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離脱

作者: ミクマリ

今日の降水確率は40%


天気予報は稀に当たる


朝から水墨画の様な空模様

冬の雨で身体が芯から凍える厳寒の年明け

今日は年始の初仕事

予想はしてたけど

ここまで患者さんが少ない閑散とした院内とわね


私は珈琲をドリップしている間

なにか口が寂しいとおもい

キッチンテーブルの上に置いていた

お歳暮の余りの煎餅を白衣のポケットの中に入れた


今日は暇

早めに休憩にしよっと

珈琲タイム

優雅な時間を楽しみましょう


何気なく窓の外を見た

公園では子供達がボール遊びをしている

こんな雨の日に外遊びするなんて

子供は元気だとつくづく思う


私は袋から煎餅を取り出し

ひと齧りした


「ひゃ!」


おもわず声が出た


一口食べて口の中が大変なことになっている


この色は醤油煎餅にしか見えなかったのに


だけどこれは


口の中はヒーハー状態になった


「これは〇〇〇じゃないの!」


味覚の基本は五味

それに旨味が加わる


甘味は至福の味

塩味、酸味、辛味、苦味は少量なら隠し味

プラスの旨味は後からくる美味しさ


「でも、これはなによ?」


辛いとか塩辛いとか苦いとかじゃない

只管、口腔内を破壊してくる

この狂暴な味は、、


生体防御反応として

私は嘔吐した


そして

ぶよぶよしたものが口の中から飛び出してきた




また出ちゃったわよ

この前はクシャミで出ちゃったよね

今度は〇〇〇食べて出ちゃったわ


でもなんで律義に口と鼻から出るんだろう


私の魂


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