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テグラ/プレッサ  作者: とととと
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第8話 Z11決勝戦 前編

 ルミエール「ショーは奇力を使えるようになったのが15歳で遅くて、8歳まで住んでいた家は猛獣の生息地域にあった。だが8歳の時に家の裏山の頂上にあった巨岩が、就寝中に起きた地震によって落ちて家が潰れてショーは家族を全て失った。その後ショーは隣州の都市にある孤児院に入るけど、入って間もない頃に街にあった大手軍需物資製造会社の工場が、本社のコストダウンしたいという意向で撤退を決めた。だが工場稼働最終日にデモ隊が工場を占拠し、その後兵器を不法に製造しそれを買い求める悪い人達が集まってきて街はスラム街になった。孤児院には養子縁組を希望する人がたまに来るけど、奇力を持つ子ばかり引き取られていくのを見るうちに嫌気がさして家出してついには半グレ集団に入るんだけど、15歳の時に起きたある抗争事件の最中に奇力が使えるようになったところで、たまたま近くを通りかかったアジャ式格闘技選手に、『喧嘩じゃなくて合法的に人を殴れるアジャ式格闘技選手という仕事をやろうぜ』と言われてアジャ式格闘技選手を始めたんだ。奇力を使えない人が危険な場所で生きるには魔法を上手くなるしか方法が無いんだ」


 テグラ「そんな過酷な環境で育ったのか。でもなんで温厚で優しい性格になったんだ?」


 ルミエール「ショーは選手になったばかりの頃は問題ばかり起こす奴だったらしい。そして19歳の時にペア戦でW杯に出て4位になったんだけど、それは当時ペアを組んでた選手の体調が悪化してるのに勝つ事ばかり考えて無理に試合をし続けた事によるもので、その後その選手は重い病気になり引退する事になってしまった。それからショーは強くなる事よりも、常に周囲の人に配慮できる優しさの方が大事だと分かって、今のようになったんだ」


 テグラ「過去の失敗の反省だったのか。あ、そういえばルミエはなんでアジャ式格闘技の選手にな…」


 ルミエール「悪いけど話はここまでにして。疲れた」


 テグラ「でも今日やった試合数俺より1つ少…」


 ルミエール「3試合とも長引いたから疲れてんだよ!お前は男で水生種の特徴もあまり出てない奴だから陸上でも大して疲れないだろうが、私は女で水生種の特徴がお前より出てるから疲れるんだよ!」


 テグラ「わかった」


 ここで会話は終る。決勝戦開始まで後17分程ある為、テグラは世界アジャ式格闘技連盟の公式サイトにアップロードされた自身や他選手の試合動画から、心拍数・魔力量・呼気中の二酸化炭素濃度・体温等の試合中の変化を調べてタブレット端末に記録し、試合開始20秒前頃に作業を終える。


 決勝戦の装備は、両者共に前戦と同じものを選択した。そして19時30分に試合が始まった。ショーはテレポヒを唱えながら前方に高く跳ぶ。エクアはビエンヒを唱えながら真上に高く跳ぶ。エクアの方が先に魔球を出せた。そしてエクアはビエンヒのロックを解除し左右の靴に自装使しようとする。エクアは魔球を靴に自装使しようとしたがバランスを崩してエクアは前転して後方に吹っ飛び、更に魔球まで後方に吹っ飛んだ。これはショーが脚と靴に強い魔殻を発生させた状態で足の裏の筋肉を瞬間的に激しく膨張させることにより、足の裏から衝撃波を撃ち出す技だ。ショーは反動で後方に吹っ飛ぶがテレポヒを出す事に成功する。だがショーはテレポヒをまだ使わない。吹っ飛んだエクアは溝に向かって落ちていくが落ちた場所は、エクアが先ほど出したビエンヒによって強い風が吹いていたためエクアは落ちずに済み、魔球を出す時間を作るためにそのまま床に倒れこもうとする。だがここでショーがテレポヒを使いエクアの背後から両腕を掴んで真上に跳び上がり、エクアを溝に向かって投げつける。ここでエクアはビーボを唱えながら、肺液を真横に撃ち軌道をずらして床に倒れる事に成功するが右手のグローブが抜ける。そしてエクアはビーボを出す事に成功して自己使する。ショーもビーボを唱え始める。次にエクアはアクアミを唱えて魔球を次々と出し続けて5球目のアクアミを出したところで立ち上がる。ショーはその間にビーボを出して自己使すると腕立て伏せの体勢になって、左右の手で交互に床に張り手を高速で打ち始める。これは衝撃を溜める為にショーがよく使う技だ。立ち上がったエクアはまたアクアミを唱え始める。エクアはビーボの効果が切れるまでそれを続け、ショーはビーボの効果が切れる7秒前までそれを続ける。次にショーは呪文を唱えてダブルマ、アブリミ、アブリミの順に魔球を出して左右のグローブと靴全てに自装使する。するとショーの靴とグローブは青い炎を帯びるようになる。エクアはビーボの効果が切れた瞬間にアクアミのロックを解除する。すると大量の水が出現し水位は床上25㎝になる。更にエクアは水を操って素早く溝に入り込む。すると溝から水の塔が出てきて塔が溝の上を右回りに高速で周回し出す。更に水の塔から氷の球がショーめがけて飛んでいく。この攻撃に対してショーは右手から撃った衝撃波に左手の甲に帯びた青い炎を纏わせて、氷の球を融かそうとするが、殆ど融けずにショーに直撃し、


 第9話へ続く

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