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女神の推しとかしんどい  作者: 数野衣千
1/1

1話

完全に思いつきと勢いだけで書いたます。

書きたい時に書くので更新は不定期です。

文章がよみずらかったり誤字があったらすいません。なるべく直します。

俺の名前は水上れい16歳高校2年生。目立たない容姿に目立たない存在感の普通の男子だ。

俺は世の中には主役と脇役が存在すると思う。

キラキラとしたり、時にドキドキとたり色々な体験をして育っていき皆に認められる主人公のような人。

その人を支えたり時に苦しめたりする主役ではなくてもそれなりに色々ある脇役。時に主役になることもある。

そんな人達が居る中、特に波もなく平凡中の平凡。

時々忘れられすらしてあんた誰?みたいな人、そんな人はモブだと思う。

つまるところ俺はそんな人達の中、モブにあたる。

このまま平凡なモブ人生を歩んで特になんてこともなく、背景のように生きていく。

それに不満もないし幸せを感じていた。

そんな俺が車に轢かれそうな小学生を庇う、というモブらしくない事をした。

迫ってくる車、飛び出した小学生。スローモーションに見えた、小学生をどんと突き飛ばし車の前から助けて、迫ってくる車に体がぶつかり宙を舞う。そこで意識が途絶えた。

そんならしくない事をしたからこんな夢を見てるんだ。


「ハァハァ生のれいたん!画面越しじゃない生のれいたん!可愛い!天使!しんどい!尊い!」


目の前に輝くプラチナブロンド、金色の瞳、透明感のある白い陶器のような肌、バランスのとれた完璧なプロポーションの絶世の美女が息を荒らげて興奮気味に俺を見てくる。

どこからが真空パックの袋を取り出し周りの空気を集め出す。


「れいたんがいる空気~。」


なんなんだこの美女は?というか何?この真っ白な空間?

俺の周りはどこまでも白い空間で、そこには美女と俺だけが存在している。

れいたんとは俺の事だろうか……。

違ってほしい。


「れいたん写真撮っていい?」


「えっ?あぁ、はい。」


気迫に押されてはいと言ってしまった。


「きゃー!ありがとうございます!」


「れいたんとは俺のことですか?」


「勿論!他に誰だというのですか!」


本気の一眼レフを取り出した美女は俺を色々な角度から嬉嬉として撮りだした。

れいたんとは俺のことらしい……。

なんだろうこの夢は、モブ系な俺が小学生を助けるという、らしくない事をしたから舞い上がってこんな夢を見てるのか?だとしたら恥ずかしい。

恥ずかしさに顔が熱くなり顔を伏せると美女のテンションが急上昇した。


「ふぉぉぉ!その顔!最高!尊い!!」


美女は涙を流し拝みだした。


「尊いってなんですか!俺はなんなんですか!こんな平凡モブが何もしないで突っ立ってるだけですよ!」


「れいたんは私の推しなの!推しは存在してるだけで尊いんだよれいたん。」


美女に真顔で言われた。


「なんで地味でモブな俺が推しなんですか!」


「えっ?語った3日くらい語れるけど聞く?どんなに周りに地味だモブだど言われても私の推しはれいたんなんだよ!」


「なんて夢だ!早く覚めて~恥ずかしい~」


「夢じゃないよれいたん!いや私にとって夢みたいな時間だけど!あっ!そうだ急がないと!私はクヒティタースこの世界の女神です!是非クヒティとお呼びください。よろしくお願いします。」


「はい、よろしくお願いします。」


自称女神は語り出す。


「れいたん、れいたんはね小学生を助けて車に惹かれてそのまま……そのまま、死んじゃったのっ~」


この世の終わりのような顔で号泣する女神。


「ああそうですか。夢の中だからって縁起でも無いこと言わないで下さい。」


きっと病院のベットで見てるの夢なんだろうな~。

と適当に聞く。


「辛いけど本当の事なんだよれいたん……。」


辛そうに俯く女神。


「そうですか死にましたか。」


適当に答える。


「私はずっとれいたんを見てきた!れいたんは私と違う世界の(さくしゃ)が創り出した、まさに天使な人間!なのにあいつ、私がれいたんを愛してやまないと言うのにれいたんを殺しちゃったの!いくら(さくしゃ)に土下座してもれいたんの死は無効にならなかった。こんなにも私はれいたんを愛しているのに!そこで(さくしゃ)土下座してれいたんの魂をもらい受けて自分の世界(さくひん)で生きてもらうことにしたの!だからこれからは私のれいたんだよ!れいたんが私の世界(さくひん)に!あぁ嬉しすぎて死にそう!でもれいたんの活躍を見届けるまで生きる!」


