魔王さま!?
扉の向こうには。。
また、通路があった。
豪華な扉がただの仕切りだったのか。
それとも、豪邸にありがちな門から建物までが長いってやつだろうか。
奥を見ながらそんなことを考えていると、老人が消えていた。
「あれっ!?」
扉を開けようとしてみるが、重たくてビクともしない。
僕のわきをすり抜けたらさすがに気づくと思うけど。ヤバい。
「閉じ込められた?」
「こちらですよ!」
すぐそこから低い声がした。
!
驚いて、声と逆の方向に飛び退く。
周りを見渡すが何もない?
「え、あ?」
いや
「なんだ、あれ?」
壁から何かでてる。
「動いてる。。!!」
それは人の腕だった。
「うわぁぁぁ!」
ーーーーーーーーーーー
反射的に声がでる。頭は冷たく、体は熱くなる。
!!
腕か何が呟く。
と
ゴぉぉごぉぉ!
モヤのようなものが螺旋を描きながら腕へと伸びる!はじめは大きく。すぐに収縮し、まさに腕を貫こう!だが、
「ー!」
まさに腕を貫く、その瞬間そのモヤは消えてしまった。
腕が伸びてきた。
「驚かせてしまいましたね。」
老人が現れた。
「説明が足りず、申し訳ありません。しかし、魔王さまの居室ですので、侵入者対策のためこのような細工をしているのです。」
壁だと思っていた部分に老人の腕が出たり、入ったりする。
いや、それよりも。。
「魔王?。。魔王の部屋!?」
また、驚いた僕に老人は静かに語りかける。
「はい、魔王さま。そうあなだの居室でございます。」
今度は何も出なかった。