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File.13


「櫻なんたら学園の理事長さんは、幽のその力があることで芸能特待生にしてくれて、授業料はタダでいいと言っていたよ」


 おぉっ、それはすごい!!


 それでもなー、櫻ヶ丘学園はここから遠いし、確か数年前から全寮生になったはずだよな。


 そうすると、食事代とか金が掛るし…。


「それに、構内の買い物も、本当は半額免除のところを無料にしてくれるって」


「何で?」


 おいしい話しには、危険がいっぱーい♪


 何て、冗談ではないので、祖母に裏の事情を聞いてみると。


「構内の買い物の無料を提案して来たのは、宇佐原うさはらさんのところの申し出。どうも、八緒君は高校で浮いているらしくてねー。八緒君の両親の話しだと友達が1人もいなくて、寂しい思いをしているから、ぜひ幽に八緒君と一緒に同じ学校に通っていて欲しいと言われてね」




 宇佐原八緒うさはら やお、15歳。俺の3人いる幼馴染の1人だ。


 宇佐原財閥の次男坊で庶民の俺とは親友だ。


 八緒と言う可愛い名前のくせに、弓道が得意でかっこいい自慢の親友だ。


 宇佐原家は、日本が誇る5本の指入いる財閥のため、なかなか八緒は本当の友達ができないようだ。


 八緒は俺がいるだけで十分だとは言ってくれるけど…。




「………宇佐原のおじさんには負担掛けちゃうけど、俺、八緒の側に行ってもいいかな?」


「きっと、幽のことは負担にはならないよ。それよりも息子達が心配ばかり掛けるから、そっちのほうが、負担が大きいんじゃないのかねっと、宇佐原さんが言ってたよ」


 祖母はそう言って、くすくすっとおもい出し笑いしている。


 俺も同感なので、祖母と一緒に声をたててラーメン屋で笑いあった。




 俺はこの瞬間、櫻ヶ丘学園に通うことを決めた。


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