7章サブ話①①: 『古代施設修復事例に関する緊急報告』
主人公は、核石に接触した際に生じた表面温度の変化が、自身の感覚と測定器の数値でわずかに食い違っている点にだけ引っかかっていた。
それは調査団の報告書にも記されたが、この場では誤差の範囲内として処理されている。
古代施設修復事例に関する緊急報告
【極秘】
発信者: エルネスト・ヴァルハイム(特別調査団・団長)
宛先: ギルド本部中央管理局件名: 港町古代施設
████に関する緊急報告報告日: 第三紀1500年 2月16日
分類: 最高機密 / 即時対応
要記録者精神状態: ████
【要旨】
本日、港町東方海底に位置する古代施設において、████████が実行された。
実行者は████。
使用技術は████████。
結果として、施設の稼働状態に██████な変化が確認された。
本件は──────
───前例が、ない。
【経緯】
2月15日 午後3時12分
施設中央部に到達。
内部に████する発光体を確認。
───「核石」と、仮称する。
表面温度:周囲より15度高温。
マナ濃度:測定器の██████。
少年が核石に接触を試みる。
私は制止した。
だが、接触は0.3秒で完了していた。
少年、曰く:
「……中が、見えた」「壊れてる。三箇所」
───意味不明。
───だが、記録。
2月16日 午前9時04分
少年が作業の実施を申し出る。
私:「方法は?」
少年:「マナを、糸みたいにして」
少年:「伸ばして、触れる」
───既存の魔法陣理論に該当する記述、なし。
───文献上、類似事例、なし。
───だが、制止する理由も、ない。
観察のみ許可。
午前10時12分:████開始
少年、核石の前で静止。
呼吸を整える。
約30秒後──────
右手から、青白い光。
───光は「線」の形状を取った。
───物理的接触なしに、核石内部へ。
少年:「……つながった」
核石の脈動が──────一瞬、停止。
直後、再開。
午前10時14分?:変化
温度:2度低下
マナ濃度:測定器の反応が███光:███████
施設全体の低音が、大きくなる。規則的。力強い。
少年は疲労の███を見せ███が、███████。
意識は、明瞭。
【技術的評価】
1. 使用された技術について
名称████。
少年は「███の███」と表現。
既存魔法との差異:
∙魔法陣を使用しない
∙代償の支払いが██████ない
∙物理的接触を介さない███████
───この技術は、
───記録上、存在しない。
2. ████の性質
核石内部の「███」に対し、直接的な███を行った。
結果として、施設の稼働███が███████。
████前:マナが熱に変換される(███████)
████後:マナが███に███れる(███████)
───少年の説明███、測定結果███████████████。
───だが、███████████████████████。
───偶然███、███████████、
判別███████。
【結論】
本件は──────
───世界で、初めてだ。
【懸念事項】
懸念1:技術の出自
少年がこの技術を███で███得したのか、不明。
───████████████████████████。
───████████████████████████。
───だが、████████████████。
懸念2:完全████後の███
現在、████は「一箇所」のみ。
少年の報告では、残り「二箇所」が存在する。
完全████が実行された場合、███が███のか。
───予測、不能。
懸念3:情報の取り扱い
本件が公になった場合:
∙各国の魔導研究機関が███
∙少年の████████の███
∙技術の███████の███
───本報告書は、███████として███████べき。
【今後の方針】
方針1:観測継続
少年による残り二箇所の████作業を観測。
全工程を記録。
方針2:技術の████
「███の███」技術の詳細を可能な限り████。
───ただし、少年は███について、███明を███████。
方針3:施設の監視
完全████後の施設███を24時間体制で監視。
───異常が発生した場合、███████████。
【補足:個人的████】
私は、40年間、古代遺跡を研究してきた。
数百の施設を見てきた。
だが、どれも──────
───「死んでいた」。
───沈黙していた。
今日、初めて見た。
───「生きている」施設を。
少年が触れた瞬間、核石は──────
───応えた。
まるで、
───待っていたように。
いや、違う。
これは──────
───私の錯覚だ。
そうに、違いない。
だが、
───もし、そうでないなら。
もし、本当に「待っていた」のなら。
───何を、待っていたのか。
───誰を、待っていたのか。
私には、まだ──────
───分からない。
【報告終了】
追記(2月16日 23時██分):
本日夜、少年と███████が宿の窓から塔を観測。
二人は何かを話していた。
私は聞き取れなかったが──────
二人の表情は、
───穏やかだった。
まるで、塔と──────
───「会話」しているように。
いや。
違う。
これは──────
───████████████████。
次回報告予定: 2月17日 ████作業継続後緊急連絡先: 港町ギルド支部(常駐)
エルネスト・ヴァルハイム特別調査団・団長古代遺跡研究歴40年
███████:正常記録精度:███
【本報告書の取り扱いについて】
∙閲覧権限:ギルド本部中央管理局のみ
∙複製禁止
∙口外厳禁
∙違反者は規定に基づき処分
承認印:██████████(ギルド本部中央管理局長)
副印:██████████(███████████)
【未解決事項】
1.████████の███
2.「███の███」技術の███
3.完全████後の施設███
4.なぜ、███なのか
5.███████████████
───答えは、
───まだ、ない。
【記録終了】
【追記:2月17日 午前2時███分】
眠れない。
報告書を、何度も読み返している。
何かが、
───間違っている。
いや。
何かが、
───足りない。
私は、何を見落としているのか。
───それとも、
見てはいけないものを、
───見てしまったのか。
【この追記は正式な報告書に含めるべきではない】
【だが、削除もできない】
【なぜなら──────】
【███████████████████】
【記録、終了】
主人公は、残る二箇所の修復作業を翌日以降に行うことを調査団へ伝えた。
結果として、施設の稼働音が以前よりも規則的で力強いものへと変化した事実だけが記録された。
ただ、その変化が施設本来の機能を取り戻した証なのかは分からない。
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