「はあ。」


随分とおかしな夢だ。


「れいたんの居た世界(さくひん)は日常系で私の世界(さくひん)はファンタジー系だから大変かもしれないけど頑張ってね!安心して!れいたんが今回は長生きできるように私からめっちゃ加護付けるから!16歳のれいたんも最高だからそのまま勇者として召喚しようかと思ったけど向こうの(さくしゃ)に俺の世界(さくひん)に手出しさせない!突然身体が消えたら日常系な俺の世界(さくひん)とは系統が違う!って怒られちゃってむりだった。まぁ身体がボロボロだったから色々直不都合があって勇者召喚は諦めて、どうせなら過去のれいたんから見たいから赤ちゃんからの転生にしたよ!」


「はい?」


「れいたんの事見てて自分の世界介入しなさすぎて魔王とか産まれちゃって世界大混乱だけどれいたん頑張ってね!あぁ!時間がれいたん愛してる頑張って~あぁまだれいたんと触れ合いたかった~」


眩しくなっていく白い空間、女神は消えて身体が引っ張られていく感覚がする。

目を開けるとベットの上であぁやっぱり入院してたのか。

と思うと何やらおかしい。


「あぅあぅだぁー(訳:なんじゃこらー)」


視界が低い、動かした先の手が小さい、赤ちゃんの手だ。


「あらあら、れい。起きたのね。」


美しい女性が私を抱き上げた。女性は緑の目に、作り物ではないピンク色の髪の毛の明らかに日本でも外国人でも無いファンタジーの世界の人間だった。

おいおいどういう事だ?俺はまだ夢を見てるのか?

そうだきっと夢だ!

試しに自分の頬を思いっきりつねろうとしてみた。

赤ん坊の握力では痛くも痒くもなくふにゃんとした感覚である。

感触がある感覚がある。

いやいやそういう夢だと思いたい。

それから数日俺は赤子としての体験をしてようやく夢でなく現実であると理解した。

理解はしたけど納得は出来なかった。

16歳の精神に赤子の身体だ。

日常生活が羞恥心の連続だ。

授乳は抵抗があったもののお腹も減るし何とか慣れた。

だがおしめが耐えられないその度に顔が真っ赤になりそうだ。

今日も羞恥心に耐えながら眠気に赤子らしくお昼寝をしながら夢の中で泣いていた。


「うぁーん今日もおしめ取り替えられた~!!これが一年以上続くとか死ねる~」


「そんな!れいたん死んじゃ嫌!」


聞き覚えのある声に顔を上げると女神が泣きそうな顔でこちらを見つめていた。


「ちょっ!女神様!なんなんですか赤ちゃんって!どうにかして下さい!とんだ羞恥プレイなんですけど!!!」


「恥じらいながら赤ちゃんしてるぷにぷに天使のれいたんに萌えてました。」


「感想なんて良いです!何とかして下さい!女神様」


「そんな、女神様なんて、どうか気安くクヒティとお呼びください!」


「クヒティ様!何とかして下さい!」


「様など他人行儀では無く是非クヒティと!」


「呼び方とか心底どうでもいいです!」


「そんな!私にとってとても大事な事です!クヒティとお呼びください!」


「ではクヒティ!何とかしてください!」


「そんな敬語など使わずもっと気安く喋ってくださいとかおこがましですよね!」


チラチラ見てくるクヒティに腹がたったがぐっと堪えた。


「クヒティ、何とかしてくれ!」


「はぁ~ん♡可愛い天使かよ!」


尊いと言いながら土下座して拝んでくるクヒティ。


「クヒティいいから今すぐ赤ちゃんから大人にしろ!」


「れいたん、ごめんねいくられいたんのお願いでもそれは出来ないよ。」


しょんぼりするクヒティ。


「あんた女神でしょ?その位の奇跡出来ないの?」


「ごめんねれいたん、れいたんが来るに当たって、世界をだいぶ弄ったの。バリバリRPGからRPG要素のある恋愛ゲーム位の世界観にしたの。前の世界でれいたんとの推しカプは作れなかったからこの世界でバリバリ見たかった恋愛模様を再現したくて世界に介入し過ぎてこれ以上は介入できなの。それに産まれてくるまではいじれるけど生まれた後は見えない縁を結んだりはできるけど直接誰かを動かしたり出来ないの。あと時間を進めるという行為は世界をだいぶ歪ませてしまうから私が弄りまくった後のこの世界でやったら世界が壊れちゃう。」


「そんな……。てか、推しカプって?RPGからRPG要素のある恋愛ゲームって?なに?」


「うん、れいたんがね勇者になるのは決まってるだけど。パーティーをきめるにあたってやはり恋愛要素欲しいじゃない?推しが愛されてるって素晴らしいじゃない?だかられいたんの運命の相手を普通1人のところ5人に増やしたの!その中かられいたんが1番好きな人と幸せになってくれたらなぁと!」


「うん!意味が分からない!勇者って?運命の人5人って?」


「それはもちろん愛ゆえにれいたん中心の世界に〜あぁ時間切れだ〜もっとれいたんとお話したいのに〜」


クヒティが白い光に包まれていく。


「ちょっとまって!」


「れいたん〜また力が溜まったら会いに来るから〜愛してるよ〜」


涙声で女神は光に消えていった。

読んで下さりありがとうございます

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