一話
初めての小説なので、多めに見てください。
誰も居ない河川敷に二人の少年が立っていた。
一人の少年は両拳から血を滴らせていた。 もう一人の少年は天使の様な笑みをしていた。 そして、その二人の外見は双子と言ってもいいぐらいに酷似していた。
そして片方の少年が口を開いた。
「やぁ、天使くん。 こんな所に何の用かな?」
「酷いなぁ。 僕にはきちんと日渡結衣というきちんとした名前があるって言ったでしょ」
「あはは、ゴメンゴメン。 でも何かしらの用がないと俺の所に来ないでしょ? それが気になってね」
「なんで、僕の前ではそんな口調なの?」
「それは後で話すよ。 それは置いといて、周りの様子がおかしいと思わない?」
「うん、人が全然居ない。 まるで人だけ消えちゃった見たい」
「惜しいね。 逆だよ」
「......逆? 逆ってどういう事?」
「用は、俺達の方がここに飛ばされてきたという方が正しいと思っているよ」
『さすが、黒崎優衣。 すごい洞察力だな』
突然、何処からか謎の女の声が聴こえてきて結衣は動揺した。
「だ、誰だ!?」
「お、君が俺達をここに飛ばした人なのかな?」
『そうだ。 貴様らにはここで死んでもらう。』
「残念ながら、ここで死ぬ気は俺達にはないけどね」
結衣は優衣と謎の女の会話に付いていけなかった。 そして、声の主であろう女が姿を現した。
だが、その女は、空飛ぶ箒に跨がり、褐色の肌と服装からは魔女を連想させた。
『どうかな? これでも死ぬ気はないと言えるか?』
「これはさすがに無理かな? でも悪あがきはさせて貰うよ」
『ふん、ほざけ。 そして、死ね』
そして、魔女は手を結衣達に向け、呪文のようなものを唱えると手元に魔方陣が現した。 そして、魔方陣から、黒い弾が放たれた。
「避けろ!!!」
優衣は結衣をかばうように動き、黒い弾を避けた。 しかし、黒い弾は次々と放たれ、ついに、優衣達に当たった。
「く、クソが...」
優衣は黒い弾が直撃して痛みにもがいていた。
「優衣!? 大丈夫!? ねぇ! ねぇ!」
「ゆ、揺するなぁ.....」
「あ! ゴ、ゴメン。 でもどうするの? 僕達、ここで死ぬの?」
「まぁ、腹を決めて置いた方がいいかも知れないね。 もう、逃げ場がない。 それに俺はもう動けないしね」
『お話は終わりか? では、これで終わらせる。 大丈夫だ、あまり苦しまないように殺してやる』
そう言って魔女はさっきよりも大きな魔方陣を現せる。 そして、これまでとは比べものにならない大きさの黒い弾を放った。
だが、そこで結衣の何かが弾けた。 その途端、結衣の身体を中心に白い光が拡がった。
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