表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生プログラマーが魔法をデバッグしたら、世界OSから監視される件 ―6歳幼児が異世界の仕様をハックし始めた  作者: プラナ
6歳で冒険者見習い、天才は社会の【嫉妬】で孤立する 〜観測ノードとデモン監視の謎〜
19/51

【第3章 -第3話】小さなダンジョンと大きな発見

小規模なダンジョンに踏み入れた主人公は、「マナの流れ」を読み解き、その内部構造と魔物のパターンを瞬時に把握した。

彼はまだ知らない。

このダンジョンが、「ただの魔物生成装置」ではなく、世界のルールの現れであることに気づいたことが、最大の監視者の目を引きつけたことを。

朝、ギルド。


受付嬢が声をかけてきた。


「レイ君、調査依頼が来てるわ」


「調査?」


「港から5kmの森。ダンジョンが発見されたの」


僕は身を乗り出す。


「ダンジョン!」


(本物の……構造が見られる!)


「小規模よ。でも、構造調査が必要」


「行きます!」


父が後ろから肩を叩く。


「待て。家族同行だ」


「……うん」


(今のうちに、実力を見せておこう)


森への道


父、ガルム、僕の3人。


冒険者パーティと合流する。


リーダーは髭の戦士。名前はダリウス。


「お前が噂の……6歳か」


「……はい」


「足手まといにならないようにな」


ガルムが低い声で唸る。


「……大丈夫です」


僕は答える。


(見せてあげる)


ダンジョン入口


古い石造りの入口。


マナの流れが異様だ。


渦を巻いている。通常の流れではない。


「……見える」


「何が?」


ダリウスが聞く。


「マナの流れ……歪んでる」


「……お前、感知魔法使えるのか?」


「いえ……見えるんです」


「見える?」


ダリウスが首を傾げる。


マナ視覚化


僕は目を閉じた。


マナ視覚化を発動。


——3秒。


世界が変わる。


マナの流れが網の目のように浮かび上がり、赤く脈打つ輝点が警告を発している。


通路が3本。罠が2箇所。魔物の配置が5体。


全部、透けて見える。


「……これ、設計図みたいだ」


パーティの反応


「どうした?」


ダリウスが聞く。


「……中が見えます」


「中?」


「通路が3本。罠が2箇所。魔物が……5体」


ダリウスが目を見開く。


「……お前、本当に見えてるのか?」


「はい」


「……」


ダリウスが言葉を失う。


父が口を挟む。


「息子の能力です。信用してください」


ダリウスが黙る。


「……なら、先頭を頼む」


「……わかりました」


ダンジョン内部


暗い通路。


松明の光。


僕はマナの流れを見てる。


「……右です」


「右か?」


「はい。左は罠」


ダリウスが慎重に右へ。


罠の場所


「……ここ」


僕は立ち止まる。


「罠?」


「床の石。踏むと……」


手を前に出す。


マナの流れを追う。


「……天井から矢」


「……本当か?」


ダリウスが床を調べる。


「……あった。圧力板だ」


パーティの魔法使いが呟く。


「……どうやって分かった?」


「マナの流れが……こう」


僕は空中に線を描く。


「罠の起動回路が、ここに繋がってる」


解除


「解除できるか?」


ダリウスが聞く。


「……やってみます」


僕は手をかざした。


指先でマナの供給ラインを弾く。


ショートさせるイメージ。


——10秒。


光が霧散する。


「……切りました」


カチッ。


罠が解除される音。


ダリウスが試しに踏む。


「……動かない」


パーティが息を呑む。


「……マジかよ」


「……天才か?」


魔物


通路の先。


魔物が現れた。


石のゴーレム。2体。


「戦闘だ!」


ダリウスが剣を抜く。


僕は後ろに下がる。


ガルムが前に出る。


「坊ちゃん、下がれ」


「……うん」


観察


戦闘を見てる。


ゴーレムの動き。


右腕→左腕→右腕→左腕……


一定のリズム。


(……パターンがある)


(予測できる)


