障壁をも砕いてしまった。
「ゲェッ!? あのドーム、壊れるのかよ!」
その圧倒的なまでの力は魔法障壁を破壊しても尚荒れ狂い、巨大な爆発を齎す。
「いやだけど……あれで倒れてくれれば助かるんだが……」
と呟いてから、それがフラグにしか聞こえないのだと気づき、少しばかり項垂れた。
「ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ――ッ!!!!」
そんな一の想像通りに、立ち上る黒煙と爆炎の中から、鋭い咆哮が轟く。どうやら炎龍にとって、今の一撃は大した脅威ではなかったらしい。そして最悪な事に、障壁が無くなったことでウィンたちの詠唱時間が足りなくなってしまった。ましてや、あの障壁は奴隷や青年たちを守る盾としての役目もあったのだから、それが無くなった今、彼らにとって炎龍はすぐ目の前にある死そのものなのだ。
だから彼らが恐怖に駆られ、一やグラムの合図待たずに、勝手に魔法具による攻撃を始めてしまったのは仕方ないと言えば仕方ない。しっかりと訓練された騎士だって同じようにパニックを起こしているのだから、たかが数日間しか訓練を受けていない人間にとっては経験したことのない恐怖なのだろう。
「おいッ! 勝手に撃つな! 止めろッ!」
パニックになった奴隷たちの攻撃は炎龍にはほぼ当たらず、いたずらに地形を変えるだけだ。拳銃のような形やバズーカ砲のような形の魔法具も、ただイタズラに発射され続けるだけでその威力を十分には発揮できていない。攻撃は当たらず、当たらないから焦り、焦りから余計に乱射する。乱射するから当たらない、という悪循環の完成である。
もちろんそんなお粗末な攻撃は炎龍の足止めにすらならず、炎龍は翼を大きく広げ、力強い咆哮をした。
「ォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ――ッ!!!!」
その咆哮は威圧だった。
聞いた者に恐怖と絶望を植え付け、絶対に勝てない、殺される、と思い込ませてしまうほど強烈な雄叫び。当然ながら、それに抗える者はそうそういなかった。あの王国騎士の中にも、その咆哮を耳にした途端、剣を投げ捨てて我先にと逃げ出す者がいるくらいだ。恐怖と絶望を受けた奴隷や青年たちのほとんどは魔法具を捨て、逃げ始める者がいるのは当然だろう。
「お、おいッ! 待て! お前らッ!」
この時点で、戦線は崩壊していた。逃げ出した奴隷や青年、騎士たちは丘を越えて町へと向かっている。後方で詠唱を続けていた魔導士も逃げ出しており、その時点でこの作戦はの成功は無くなった。
「ハジメッ! ちょっとだけで良いから炎龍を止めて!」
耳に届いたウィンの声に、まだ諦めが無い事に驚きながらも
「分かった! 頼むぞ!」
一は自分に出来る最善を尽くすことにした。
「お前らァッ! 俺たちはあいつの恐怖に負けられねぇッ! 少しでもウィンたちの詠唱時間を確保すんぞォッ!」
一の元に残っていたのは三人の奴隷と一人の青年だけだったが、この状況においては隣に誰かがいると言う精神的な安定は凄まじいものだった。一の指揮のもと、彼らは炎龍を足止めするべく、牽制を行う。一も落ちている魔法具を拾い上げ、応戦するのだが、やはりこの牽制にはほぼ意味が無く、数秒の時間稼ぎにもならない。
別に、炎龍が炎を吐いたり、飛びかかって来たりしたわけではない。ただゆっくりと、優雅に歩を進めているだけだ。だが、その歩みを止めることは何人にも不可能なだけである。
このままでは魔導士たちの詠唱時間が確保できない。仮に出来たとしても、恐らく炎龍を倒しきれる威力はないはずだ。
「このままじゃ全滅する…………予定とはだいぶ違うが、迷ってる暇はねぇな!」
どうすれば良いのか、そんな事を悠長に考えている暇はなさそうだ。
『来いッ!』
一が天に右手をかざす。
『黒龍ッ!』
その瞬間、遥か天空に座す黒い太陽がそのまま落下してきた。翼を畳み、まるでライフル弾のような形のまま、黒龍が炎龍を貫こうとする。
完全な知覚外からの超高速突貫攻撃。
巨大な質量は炎龍の甲殻すら貫き、その速度は炎龍ですら気付いた時には回避不能だ。それらから繰り出される力は一点に集中され、その周囲に大きな被害を齎すことは無い。
だが、着弾の瞬間を一は見逃さなかった。
「なっ!? 外したッ!?」
黒龍の爪が、牙が、命が、炎龍を絶命させるための力が、直撃の瞬間にずらされた。いや、あの速度ならば知覚した時点で回避することは不可能だ。では何故か。その理由は単純だった。
『黒龍よ………遥か天に座していたとは言え、その強大な敵意と殺意だけは隠せなんだな!』
