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第1話 俺の朝、僕の夜

始まりました。

誰に望まれているでもなく、作品を増やそうと思います。

この小説は日記的に書いていこうと思います。

その日の朝から夜まで過ごしたものをまとめて、それなりの文章にして、投稿してみる

読んでてつまんなかったり、間違ってることもあると思いますが、

お付き合いいただけると幸いです。

もしよかったらなんでもいいのでコメントとかもらえるときっと明日以降の俺に、僕に、影響を与えると思います。

 昨日の夜、友人Kと長く話した。

 中学からの付き合いだ。互いの性格を知り尽くしている。

 通話を切るころには、胸の奥が熱くなっていた。

 あの感覚は久しぶりだった。

 俺が俺であることに、何の疑いも持たなかった時代の感覚。

 強くて、貪欲で、効率的で、自分の存在を自分で肯定できる――

 そんな俺が戻ってきた気がした。

 ベッドに横たわっても、その熱は胸の奥で静かに燃えていた。

 「俺はまだ、死んじゃいない」

 そう呟いて、眠りに落ちた。


 朝。

 目を覚ますと、天井の白さがやけに鮮やかに見えた。

 鏡の前に立つと、前髪が鼻の下まで伸びていた。

 寝癖で少し曲がって、額を覆う。

 その姿が、妙に“僕”っぽく見えた。

 少し気弱で、曖昧で、守りに入った顔。

 「違うな」と俺は思った。

 俺にとって長い髪は、迷いそのものだ。

 ためらいが顔の形を決めてしまうようで、どうにも気に入らなかった。

 その瞬間、決意した。

 ――切ろう。


 昼前、近所の千円カットに入った。

 「どんな感じにしますか?」

 美容師の問いに、迷わず答える。

 「スポーツ狩りでお願いします」

 ハサミの音が耳のすぐそばで鳴る。

 細い髪が次々と落ちていく。

 鏡の中の俺の表情が、少しずつ変わっていく。

 余計なものが削ぎ落とされ、骨格が露わになっていく。

 ――これでいい。

 髪を刈り上げた後頭部を撫でると、皮膚の感触がそのまま手に伝わった。

 短くなった髪の間から、風が首筋を通り抜ける。

 俺は確かに呼吸している。

 生きていることを、今は肌で感じられた。


 店を出て、喫煙所へ向かう。

 久しぶりの煙草だ。

 火を点ける手が少し震える。

 口にくわえ、一口吸う。

 肺の奥まで煙が入る。

 咳き込むほど苦い。

 それでも、悪くなかった。

 体が覚えている。

 俺の中の“昔の俺”が、懐かしそうに笑った。

 「そうそう、これだよ」

 そう言っているようだった。


 家に帰り、シャワーを浴びる。

 頭を洗うと、指先に感じる髪の短さが新鮮だった。

 湯気の向こうで、鏡の中の俺は少し笑っていた。

 「今なら何でもできる」

 根拠なんてない。

 でも、根拠のない自信ほど強いものはない。

 それが、生きているという感覚の原型だ。


 午後、就職活動の面接があった。

 スーツに袖を通し、襟を整える。

 会場に向かう途中の道で、俺は思った。

 ――でも、ほんとうにここを目指すのか?

 面接官の話を聞きながらも、頭の中では別の地平が広がっていた。

 研究だ。哲学だ。

 ライプニッツとロッツェの思想をつなぎ、世界に残る業績を築く。

 俺という名を、思想史のどこかに刻む。

 それが俺の野望だ。

 面接官の言葉が、どこか他人事のように聞こえた。

 世界が違うのだ。

 俺の見る未来は、もっと遠くにある。


 夕方、両親と電話をした。

 「俺、強くなったと思う」

 母が笑い、父が「頼もしくなったな」と言った。

 それを聞いて、少し胸が熱くなった。

 彼らは俺が壊れていた時期を知っている。

 精神のことも、胃を壊していたことも。

 それでも今の俺の声を聞いて、安心したのだろう。

 「家族がいる、頼れる友人もいる。

  恋愛に依存してる暇なんてないんだぞ」

 そう言いながら、俺はどこかで“僕”に語りかけていた。

 あいつは優しい。

 でも優しさだけじゃ、生き残れない。

 俺は戦うために生まれたんだ。


 夜になり、20時から英語の勉強会。

 その前に、大学院を共に目指す同志にメッセージを送った。

 ――先週は迷惑をかけました。これからもよろしく。

 以前なら、既読になるのを待って、返信を気にして、

 胸の奥でざわざわしていた。

 でも今は違う。

 筋は通した。それで十分だ。

 あとはどう転んでも構わない。

 その潔さが、俺の呼吸を軽くした。


 勉強会が終わり、部屋の灯りを落とす。

 深夜の静けさが降りてくる。

 その瞬間、胸の奥が少し重くなった。

 不安の気配だ。

 心臓がわずかに疼く。

 “僕”が出てこようとしている。

 彼は、いつもこうして夜に現れる。

 優しくて、臆病で、俺を休ませようとする。

 けれど、時々余計なことまで考える。

 「死にたい」なんて言葉を、体に植え付けようとする。

 それが悪意ではないことを俺は知っている。

 ただ、世界に疲れた心が、出口を探しているだけだ。


 俺は静かに呟く。

 「生きてりゃそのうち死ぬんだよ。

  だから、死にたいなんて言葉に意味はない。

  それまで前を向いて歩くだけだ」

 “僕”はその言葉を聞いて、小さくうなずいたように感じた。

 「今までよく頑張ったな。今日は休め」

 俺はそう言って、目を閉じた。


 鼓動が静まる。

 闇の中で、俺と僕が並んで眠る。

 明日になれば、またどちらかが前に出るだろう。

 でも今は、それでいい。

 この一日の終わりに、俺は確かに思う。

 俺は俺に戻った。

 そして、僕もまた、俺の中にいる。

 それでいい。

 これが、今の俺たちの生き方だ。

2025/11/10はここまでにします。

また明日の夜22時過ぎくらいに次のエピソードを増やします。

もしかすると短いかもしれないし、もしかするとめちゃくちゃ長いかもしれません。

駄文なので読みづらいと思いますが、お付き合いください。

また明日お会いしましょう

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