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File.8


 高校についてみると当たり前だが遅刻で、生活指導の体育教師が玄関前にて鬼のような顔をし、俺を見つけると睨みつけてきた。


 はっきり言って俺には、そこら辺の幽霊よりこっちのほうが怖い。




「1年1組、式部幽しきぶ ゆう君。君はこれで入学して通算10回目の遅刻だ。本気で学校に来る気はあるか?」


 言葉自体は温和なように聞こえているが、それを表情が裏切っている。


 鬼だ、ここに鬼がいる。


「すみません」


 ここは素直に謝ってみるが、先生の顔は鬼のままだ。


 まぁ、入学して1ヶ月も経ってないのに、10回目の遅刻はまずかったか。




「それで、今回はどんな理由だ。またしても、地縛霊に金縛りでもかけられたのかな?それとも、迷子の幽霊を自宅まで案内したとか?」


 先生はそう言って、胡散臭そうな目で俺を見つめているが、先生に以前話したことは全部本当に俺に降りかかったことで………。


 仕方がなく、俺は今日起こった出来事を先生に話す。


「えっと、今日は登校途中で、泣いているおねーさんを見つけて話し掛けたら、幽霊だったみたいで…今まで愚痴を聞いていました」


「…式部、お前は人(?)の愚痴なんか聞いている場合じゃないだろ!無断欠席を含めるとお前、進級できないぞ!」


 げっ、それはマズイ!?高校中退…笑えません!!


 これでは、さすがに俺を引き取ってくれたばーちゃんにも顔向けできない。


 何とかしないと…。




 頭の中であれやこれや考えごとをしていると、生活指導の先生のゲンコツで現実に戻される。


 ゴンッ!


「聞いているのか、式部!」


「イッタタタ、すみません。あのー、それで俺はあとどのくらい欠席できますか?」


 僕は頭を擦りながら、質問してみるが、この質問は生活指導の先生にはしてはいけない内容で………。


 ブチッ←生活指導の先生の何かがぶち切れる音。


 さすがに、生活指導の先生は顔を真っ赤にし、説教開始!!


 どこかの説法よりありがたい、お言葉の数々をいただきました。(泣)




 俺は何とか昼休み中に学校に到着できたのに、学食を食べに行くことさえできないまま、午後の授業を受けることになる。


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