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狩り

「化学の街」


世界の名だたる研究者、科学者を集め新しい技術を作り続ける人類の要の街。


世界の軸であり、中心であり、憧れである。


そしてこの街のもう1つの呼び名は、「動物園」でもある。

それもただの動物園ではない。


街を中心に広がる直径200Kmの鉄の壁が立つ円。

この壁の中に、様々な動物がいる。


この円の中には海、島、川、山、ジャングル、砂漠、雪原などが作られ、常に監視、調整されている。

繁殖や、群れの形成など全てのデータが取られ、様々な研究の糧となった。


研究者はこの円の中に何百と研究施設を作り、様々な動物の研究や監視を行った。


そして一般公開され、世界各国から観光客がここに集まり、彼らはこの広大な施設を、親しみを込めて「動物の国」と呼んだ。


街を囲む鉄の壁。この向こうに広大な自然が広がる。そしてその入り口に、大きなバックパックを背負った二人の少女がいた。



「さて、と」


「車どこに直したの?」


「そこの路地にガレージがあるの。電気は通ってないけど、手動で開くんだ。それよりシロ、持ち物の点検は終わった?」


「まだ!」


「じゃあ一緒に最後の点検しよ。全部ひろげよっか」


クロとシロはバックパックを肩から落とし、地面に置いた。

二人はジィィッとジッパーの口を開き、中から様々なものを取り出す。


クロのバッグからはテントや大小のナイフ、銃弾、液体の入った瓶、火打、縄 等々…

シロのバッグからは食料や飲み物がたくさんでてきた。


更にはクロの方はバックパックと別に狙撃銃を肩から下げている。

その輝きからよく手入れされていることがわかる。


二人の少女は一つ一つメモを見ながらチェックしていき、漏れがないことを確認している。


最後にお互いの装備品をお互いに確認し合う。

ハンドガン、サバイバルナイフ、ベルトなどである。


「問題なさそうだねシロ。じゃ、行こっか」


「久々だねぇ狩りなんて。たくさんお肉とろうね!」


クロはうん、と頷き上着のポケットからカードキーを取り出した。

大きな入り口の隣にある小さな赤い扉。

その扉には「STUFF ONLY」と書かれている。


カードキーを扉の隣にある機械へと通す。

するとピピッという電子音とともにドアが開いた。まだ電気が生きているようだ。


ドアの向こうにはガスや給水などの配管がひしめき合い、何かのメーターや機械が所狭しと並べられている。機械の出す熱気が服を通して伝わってくるほどだ。


シロが高らかに手を挙げこう言った。


「お肉たくさん撮る大作戦…突撃ー!」







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