丘を抉り取った衝撃の中で、炎龍の低い唸り声を聞いた。そして、舞い上がった砂煙が晴れた時、炎龍に与えたダメージも判明する。
『炎龍……我が天に座していたのに気付いていたか』
着弾の瞬間、炎龍が芯をずらしたことにより胴体ではなく、炎龍の片翼――左の翼を打ち抜いていた。これで仕留められなかったのは痛いが、チャンスでもある。
「これで良いだろ、ウィン!」
「充分よ、ハジメ!」
全ての詠唱を終えたウィンが率いる砲撃魔法部隊による混成砲撃が今、放たれた。
一つ一つの砲撃は炎龍に届かないだろう。しかし、それらを束ね、一つにすることで、炎龍の甲殻を貫くほど強力な一撃となる。砲撃魔法を掌握するための術式が発動すると、まるで光が屈折するように魔法が曲がり、ウィンの放つ魔法に吸い込まれていくように重なり合う。
「これで終わって!」
全ての砲撃魔法が一点に収束され、最大威力を叩き出したはずだ。だが、そう簡単に事が運ぶわけがなかった。
「やったか!?」
一の後ろにいた誰かがそう言ってしまったのだ。
おいおい、そういうお約束はやめてくれよ……、などと思っている暇はなかった。
砲撃は直撃した。しかし、その砲撃は炎龍の双角の片方を折るだけに留まっていた。
『その程度か、人間よ』
炎龍は折れた角など微塵も気にしていない。むしろ、喜んでいるようにも聞こえるのだから、余計に腹立たしい。
『余の尖角を折ったことは称賛に値する。しかし、それだけであるならば、少々興が削がれるというもの』
全力を注ぎこみ、今は地面に横たわるだけの黒龍を踏みつけ、炎龍は吠える。
『どうした人間よ! これが貴様の言った、余と渡り合うための、同等の力だと言うのか?』
その圧倒的な力の差を前にして、誰もが口を閉ざした。
『だと言うのであれば終わりにするぞ、人間』
その強大な存在の前に、誰もが膝を付いた。
『滅びるが良い』
まずは黒龍を、炎龍の獰猛な瞳がそう語っている。
そして、その爪が黒龍の首を掻き切らんとするまさにその瞬間。
『待て』
一一という人間は、この状況下において、とても稀有な存在となっていた。
『どうしたのだ、人間よ』
誰もが死を覚悟し、絶望し、諦めている、そんな状況で、彼だけは違った。
『何故、前に出る?』
炎龍の元へ向かっていた。
『なんでと聞かれても、分からないんだな、これが。だって勝手に足が動いてるんだもん』
一一という人間は、嘯く。
『ここで黒龍や俺たちを殺せば、確かにお前は満足するかもしれないがな。世界には俺たちより強いやつなんて五万といるんだ。その中にはお前を倒す奴もいるかもしれん』
一歩、一歩、もはや歩くという行為だけで身体中から力が漏れ出て行くような錯覚を覚える。それほどまでの威圧感と疲労感に、今にも視界がブラックアウトしそうなほどだ。
だが、それは許さない。他の誰でもない、一自身がそれを許さない。
『何が言いたいのだ、人間』
落ちている剣を拾い上げ、一はそれを構える。満身創痍、と言えばそれまでだが、心はまだ動いている。肉体の損傷はどうでもいい。既に外傷の痛みなど遮断されており、自分の身体が自分のものではないような感覚だ。
剣先を炎龍に向け、それらしく構えるが、所詮は素人。隙だらけの構えと、覇気すら感じられない立ち振る舞いに、炎龍は笑う。そして
「ア、ッが――」
視認出来ない速度で炎龍の爪が振るわれた。その速度に一が対応できるはずもない。対応できるのは、それこそ英雄と呼ばれる存在だけだろう。
「ん、なーーえ」
グルグルと、剣が舞う。
腕付きの剣が。
そして、次にぶちり、と肉が引き裂かれる音が耳に届き、ぶしゃ、と血が噴き出る音が遅れて届く。
右腕と左腕、両腕が無くなった事実を認識するまでにラグがある。そのラグは、彼にとっては些細な事だった。
『な、何が言いたいのか、と聞かれれば……そうだな。お前が倒されるその瞬間を、お前の腹の中で見たい、って事、かな?』
最後の切り札は、ここで切らなくてはならない。
『ならば、先ずは貴様の望みを叶えてやろう』
『痛いのは嫌だから、丸呑みで頼むよ』
炎龍の口元が邪悪に歪む。
それが何を意味しているのか、遠目に見ていたウィンには何となく、分かりたくもないのに分かってしまった。
「ハジメ……?」
あまりにも一瞬のことで、その光景を目にしていた者は、何が起きたのかが飲み込めずにいた。
「悪いな、ウィン。こうするしかないみたいだ」
邪悪に歪んだ炎龍の顎が開かれ、一一は一口の内に飲み込まれた、という事実を。
彼の最後の言葉は、誰にも届かなかった。
更新遅れて、ごめんなさい。
加筆が思うように進まなかったです・・・