助言


ダリウスが一撃を受ける。


よろめく。


次の攻撃が来る——


「ダリウスさん!左から!」


僕が叫ぶ。


「左?」


ダリウスが反応する。


——次の瞬間。


ゴーレムが左から攻撃。


ダリウスが受ける。


「……当たった!?」


(間に合った……)


「次も左!」


「了解!」


ダリウスが防御。


——的中。


ゴーレムが左から攻撃。


「今度はどうする!」


ダリウスが叫ぶ。


僕は集中する。


「……右!その次は左!」


「了解!」


撃破


ゴーレム、撃破。


2体とも倒れる。


ダリウスが息を切らす。


「……助かった」


「……すごいな、お前」


パーティの魔法使いが僕を見る。


「今度は何が見えた?」


「動きに規則性がありました」


「規則性?」


「はい。だから……予測できました」


「……」


ダリウスが引く。


「今のうちに何が見えたとか言わない方がいい」


「……どうして?」


「怖いからだ」


コアの部屋


最深部。


中央に浮かぶ結晶。


脈動する光。


「……これが、ダンジョンコア」


ダリウスが剣を構える。


「破壊するぞ」


僕は結晶を見る。


マナの流れが集中してる。


「……これ」


構造の理解


結晶の中を覗く。


マナの流れが——複雑な回路を作っていた。


ループ。条件分岐。


魔物生成……罠配置……構造維持……


全部、アルゴリズム。


「……ただのバグ取りプログラムだ」


破壊


「行くぞ!」


ダリウスが剣を振り下ろす。


——結晶、砕ける。


その瞬間。


僕の頭に、微かなノイズ。


一瞬の声。


——『修正行動、確認』


(……声?)


背筋が凍る。


(……誰が?)


(世界が……?)


崩壊


ダンジョンが揺れる。


石が崩れ落ちる音、土煙が立ち込める。


「崩れるぞ!」


「逃げろ!」


パーティが走る。


僕は父に手を引かれて走る。


出口


森の外。


ダンジョン入口が崩れる。


土煙。


「……終わった」


ダリウスが座り込む。


「……疲れた」


報告


ギルドに戻る。


報告書を提出。


受付嬢が驚く。


「……6歳が、ここまで?」


「はい。レイ君の感知能力のおかげです」


ダリウスが証言する。


「罠も、魔物のパターンも、全部分かった」


「……すごいわね」


帰宅後


家。


母が紅茶を出す。


「お疲れ様」


「……うん」


(あの声……)


(『修正行動、確認』)


(……誰が?)


母が僕を見る。


「どうしたの?」


「……なんでもない」


僕は笑う。


「疲れただけ」


「そう。じゃあ、早く寝なさい」


「……うん」


エピローグ


デモン監視システム。


画面に映る主人公の顔。


ログが更新される。


『個体ID-7829:ダンジョンコア破壊』


『行動評価:修正行動として記録』


『判定:世界システムへの貢献』


『対応:監視継続、評価微増』


別の画面。


アリエル・シルヴァが報告を読んでる。


「……ダンジョン構造を理解した?」


「……6歳で?」


彼女が息を呑む。


「……彼は、世界の裏側に気づき始めてる」


手元の資料を閉じる。


「……排除すべきか」


「……それとも」


「……利用すべきか」


その夜。


僕の脳裏に残る、微かなノイズ。


(……また、見られた)


(でも……)


(怒られてない?)


(むしろ……)


(認められた……?)


窓の外、星空。


(……もっと深いダンジョンを調べたい)


(世界の仕組みを……理解したい)

-----

第3章 第3話 完

-----

ダンジョンコアの破壊は、システムへの「修正行動」として記録され、主人公は世界の裏側が「バグ取りプログラム」であることを理解した。

だがその功績の裏で、彼の存在は、監視者にとって「利用すべきか、排除すべきか」の危険な天秤にかけられる。


世界システムの仕組みを知った観測者は、次にどんな形で運命を書き換えるのか。


次回 第3章 第4話 仲間という名の誤解


よろしければ、

ブックマークで続きを追っていただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