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インフィニティ スナイピング   作者: 東雲唯純
4/11

-Infinity sniping-

キャラクター紹介第2弾。


名前 島 沙耶香 (しま さやか)

使用武器 MP7(サブマシンガン)

容姿 肩より少し長いくらいの髪を後ろでたばねている。笑顔が可愛い。

身長 164cm

性格 元気 能天気 友達想い

能力 オブザーブ アイ-観察眼-

マップ、レーダーに味方、敵関係なく表示される。集中すれば個人に対してその人の視界も見える。


備考 信濃 怜とは中学校からの親友である。いつも暇そうにするため自分が元気を分け与えたいと思っている。

映画鑑賞が趣味。


第1章 「憂鬱」


ついにこの日がやってきてしまった。

最近何日か練習のために「Z3」には来ているが今日は足が重たかった。今日はこの間配られたイベントの開催日である。


「はぁ…」


「またため息ついてるしなちゃん…今日何回目?ため息つくと幸福逃げるよー。」


そんな事を言われても憂鬱なのだから仕方がない。


「今日のルールは…参加者全員味方。らしいですね?

それで噛まれた人は抜ける。そしてその人そっくりのゾンビが作り出される…」


リアルなゾンビ体験を!とかいうキャッチフレーズで襲われた人の体をスキャンしてその人そっくりのゾンビを作り出せるらしい。何とも迷惑である。


「ほんじゃ…始めますか…」


今回のゲームは1日1回参加が可能であり、途中参加ができる。どうやら私たちは1番最初らしい。


「じゃあ作戦確認…沙耶ちゃんが前で戦闘。その後方から

私と陽乃ちゃんで援護…それでいいんだよね?」


「頑張って支援するね…!」


「了解ー。ゲームスタート!!!」


その発言と同時にゲームが開始される。

今回のフィールドは前回の街並みが一変、車が壊れていたり窓ガラスが割れていたりする。無駄にリアルにできている。


「敵3体、近づいてくるよ!!」


先導する沙耶ちゃんが敵を探知して伝えてくる。

作戦通りだ。問題なく1対1で倒していく。


「あー。もう…弾込めめんどくさい…」


私の銃は1発1発弾込めしないと撃てない。だから助けてもらわないと正直きつい。


「大丈夫?しなちゃん…」


私の背中につき後ろを警戒する陽乃ちゃん。

今日は銃の調子が良いらしい。


「2人とも大丈夫ー?私は平気だよ!」


楽しそうに跳ねる沙耶ちゃん。よっぽど好きなのだろう。


「敵の反応…5、6体!!」


「…一体…きゃぁ!!!」


どうやら陽乃ちゃんが襲われている。しかし前からなので

シールドで抑えているようだ。抑えることは出来ても攻撃はできない、こちらで銃を構え横から撃ち抜く。


「助かった…ありがとう…っ危ない!!」


後ろからもう一体来ていたのだろう。私の後方に向かって射撃し、制圧する。


「こっちこそ…ありがと。沙耶ちゃんは…」


「余裕余裕!弾いっぱい持ってるから楽々だよ!!」


今日のために練習で貯めたポイントでマガジンを増やしたらしい。練習でも一応的を撃つ度に10ポイントは増える。ちなみに私は一応サブのハンドガン P226を1000ポイントで買った。


