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海のまち  作者: 杠葉 愛
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プロローグ

波の音がする。

辺りはまだうす暗く、肌寒い。

昨夜の雨は嘘のように上がり空気は澄んでいる。

深呼吸をすると微かに磯の香りがした。

わたしは今、小さな漁港にいる。

船はほとんどみえないがはたしてちゃんと使われているのだろうか。

まあいい。一人になるにはちょうどよさそうだ。

座れそうな場所を探す。

ちょうど防波堤が目に付いたのでわたしはその上に腰を下ろした。

地面はまだ湿っていたが気にならなかった。

近くのスーパー(と言っても必要最低限の物しか置いていない)の前にある自販機で買った缶ジュースを開ける。

炭酸の苦手なわたしが買ったのはオレンジジュース。

パッケージには昔から変わらない味、とか何とか書いてあるが昔飲んだ時はもう少し甘かった気がする。

味覚の変化とかいうやつだろうか。

少し違う気がする。

あの時はたしか…

はっとしてわたしは思いだすのをやめた。

振り返ってはいけない。

自分にそう言い聞かせてほっぺをぴしゃりと叩いた。

これから新しい生活が始まるのだ。

暗いことは考えない。


そんなことを考えているうち太陽はゆっくりと登りやがて町全体を映し出した。

これから私の住む町を。


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