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第10話 透明な一日の輪郭

今日は全く書くことがありませんでした笑

でも、とりあえず、今日のことを振り返って、文章にしてみました。

今日も駄文にお付き合いください。

 今日は、朝から眠かった。

 深い眠りではなく、底の見えない浅瀬を漂うような眠気だった。

 無理に目を覚まそうとすると、霧の中に手を伸ばしたような虚ろさだけが残る。

 それでも時間は進み、俺はそれに合わせて身体を動かした。


 特筆すべきことは何もない。

 怒りも、喜びも、焦りもない。

 ただ、退屈が淡く部屋を満たしていた。

 だが、その退屈は以前のように俺を沈めることはなかった。

 不思議なほど、痛みのない退屈だった。


 今日の俺は、何にも興味を持たなかった。

 感情という色味が全部剥がれ落ちて、

 予定の骨組みだけが残ったような一日だった。

 ナイフで庖丁した時間の断面が、どこも同じ形をしている。

 そんな無機質さが一日を占領していた。


 それなのに、ふとした瞬間に“夢の中にいるようだ”と思った。

 輪郭のない空気がまとわりつき、

 現実と非現実の境界が曖昧になる。

 まるで俺の存在だけがモノクロで、

 世界はブラウン管の明滅をしているような一日。


 そんな中で、ひとつだけ“現実”があった。

 吐き気だ。

 今日も朝からずっと続いていた。

 吐くたびに喉を刺すような痛みが走り、

 それだけは確かに俺の身体の内部にある“恐怖”を思い出させた。


 夢のような退屈と、身体の不快だけが今日の二本柱だった。

 俺はそのあいだで、揺れもしないまま浮かんでいた。


 夜になり、今日一日を振り返ってみても、

 本当に何もなかった。

 ただ、暇だったとメモをした。

 ただそれだけだ。


 しかし、その「暇」は不思議と俺を苦しめるものではない。

 前の俺—いや、前の“僕”—なら、

 こういう日を空虚だ、孤独だと言っていたはずだ。


 今は違う。

 暇でも、辛くない。

 静かで、乾いていて、痛みがない。

 俺は今日一日、透明な水の中を漂っていたのかもしれない。


 そして気づく。


 僕は、ほとんどどこかへ行ってしまっていた。


 呼び出せば返事をするかもしれないが、

 今日の俺にはそれが必要なかった。

 俺はただ、予定通りに動き、

 予定通りに疲れ、

 予定通りに夜を迎えた。


 その“無色透明な流れ”こそが、

 今日という日のすべてだった。

今日は本当に短い文章になりました。

もしかするとそろそろこの作品も完結にするかもしれません。

元々、生きることがしんどい僕が力強い俺を感じたかったから文章にし始めたのが、動機でした。

哲学において「反省」reflectionというのは自我を知覚するために重要なことだと近世以来言われいます。

この物語は自己反省の物語です。

また明日も投稿する予定です。

今日も駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

明日もよろしくお願いいたします。

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