「次の反応!!…あちゃぁ20。耐えられる?」


「それはちょっときつい…」


そんな会話をしていると周りからゾンビの群れがよってくる。とりあえず一体一体倒して弾込めを繰り返す。


「大丈夫ですか?!2人とも!」


私が沙耶ちゃんの援護に回っている間。陽乃ちゃんがバックアップしてくれる。銃の調子が良ければ陽乃ちゃんは射撃が上手なのだ。


「あ。待って…ジャム…」


そんなことを考えているとまたジャムったようだ。俗に言う弾詰まりである。こうなってしまうと防御に回るしかない。


「ははっちょこっとキツいよこれ…もっと来てる…

50くらい?」


沙耶ちゃんの方はまだ戦えているので問題は無さそうだ。

陽乃ちゃんを襲っているゾンビに銃を向ける。


「ありがとう…しなちゃん…また助けられ…後ろっ!!」


どうやら私の後ろにいるようである。無論、陽乃ちゃんは弾を1回出さないと撃てない。沙耶ちゃんは向こうで手一杯である。


その瞬間。横から銃弾の雨がゾンビ達を襲った。


「君たち大丈夫かい?…俺は田島。宜しくな。」


アサルトライフルを手に3人のお兄さん達が向かってくる。どうやら今回の参加者らしい。格好もまさにサバゲーマーという感じである。制服の私たちとは違う。


「えぇ…助かりました…。あなた方は?」


私の質問に頷きやはり今回の参加者だという。


「アルファよりHQ生存者を保護した…なんつって。」

「そういうの1回やってみたかったんだよなぁ。お前に取られちまったわ…」


この状態の中無線を使って冗談を言い合っている。余程余裕があるのだろう。


「援軍だねぇ…こういうの感動するよね!ありがとう!お兄さん達!助かった!」


親指を上に立てて挨拶する沙耶ちゃん。映画でこういうシーンがあるのだろうか。


「はい。正直助かりました…」


詰まった弾を取り除きながら挨拶する陽乃ちゃん。やっと取れたらしい。


「ん。この銃…はぁ。お疲れさん。」


軽く手を振り挨拶する兵隊さん。L85の事だろう。


「君もこの銃、AK47に変えた方がいいよ?どんな環境でも撃てる優れものだ!!」


確かに全員がその銃を持っている。揃えたのだろうか。


「お話中悪いけど…敵!!たくさん!!」


どうやらまたゾンビが湧いたらしい。


第2章 「援軍」


「ちっ…クソっ…ああぁ!!!」


嫌な声が聞こえる。どれくらい倒したのだろうか。


「お前…なんで…ちくしょう…うわぁ!!!」


また1人。やられていく。


「大丈夫かい?君たち…」


私の横に張り付き田島さんが援護してくれる。


「ええ。私はどうにか…」


正直もうスナイパーを持ち上げる力もないので使っているのはハンドガンの方である。P226はアメリカの軍でも使われてたこともあるほど優秀なもの。らしい。


「このままじゃキツいか…よし。おっさんがいっちょカッコイイとこ見せてやるか…」


そう口にすると沙耶ちゃんと陽乃ちゃんの方を向く。

何をするつもりだろう。


「よーし。お前ら!!逃げろ!!ここは俺に任せろや!」


そう口にすると銃を構え突撃していく。この場で1人になる事は…死を意味する。


「田島さん!!良いんですか?!」


周りのゾンビを撃ちながら声を張り上げる。


「あぁ…俺も可愛い子がゾンビになるのなんて…見たくねえ。またな。」


周りからどんどん寄ってくる。これ以上はキツイだろう。

沙耶ちゃんと陽乃ちゃんも既に離れたようだ。


「…どうかお元気で!!」


そのまま田島さんに背を向け離れる。



-数分後-



「さってと…あいつら行ったか?俺のスキルお披露目してやるか…」


俺のスキルは隠していたがグレネード ボムだ。簡単に言ったら爆弾魔だ。


「そこでゾンビになってるてめぇら!!今行ってやるから待っとけ!!うおおぉ!!!」


周囲のゾンビを引き付けピンを抜く。その瞬間周囲に高温と強い光と爆音が轟いた。


第3章 「共闘」


さっきの爆発音はなんだったのだろう。田島さんは無事だろうか。何より2人とはぐれてしまった。


「また…!!」


性懲りも無く現れるゾンビ。恐怖などもう既に消えてしまった。


「よし…」


目の前に現れた4体のゾンビを倒して進む。

どうやらここはスーパーマーケットのようになっているようだ。中の方が戦いやすいだろうか?


「ふぇ…凄い…良くできてるなぁ…」


中に入ると繊細に作られており商品棚などもしっかりした造りになっている。


「おっといけないいけない…」


気を取り直して進む。その時、足音が聞こえた。


「…誰…?」


足音のする方に銃を向け近づく、ここはお菓子コーナーだろうか?


「…子供?何でこんなとこに…っひ」


その顔を見た瞬間顔が引きつってしまった。なんとその子供はゾンビだったのである。


「…ぐるァァァ!!!!」


掛け声とともに襲ってくる。だが、撃てない。

ゲームとはいえ子供に銃を向けるのは気が引ける。


その瞬間。静かな発射音と共にその子は床に倒れた。


「…相手の形によって撃てなくなるようじゃ、このゲームは生き残れない。」


私はその声に聞き覚えがあった。


「…静也さん…ですか?ありがとう…ございます。」


私の言葉に少し首を傾げる。


「…なぜ俺の名前を?というか仲間は…あの真面目な子とともう1人元気な子が居ただろう。」


知らない人に名前を知られていれば疑問に思って正解だろうか。確かに1度も会話はしたことが無い。チャラ男同士の会話で聞いたぐらいだ。


「あ、いや…ちょっと。はぐれちゃって。」


正直に話す。よく見ると静也さんは割と綺麗な顔をしている。体つきは黒い格好をしていてよく分からない。


「…そうか。チームワークがなってないな。行こう。俺について来るといい。」


いちいち鼻に着くような言い方をする人だ。だが一人で行動するのは得策ではないだろう。着いていくことにした。


「…ってことがありまして…別にチームワークがなってないという訳じゃないですよ…」


歩きながら話す。今まで見てきたがこの人の動きは無駄がない。正確に頭を撃ち抜いていく。


「…ならなんで連絡を取らない。1度生存確認をするのが正解じゃないのか?」


「…あ。」


…完全に忘れていた。あんなことを言っていた手前恥ずかしい。すぐに無線で連絡をとってみる。


「2人とも!!大丈夫?」


返事は直ぐに返ってきた。


「おー!!しなちゃん!!無事だった?いやねー。思わぬ来客に遭遇してしまいまして…楽しくやってるよー」


元気な声が返ってくる。どうやら無事なようだ。


「しなちゃん…無事なら良かった…今どこ?」


「んー…わかんない。こっちも"知り合い"に遭遇したけどね!!」


少し強めに言ってちらりと様子を伺う。気にはしていないようだ。


「…そういえば沙耶ちゃんの能力で見れたりしない?」


「…その手があったかー。能力なんて普段ないから完全に頭になかったよー!!」


全く似た者同士である。私も普段無線なんて使わない。


「えーっとね…反対側だね…今スーパー?みたいなとこの近く?

そこから時計台が見えると思うからそっちまで来て!!

私達もそっちに向かう…」


周りを確認すると確かに時計台があった。恐らくあれのことだろう。


「ん。あったあった…了解。じゃあ向かうね。

気をつけて。」


「ほいほーい。またねー。」


連絡を終える。ここから時計台まで15分程度と行ったところだろうか長旅になりそうだ。


「…あんまりゆっくりお話してる暇は無い。来るぞ。」


「はい…大丈夫です。声聞いて元気もらえましたから!!」


私は再び銃を向けて引き金を引いた。

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