世界のなりたち
勇者と魔王の戦い
僕の知っている物では、平和な世界を魔王が侵略(もしくは支配)→勇者が魔王を倒す→平和
だけど、この世界一ユートピアーではそう単純な理屈ではないらしい。
「今のような状況になり、おおよそ20年たちます。」ドオルによる最初の説明。それによると、この世界には2つの国があり、それぞれが精霊の祝福を受け、王が治めていたらしい。
「精霊の加護のおかげでこちらの国では身体的な力が、勇者のいる国では心の力(魔法を使ったり、発明をする能力らしい)が高くなっています。ちなみにユートピアという名前や、勇者、魔王という言葉はあちらの国のものを世界共通として使うことにしています。」
ちなみに、僕や勇者みたいに両方の力が強い人もいて、そういう人はいわゆるエリートってやつになるらしい。
「ふーん、僕ってエリートだったんだ。。。で、こっちの魔王が20年前にあっちの国に攻めていったの?」実感はないが、驚いた時にドオルに放った魔力、あれは相当なものらしい。
「いえ、最初の接触はそれよりも前、今から50年前になります。」
ドオルは続ける。
こちらの国ーダークーとあちらの国ーリーパーは人口の増加に伴って領地を広げていました。それは主に開拓隊という、それぞれの国のエリートや兵士で構成された部隊がやっていました。そしてある日互いの開拓隊が出会いました。それが約50年前。
驚いたでしょうね。未開の地と思っていたところに自分たちと同等か、ものによってはそれ以上の装備の者たちが現れたんですから。
そこで記録によればこの出会いは極秘にして、リーパの王と当時の魔王様とでどうするか、会談が開かれました。