目覚め2
なんだけど。。
目の前では女の子が、もとい鎧を脱がされた勇者がスヤスヤ眠っている。
あの戦いのあとドオルが部下に命じて、介抱させたのだ。
部下たちは定期的な戦いをマツリと称して楽しんでいる。防具もリーパのものが入っているので、裏リーパの戦力相手に死ぬことはまずない。
「魔王様。。もとの世界へ戻りたい気持ちはわかりますが、無理だと思いますよ。」
いくら伝承に【勇者に倒された魔王は元の世界へかえった】ってあるにしても。
そうなのだ、僕はそれを頼りに倒されようとしたのだ。そのための反射呪文と弱体化の呪文だったのだが。。
「まぁ、でもあれなかったこの娘多分死んでましたからねー。ルーチン化してたしー、こんなイレギュラーもありっちゃあ、ありじゃないっすかー?」
勇者を介抱した魔女が言う。軽い物言いだが、リーパでも五本の指に入る魔法使いで、リーパから裏リーパVSダークを調整するために来てる。りりーというらしい。その主な活躍は双方の回復と勇者パーティーを魔法で強制帰還させることだ。
ただ、今回は反射魔法がかかっていて、しかも、僕の強い魔力のなせる技か、本人の意識がないうちは一切魔法が解けないらしい。
「もうペットにしちゃえば?」
それこそ外交問題だろう。。。
「しけし、りりー殿の言は冗談としても、何とか丸く納めるようにしないと。。」ちなみにドオルはリーパの王様への報告書作りに追われている。言いくるめてください、と僕は念を押されている。
まぁ、ちょっと話してみたいし、いいかねー。
「ん、、」
勇者が目を覚ます。