表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

三原色世界

無題

作者: 青い目の鴉



 真っ青に透きとおった湖の底にいた。硬くきらめく濁りに鎖されて、ひたすら待つことしかできなかった。眠っていたのかもしれない。起きていたのかもしれない。まどろんでいたのかもしれない。



 気がつけば、たくさんのものたちに囲まれていた。それらは好意を抱いているようだった。受けいれているようだった。傅いているようだった。そして何より、懐かしかった。

傍らにあることを当然としているような、はじめからそこにいたような、守るように漂うそれらは皆一様に様々だった。

それらがいることに満たされながらも、同時になにかを求めていた。きらめきの向こうに見ていても、求めるものは手に入らないと知っていたけれど、硬く濁ったままのそれを、どうすることもできないとわかっていた。


満たされて、憧れるままにそれらを眺め、冷たさを感じた。



 あるひ、翳された耀きに呼ばれて――――飛んだ。閉じていた濁りは、容易く融けてたゆたっていた。

飛んだ先には、鎖されたなかで求めたなにかがあった。なにかは、どこかで見たような色の目をしていた。


 なにかは――その ヒト は、手をさしのべて言った。









「私と共に歩んでくれないか?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