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トートの精霊とパスワーキングで始める魂の錬金術探訪  作者: ごぼう星人のまさか


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Episode.05 神官

自分の中の男性性、女性性を確認したはいいが、今のチグハグした二人を結婚させるのだと。

中年女と青年だぞ、若者の未来を奪うようなものだ。あんまりだ。


「 人によっては老人と赤ちゃん、という方だっている訳ですよね。結婚ってどうするんですか......? 」

どうしても現実世界レベルでの想像が止まらない。


「 自分の中の赤ちゃんを育てていけば、いつか老人になる。老人が生きてるうちに頑張らないとだな。」

メーガスとフールチャイルドは揃ってハハッと笑った。


「 成長していけば問題ない訳ですね。何だよかった。疲れたおばさんが少しでも若返れるように頑張ろう 」


疲れた使用人のシンデレラを優しく労わるために、好きなことをしてみよう。気持ちも上がって若返るはずだ。


「 これから会う『神官』は、的確なアドバイスをくれるから、しっかり聞くといい 」


メーガスが安心感をくれる。さあ、次はどんな質問をしようか......


気づけば石畳の道の向こうに教会が見えてきた。

いつ見ても教会とは、建物そのものがひとつの芸術作品だなあと思う美しさ。


「 ここに入っていいんですか?」ワクワクしながら中へと進む。


「 でも、何を聞けば良いのか質問が思い浮かばない...... 」


「 現状一番改善したいことは何だい?今一番差し迫ったことを聞いてみてごらん 」

メーガスはそう言って、先頭を進み聖堂の入り口の扉を開けてくれた。


「 わあ......! 」


高い天井には中世らしい宗教画が施されていて、簡素だが年季を感じるアンティークな調度品の中、神官が祭壇で祈りを捧げていた。


皇帝とは違った緊張感が漂う。

「 こんにちは 」


紳士的ににっこりと笑顔が返ってきた。

「 ようこそ 」


「 このような素晴らしい場所へお邪魔させていただき、有難うございます。一つ教えていただきたいことがあります。私が自分にも周囲にも、豊かさと幸福をもたらすには、何を意識すると良いのでしょうか......?経済的に安心できる方法が知りたいです 」


神官はニッコリと笑った。

「 君にとっての安心できる状態とは、どういう状態かね?具体的に言ってごらん 」


「 うーんと......。仕事で定期的にお客さんに来ていただけて、収入が途切れないことです。貯蓄も増やしたいです。そのことを家族や仲間と喜べて、余裕を持ってお支払いの度に『有難う』をこれまで以上に乗せたいです 」


「 そうか。ではどうしたら喜んでもらえるのかをしっかり考えて、諦めずに実践することだ。手を、頭を動かしなさい。それを外に表現しなさい。

お金の本質は、誰かの問題を解決した対価だ。お金が入ってこないということは、君が何も差し出していないということだ。差し出せていないということは、君が出し惜しみをしているのでなければ、出せないほどに疲れているということだ。

君は自分に休む許可を、与えているのかな?

多くの人間は、焦りから常に、あれこれと動き回る。いつも疲れている人間は、結局人から奪うようになる。

疲れた母親を想像すると良い。子どもや夫からすると、まあ恐ろしいものさ。

まずは自分を真ん中に置いて、太陽のように笑っていなさい。ご機嫌でいなさい。

安心した母のそばにいるだけで、家族は安らぎを得る。それは彼らの活力となる。

こうやって一人が自分を輝かせることから活力が生まれ、家では家族に伝播し家族が外へ広げていく。外ではご機嫌なサービスを捧げれば、対価として報酬や契約という形で返ってくる。同じサービスなら、機械よりもご機嫌な笑顔で何かをしてくれる温かい人に頼みたくなるものだろう?自分を労わることを侮ってはいけない。

これだけで、世界平和の種を蒔いているとは思わないかい? 」


年長者の意見はスッと染み渡る。祈りなさいとか言われるだけかもなどと思っていたが、神官の話は生活感のある具体的な話だった。事始めにどんな意識を持って取り組むのかは、結果に影響すると聞く。どこまでも自分次第で変えられそうな気がしてきた。


「 ありがたいアドバイスを、有難うございます。頑張ります 」

お礼を伝えてメーガスたちに向き合った。


「 私はもっと頑張らなくちゃと焦って止まれなかったから、気づけてよかった 」


「 神官は女神イシスの対の存在でもある。この先いずれ2人の息子にも会うことになるから楽しみだな。

よし、子どもの前に、まずは結婚式だ 」

フールチャイルドがハハッと笑いながら言った。


「 本当におばちゃんシンデレラと結婚しなければならないのね 」......青年よ、大志を抱け。


「 ひどい言いようだな 」

「 自己研鑽して、死ぬ前に絶対いい女にする 」心に誓った。


















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