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【Epilogue】あたたかい音
@ユリウスの執務室
その後。
悪魔を人為的に使っていた司教の罪は重く受け止められ、教皇の命令によって司教は退任に追い込まれた。
この国に『呪われ聖女』が生まれることは、もう二度とないはずだ。
私はユーリの妃として、そして執務を手伝う補佐官として、彼の隣で幸せな日々を送っている。
執務室で書類の確認作業をしていた私に、ユーリが心配そうに声を掛けた。
ユリウス「ミーリャ。あまり根を詰めすぎないように。くれぐれも無理をしてはいけないよ」
ミーリャ(成人)「これくらい平気ですよ、ユーリ」
私が笑って答えると、ユーリは私に寄り添って、そっとお腹に手を触れてきた。
ユリウス「音を聞かせて」
ミーリャ(成人)「はい。――どうぞ?」
ユーリは甘える幼子のように私の膝に頭を乗せて、私のお腹に耳をくっつけてきた。
ミーリャ(成人)「聞こえますか、ユーリ」
ユリウス「あぁ。温かい音が、よく聞こえるよ」
膨らみ始めたお腹のなかに、宿ったばかりの命の音が聞こえていた――
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