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1000人メの主人公  作者: サブ
一章 記憶の迷宮
3/3

風に運ばれて

強い風を感じてから記憶がない。倒れたのだろうか?


何もない虚無空間のようなところにいた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


そしてぼやけた視界が開けて・・・いかない夢のような状態に。


音も光も風もない。


いや光は薄くある。


意識はあるし体も動く。しかし、手をたたいても音が出ない。これは夢か。


いや、ただの夢ではなくどこかで聞いた明晰夢というやつなのかもしれない。散々だ。迷子になって雨が降って・・・雨。シャキャロも雨と聞いて反応していた。シャキャロは雨を見ていない?そんなはずない。


「・・・・・・・・・・!」


声が出ない!違う。根本的に違う、声が出ないんじゃなく声が響かないイメージだ。そんなことあるのか。空気がない! 体が浮いてる!

ラテスは混乱した。考えるべきことはほかにもっとあるのにこれからのことなんて一切考えていなかった。


「そろそろいいですか?」


そんな時に声が聞こえた。どこかで聞いた声に似ている。声の主を探すためにラテスは周りを見た。


「・・・!」 


声の主は、上にいた。


「ようこそ我が夢へ。」


その少女は青い髪をしていた。そしてなんといっても、


『シャキャロじゃないのか?』


しかし、ラテスの声は相手に届かない。


「はい、うちはグア家次女セシーロです。」


と、答えた。


『声が聞こえるのか!』


「正確にはあなたの考えを、うちに伝えたいものだけ聞き取れるんですよ。」


『よくわからないが、聞いてもどうせわからないだろうしな。』


と、不可解な点を置き去りにした


『お前はなぜ話せる。』


「ここは、いわゆる異次元で、酸素がありませんのであなたがたの状態を若干いじっています。正確には特殊なものであなたを囲んでいます。呼吸の仕組みについての説明は言葉では難しいですね。」


『質問と答えがかみ合ってないぞ。』 


「うちが人間じゃないという答えでいいですか?」


と微笑みながら告げた。








え・・・・・?。








意味が分からない。人じゃないなんて逆に見た目は人でしかないのにか?

おかしいだろ。--に入ってからずっとこれ・・・


『?』


「どうかしました?」


『どうかしてるっていうレベルじゃない。』


部分的に思い出せない。俺は16の誕生日で---------


『変な家に入ってからしか思い出せない。そこより前にあったこと、なんだなんで思い出せない。家の窓で何か気にして、家といえば!』


「家といえば?」


『お前はシャキャロと姉妹?』


「・・・・・・wwそこそんなに大事ですか?wwまあ、正確には違いますが大体そんなところですかね。」


と、軽口程度に答えた。


『大体って・・・』


「ここは試練ですよ。これ以上は挑戦者の好き勝手にはさせられませんよ!」


と、ラテスの言葉はセシーラに切られた。




「それでは、あなたの試練のコース選択へまいりましょう。」




微笑みながらそう告げたのだった。

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