-Infinity sniping-
キャラクター紹介 第7弾!
名前 茅野 和葉
使用武器 ベネリM3
容姿 白髪のウルフカット 赤い瞳 狼を思わせるようである。
身長 160
能力 インパクト ブリーチング-衝撃破壊-
壁、バリケードを破壊する弾薬を発射する。破壊が目的であり貫通してダメージを与えることは出来ない。また、普通の実弾よりも命中精度が劣る。
備考 日々ストレスを感じ、破壊する事で解消していた。チームでの戦い方は和葉がバリケードを破壊し追い詰め、がら空きになったところを味方が撃つ。
第1章 「破壊」
2回戦が始まった。今回のチームは先程とは撃って変わり1人の強い人が引っ張るワンマンチームである。だが、1回戦を勝ち上がっていることもあるのでそれなりのチームなのだろう。先程すれ違ったがなんだか白髪の少女に寂しいオーラを感じた。
「そろそろ敵さん来ると思うよー!気をつけてね…」
「言われなくてもわかってます…」「了解だ。」
先程の戦闘も踏まえて今回は、私、みーちゃん、さわさんの前線を3枚揃えての3人体制だ。レーダーを見る限り敵はすぐそばに来ている。
「…うぁぁぁああ!!」
突然恐ろしい叫び声が聞こえた。何事かと思いバリケードに隠れながら銃口を突き出す。その途端、私が隠れていたバリケードは粉々に砕けた。たまらずすぐに頑丈な建物の後ろへと避難する。
「ひぇ…あんなの食らってたら絶対死んじゃうよ…」
先程の声はあの少女のものであり次はみーちゃんの方へと向かいバリケードを再び破壊する。みーちゃんも堪らず私のいる建物へと移動してくる。
「あれはちょっと…ヤバいよね?」
「…そうですね…でもなぜあの方は私達にトドメを刺さないのでしょう。」
確かに言われてみればそうだ。あの銃はポンプアクションと言って撃つ度に装填する必要はあるものの連射することは不可能ではない。なのに何故撃たないのだろうか。
「ここは私が…!」
バリケードに隠れながらステアーAUGで応戦するさわさん。また同じように撤退するのだろうか。
「っな…うわぁ!!」
予想通りバリケードは破壊された。だが、予想と違ったのはその後だ。相手に仲間が追いついたのかバリケードを破壊した直後、さわさんに向けて銃弾が集中砲火された。さわさんのいた場所にhitの文字が出る。
「少し後退した方がいいかもしれません…」
「了解。下がるね。」
後ろに下がりはるっちの防衛ラインまで戻ってくる。
「はーっ…ちょっとあれはきついかもしれない…」
「無事に戻ってきただけでも何より…私が守っている間に横から撃って頂けませんか?」
そうした方が早いだろう。再び前を向き相手の姿を捉える。
相手はやはり真ん中に立つはるっちを撃ってきた。はるっちならシールドで弾き返してくれるだろう。
…だが違った。撃たれると同時にシールドは張ったもののガラスの割れるような音と共に割れてしまった。
「えっ…うそっ?…きゃああ!!!」
棒立ちになったはるっちに銃弾が降り注ぐ。はるっちのシールドが割れたのを見るのは初めてだ。どうしたらいいのだろうか。
第2章 「impact breaching-衝撃破壊-」
…私は破壊する。壁も、友情も、心も。
手にもつ散弾銃とスキル、インパクト ブリーチング-衝撃破壊-で。
先程4発つかってしまった。残りは3発。私は破壊するだけでいい。破壊した後壊れた破片を回収するのは仲間の仕事だから…私はやりたいように破壊する。
残りの弾薬が尽きる前に勝負を決めよう。
「…島さん。私に考えがあります。協力していただけませんか?」
物陰にかくれながらみーちゃんが提案してくる。みーちゃんから協力を求められるのは初めてではないだろうか。
「ん?作戦あるの?全然手伝うよ!…ね?しなちゃん!」
「うん…瑞希ちゃんの、作戦。聞かせて欲しいかな。」
このふたりは全く…他の人にこうも従えるのだろうか。だけど、嫌いじゃない。むしろ大好きだ。
「では…御二方は残りの3人を、あの人から引き離してください。そうすれば、あの人は私はどうにかします。」
「どうにかって…どうにかなるの?」
少し心配そうに覗き込まれる。確かにあの威力を見ればそう思うかもしれない。
「大丈夫です。ちゃんと考えがありますから。」
こちらもなれない笑顔で返す。
「みーちゃんに言われちゃったら仕方ないかな…やろうか、しなちゃんっ?!」
「うん…じゃあ反撃開始…」
銃声と共に相手が1人射抜かれる。信濃さんが当てたようだ。
「よーし!行くよ!!」
そのまま島さんが前に出る。相手は堪らず引き始める。私も島さんが出るのに合わせ、反対側から回る。
急がなければ間に合わなくなる。
「よし…次…!」
インフィニティ スナイピングのスキルを発動しもう1人を狙う。先程の弾丸は瑞希ちゃんに貰った物だ。お陰で元々の自分のスキルと合わせて2発撃てるようになった。
…本当に上手くいくのだろうか。いや、そんなことは考えちゃいけない。首を左右に振り次の 目標を狙った。
第3章 「友情」
上手く分散したようだ。私もあの少女の元へと向かう。
その瞬間私の顔面のすぐ側を弾丸が通る。
なんと目の前には隠れず堂々と私に銃を構える彼女がいた。先程撃ってきた弾もどうやら専用弾のようだ。命中精度が普通の弾薬より劣るため今までキルには使用しなかったのだろう。
だが今はもうそんなこと言ってられないのだろう。無表情だが焦りが見える。
「あなたがそのつもりなら…」
こちらも装填しておいた赤い弾薬。ヴォルカニック バレッジを相手の足元めがけて撃つ。着弾と同時に足元に火が広がる。
「…お前…」
私に対して何か言いたいことがあるのだろうか。こちらを見て佇んでいる。
「…単独行動は時に自分も味方も危険に晒します。貴方には協調性が足りていません…」
つい先程の試合で自分にも言われた言葉を口にする。
「…ふっ…」
その言葉を聞いた途端微かだが笑ったような気がした。そのまま私は2発目の引き金を引いた。
あの少女をヒットした後、戦況は有利に進み。私達は勝利を手にした。どうやらやはりあのチームはあの人が引っ張るワンマンチームだったようだ。
「…あの娘変わってるやないか…。」
「なんや晴彦…。敵にアドバイスしたらワイら次勝てへんくなるやろ。」
横からどついて笑い合う。
「ふっ…次"も"やろ…?」
「…おう…畜生…」
目にたまる涙を指で拭う。
それぞれのチームに色々な想いが残る中、プレ大会は幕を閉じた。