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トートの精霊とパスワーキングで始める魂の錬金術探訪  作者: ごぼう星人のまさか


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<Episode.08 調整> 浮いた駒

フールチャイルドとメーガスは、すでに準備万端で待ってくれていた。

二人を迎えに行ってから、早速8番「調整」のカードの世界へと飛び込む。


「 さあ、行ってみよう 」


「 今日はフールチャイルドの奥さんなのね。カードだと仮面をつけていて表情が見えないけど、どんな辛口アドバイスも覚悟してるから! 」

これまでの自分のヘタレっぷりを、いい大人になってはもはや伸び代にするしかない。死ぬまで進化成長し続けるのが人間だ。そうだ。自分を深めて「 深化(深化)」していくのだ。


トートタロット8番「調整」に描かれている精霊は、古代エジプトの正義の女神マァトという。


「 はじめまして 」

彼女の洗練された威厳に緊張しながら挨拶をしてみたが、マアトの仮面の向こうの目は優しく挨拶をしてくれたように見えた。


マァトはスッと目を閉じると、何も言わずにスルスルと回転を始めた。駒のように回転速度はどんどん上がり続ける。

とうとう顔も見えなくなった。


回転が速いので駒としては抜群に安定しているのだが、安定どころか回転が速すぎて宙に浮かび始めた。


駒が壁にぶつかっては、空間いっぱいにあちこち跳ね回るようになり、危険を感じ始めたフールチャイルドが言った。

「 普通は回転がバランスよく回っているか、グラグラしているのかを見るのだけれど、こうも回り過ぎているのは危険だな 」


「 地に足がついてませんね 」

メーガスに言われて、前の日に見た暴走する戦車を思い出した。置いてけぼりで見向きもされない、必死にもがいていた鳥。


「 これってそのまま、生き方が地に足付けられていないってことよね。恥ずかしいけれど、なるほどです。ものすごく納得です 」


次第にマァトがゆっくりと回転をとめて、こちらへ戻ってきた。

仮面の向こうの落ち着いた眼差しと目が合った。


「 私の状態について、気をつけると良いことはありますか? 」


「 行動力があるのは良いが、持続力に欠けるね。どうすれば良いと思う?最初にまず大切なのが、動機だ 」


「 なぜそれをやるのか、思いや感情のことですよね 」


「 感覚的にそうしたら良い、こうするのが正しい、ということはわかっていたんだろうけれどね。

納得いっていないのだろう。気持ちが置いてけぼりだから、息切れしてまた新しく、次の理由を注がなくてはならない。その繰り返しで、どんどん不調和なまま事は進んでいく。

最初はそれをなんとかしようとしていた思考も、諦めという仮面を被って自己犠牲的な働きをするようになる。

おかげで物事は何事もないように見えるが、行き過ぎた対処療法は必ず流れを止める。


調和した流れというのには、感情と思考のバランスも大切だ。思いは重過ぎても、なさ過ぎてもうまくいかない。その匙加減を決めるのが思考だ。物事をアンカーさせるには、感情は重力のようなアンカーとなる。自分の内側の声とそれに気づく姿勢を大切にしなさい 」


速過ぎて浮いた駒は、戦車のアンバランスさそのまま、直感のライオンと感覚の牛が暴走し、思考の担当である人間が鳥とのバランスを取ろうとしてあげなかった結果なのだろう。

この内面のプロセスの不調和があらゆる場面に影響していることを思うと、大元の原因を産んでいるあの幼い少女と青年の影響力は計り知れない。


「 やっぱりいじけた女性性の癒しと、同時に男性性に自信を持たせることが大事なんだね 」


ありがとうございます、と笑顔でマァトにお礼を告げてその場を立ち去った。


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