表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したのはバカ殿でした  作者: 戦国兄弟
~なぜか転生~
10/13

【其の壱拾】

今回のはかなり秀秋がとち狂っています。

さらに作者も狂っております。

これまで投稿した中では一番酷いかもしれません。

※理性を保ちたい方、お食事中の方は止めておくことをおすすめします。

「どういうことだ。重元」


「も、申し訳ありません。じつは義統殿は……」


「いや、こんなクソ……、まぁ、義統のことは良いから。

 なんで鉄砲隊の訓練してないのかな? と思ってな」


「それが……」


 重元の話は想像を超えていた。

 なんと、なんとだ。


「火薬も弾も尽きてしまったのです」


 なにぃぃぃぃぃ!

 弾薬が、尽・き・た、だと!

 

 本来なら重元を問いただすべきなのだが、そうはできない。

 なぜなら、鉄砲隊に三段構えをやらせて、弾薬も好きなだけ使えと言ったのは俺だから。


「いいよいいよ。金は有り余ってるんだ。また博多商人から買えばいいさ」


 金ねえwww

 今は昔、金蔵はからっぽで借金するしか手がねえ。

 というかまずい、これは死活問題だ。


 (仮定)弾薬がない。

     =鉄砲隊使えない(仮定より)

     =戦い起きたら勝てないかも(俺の予測)

     =関が原の戦いは近い(俺の記憶)

     =家康に負けてしまう!(俺の予感)

 (結論)鉄砲隊が有効活用できず、小早川秀秋は関が原の合戦で敗北。

     秀秋はバカ殿っぷりを世に知らしめる結果となったw


 うん、これは本当にやばいね。だって(仮定)じゃなくて(結論)なんだもん。


 どうしよう、どうしよう!

 どう考えても貿易船が帰ってくるまでには弾薬買えない。

 博多商人から借金なんて、もうたくみが許してはくれない。


 たくみを説得するのもムリ。

 何ヶ月かたったら関が原の戦いが起こるんで、なんて言える訳ない。


 くそくそっ。頭をかきむしってみる。

 けど髪の毛が何本か抜けただけ。

 

 やばいっすやばいっす。

 どうしますかどうしますか!


「まあまあ。弾薬がないなら諦めて、代わりに酒でも飲みましょう。ネッ?」


 氏ねっ! なにがネッ、だ。

 まじで今は死んでいてくれ義統!


 なにも思いつかん。

 ダメだわ。名案をとっさに思いつくほど俺は天才じゃないらしい。


「金吾様……。申し訳ありませぬ……」


 頭を抱え込む俺を見て、重元はかなり不安そう。

 大丈夫、君のせいじゃないよ。

 でもそういうことは早くに言ってほしかったね。本気で。


「弾薬なんぞなくても人生は楽しめますぞ。酒さえあれば、ハッハッハ!」


 くそくそ、クソッタレ!

 お前は毎回毎回、なんで酒持ってるんだよ。

 

 お前は俺の家臣だろうが。ちゃんと働けよ。

 その脂肪を消費しまくって、骨になるまで働け!


 こんなに沈んだ空気の中で、一人で酒盛りするなよ。

 空気よめよ。貴様はKY?

 かなりヤバイ。

 狂った野郎。

 カス野郎。(~友蔵、心の俳句~) 

 

 ううっ、俺の脳細胞まで破壊され始めたし。

 ええい、やけ酒だ!


「ゴルアァ義統。俺にも酒よこせぇ」


「おおっ、秀秋殿がついに乗ってくれましたな。ガッハッハ」


 なーにが秀秋殿だ。

 俺は主君だぞ。お前のご主人様だぞ。

 グビグビッ。

 俺は勢いよく酒を飲み干す。


 ウッ……グ……ガハッ……。


 そうだ。俺は酒飲んだことないんだった。

 前世でも現世でもまだ18歳未満なんだった。未成年だった。


 うげッ。

 胸が、熱い。すごく……ムカムカするぅ。


「ガハハハハ! 秀秋殿は下戸でしたか。ハハハハ愉快じゃ。愉快じゃ」


 笑うなカス。酒太りのカスにだけは笑われたくねぇ。

 

「あぁッ……、金吾様。このようなところでもどさないで下され」


 重元が背中をさすってくれるけど逆効果。

 だってごしごしこするんだもん。

 触らんほうがましだ。


 むむむ、じょじょに嘔吐感が……。

 出てしまう。やってしまうのか!

 

 ウボゲエェ、グボボッ……。


 ……やってしまった。


「ガハハハハハ! 汚いぞ! 秀秋殿!」


 義統の酔いはピークに達している。

 まただけど、笑うなカス。消えろカス。


「あぁっ金吾様。

 そんなことをしては、あぁ、畳みを取り替えねばならぬではありませんか」


 俺の心配より畳みの心配かよ! 俺は仮にも主君だぞ。

 くっ……結局のところは……重元、お前もか。

 

 もういやだ。

 本当にもういやだ。

 主君がつらい時は慰めるのが家臣の務めだろ。

 

 なのに、なのに……小早川家臣団は腐ってる。

 俺をなめきってる。


 俺は転生者だぞ。

 お前らより賢いんだぞ。


 俺は当主だぞ。

 お前らの首なんて、すぐチョッキンできるんだからな。


「ワッハッハ! 逃げるのか秀秋殿! ゲ■残して逃げるのか!」


 そうだ。もういい。

 なめられるのはもうウンザリだ。

 

 俺は怒った。覚醒した。

 この小早川家を作り変えてやる。俺だけの家にしてやる。

 

 家臣みんながいうことを聞く、そんな理想の家を作ってやる!

 そんな小早川家で、俺は独裁者として幅を利かせるんだ。


 そうなんだ。俺が間違っていた。

 こんな家臣が生意気な大名家では、関が原にのぞむなんてムリなんだ。

 秀秋がすべてを仕切る勢いでなくてはだめんだ。


 俺は目覚めたぞ。

 もう家臣にバカなんて言わせない。

 ふざけた野郎はすぐにチョッキンだ。


 俺は城に帰ってすぐに動き始めた。

 ついに俺だけの、俺の小早川家ができあがるのだ。


 フフフフ。

 俺のもとで、小早川家は生まれ変わる。

 

 信玄時代の武田家のようになる。

 ウルトラスーパーチート大名になるんだ。

 

 発起した理由はダサいけど、俺は本気だ。

 本気の本気で最強になる。

 自由で最高の小早川家は、天下を統一するのだ。


 ムォッフォッフォッフォ。


 見ておるが良いわ!


 俺をバカ殿と蔑んだ奴らめ!

区切りは悪いですけど、これにて第一章終了です。

第二章からは、この作品のメイン(のはず)のチートみたいな内政です。

お楽しみに! (と言えるように頑張ります)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