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転生プログラマーが魔法をデバッグしたら、世界OSから監視される件 ―6歳幼児が異世界の仕様をハックし始めた  作者: プラナ
【転生】乳児プログラマー、異世界の魔法をシステムコードとして解析する
5/51

【第1章 第5話】 最初の魔法

討伐隊の船が海に消え、港に緊張が続く中、主人公はついに「魔法のコード」を視認することに成功する。

それは世界への干渉を可能にする鍵。

しかし、小さな光を灯した直後、上空からはシステムの「警告」が発せられていた。

冒険者の仕事は、危険だ。

頭では分かっていたつもりだった。


でも――

「殺意」を向けられる恐怖までは、計算できていなかった。

意識が戻る。


頭に焼きついてるのは――


```

Step 1: mana_gathering(radius=0.5m, amount=10units)

Step 2: increase_probability(photon_emission, delta=0.005)

```


(これ……母の魔法だ)


目を開ける。天井。自分の部屋。


母の顔。「よかった……」


(昨日、光を出して……倒れた)


体が重い。でも、頭は冴えてる。


魔法の構造が、まだ視界に残ってる。


(ソースコードとして、見えた)


階下から声。


「被害は窓二枚。倉庫は無事」


「マナ濃度は1.28。少し下がった」


母が俺を抱いて降りる。


父が振り向く。傷だらけ。でも笑ってる。


「起きたか」


マルタがお茶を運ぶ。


「旦那様、エルフから連絡が」


父の顔が曇る。


「契約は?」


「延期と」


ガルムが舌打ち。「また振り出しか」


父が俺を膝に乗せる。


目の前に、マナ濃度計。


1.31。1.29。1.33。


数字が揺れてる。


「不安定だな」


俺は手を伸ばす。


指先が、装置に触れる。


――ピッ。


1.30で固定される。


「今……」


母が息を飲む。「入力……した?」


(これ……システムへのアクセスだ)


午後。母が俺に魔法を見せる。


手をかざす。小さな光球。


「見てるだけでいいのよ」


指が光に触れる瞬間――


頭の中に、流れ込む。


```

Step 1: mana_gathering

Step 2: increase_probability

Step 3: lock_probability_field

Step 4: release

```


(魔法の……ソースコードだ!)


俺の手から、光。


母の十分の一。でも、確かに。


「まさか……!」


世界が揺れる。視界が暗くなる。


意識が落ちる。


夜。目が覚める。


父が帰ってきてる。


「デモン監視システムが警告を出した」


「LEI値が0.052だ」


母が息を飲む。「閾値まで……」


「あと少しだ」


父が俺を見る。


「魔法を使ったんだってな」


「でも……」真面目な顔。


「魔法は諸刃の剣だ」


(知ってる)


翌朝。ノックの音。


ドアが開く。


背が高い。耳が長い。


「アリエル・シルヴァです」


父が立つ。「契約は……」


「撤回します」


「本当か?」


「ダンジョンが成長してるなら」


アリエルの目が窓へ。


「逃げるより、対処が合理的」


(合理的……!)


アリエルが俺を見る。


「この子が?」


母が頷く。「昨日、初めて……」


じっと見る。


「確率操作への適性……高い」


微笑む。


「いつか、話しましょう」


「システムの、深い話を」


(……!)


契約成立。


午後、港が騒がしい。


討伐隊が出る。船が六隻。


母が窓辺で俺を抱く。


「見て」


海の向こう。黒い塔。


船団が近づく。


「成功するかしら」


俺は呟く。「だい……じょ……ぶ」


母が笑う。「そうね」


夕方。光が爆発する。


魔法が塔に当たる。


轟音が遅れて届く。


塔が欠ける。でも――まだ立ってる。


「すぐには終わらないわね」


父が地図を見てる。


ガルムが倉庫を整理してる。


マルタが夕食の準備。


みんな、動いてる。


世界が、動いてる。


夜。一人、ベビーベッド。


窓から月明かり。


マナ濃度計:1.28。


俺は手を見る。


もう一度。


集中する。


(マナを集めて……)


小さな光。一瞬。すぐ消える。


でも――また出せた。


(理解すれば、使える)


窓の外。


討伐船団の光が、また爆発する。


塔が、少し削れる。


(まだ終わらない)


(でも、進んでる)


俺は拳を握る。


転生して三ヶ月。


声を手に入れた。


魔法のコードを見た。


家族は戦い、世界は変わった。


(でも、これからだ)


(三ヶ月後、魔法適性検査)


(その日までに、このコードを――)


夕日が沈む。


部屋が暗くなる。


でも――


俺の手には、小さな光が灯った。


守れた。


魔法を反射し、敵を倒した。


けれど、震えが止まらない。


僕はこの手で、世界の仕様ルールをねじ曲げてしまった。


『監視レベルを引き上げます』


脳裏に響くシステム音。


平穏な日々は、もう終わる。

-----

【第1章 第5話】

【第1章「【転生】乳児プログラマー、異世界の魔法をシステムコードとして解析する」完結】

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黒い塔に魔法を反射させ、家族の危機を救った主人公。

だが、その行為は世界のシステムに「権限外の干渉」として記録されてしまう。

初めての平穏な日々は終わり、幼い天才児は世界からの「監視」という新たなルールに直面する。


最適化された選択は、次にどんな形で世界から返ってくるのか。


2025/12/24の20:00、

第1章を締めくくる【サブログ(外伝)】を公開します。

ここですべての伏線が繋がります


よろしければ、

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