File.20
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ケース2.ばーちゃんが貧血で倒れた時………。
僕のケータイに家から電話がありました。
どうやら、二等兵は力の強い幽霊らしく、霊界回線で電話が使えた。
俺がケータイに出た時には〔………た、おれ、たぁー〕と、擦れた声で言われて、背筋の寒い思いをしたが、今ではとても感謝している。
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そんなわけで、俺が櫻ヶ丘学園に出発するにあたって、二等兵並びにそこらにいる浮遊霊に、くれぐれもばーちゃんに迷惑を掛けるなと言い含める。
ばーちゃんは、その様子をいつも以上にニコニコ見ていたので、理由を聞いてみると。
「だって、幽ってば、生きている時の清晴さん(じーちゃん)と同じことしているんだもの…」
と、クスクス笑っている。
どうやら僕は、じーちゃんと行動パターンが同じことが発覚した。
ちょっとヤだ。
こうして、俺は幽霊達にばーちゃんと家を託し、超セレプの櫻ヶ丘学園高等部に向うことになる。
俺のこの幽霊が視える体質は変わることはないが、何とかこの学園ではうまく行くことを願う。
と、言うか、もう僕を受け入れてくれる学校がない気がするので、死ぬ気で頑張ることを心に誓う。
その後の俺の学園生活は………ご想像にお任せします。
俺の幽霊事件簿~俺が転校する理由~ おしまい
次から「おまけ」です。




