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三月七日・消防記念日

作者: AgAz

火の用心、してるか?

夜の八時。突然の来訪者は玄関に立つなり、そう言った。

「は?」

アパートの一室。夕食が終わり、皿を洗って、さて、コーヒーでも飲もうか、と考えていた矢先にただ、それだけを言いに訪れたみすぼらしい老人。インターフォンが鳴ったか相手をしているようなもんで、街でこう話しかけてこようものなら無視するだろう。

「どうされたのです?こんな夜中に」

「火の用心してるか?」

「してますよ。それは。」

「そうか、ならいい」

それだけ言い、帰っていった。最近は専らこのあたりの有名人だ。居留守をする家庭もそう少なくない。ただ、それでもこの老人は訪ねてくる。みすぼらしい出で立ちに背中に背負った大きい鞄。長靴。どれをとっても不審者であろう。しかし、居留守によって実害は今のところないので警察の御厄介にはなっていない。


今夜も、例の如く訪ねてきた。

息子が玄関の戸を開けた。

瞬間だった。

老人は土足のままリビングへと踏み入る。自分の羽織っていたコートをキッチンの流しへほおり、それを持ち携帯の充電してあったプラグを掴んだ。まるで決まっていた動作のようだった。まもなく老人はアパートの敷地の隅で警察から聴取を受けることとなった。

夜の八時、あたりは唐突に明るくなった。

一階のとある一室から火災が発生。父親と息子が出てきた。続いて母親も。しかし父親の手を振り切って息子が駆け出した。火の部屋の中へ。

聴取を受けていた老人はその時その場にいなかった。火の部屋の前にいた。

鞄から消火器を取り出すと老人もまた火の部屋へと。

子供と老人は無事保護された。


後から聞いた話だが、老人は家族を火災で亡くしたらしい。

それにここのアパートは老朽化により火災が発生しやすくなっていたそうだ。

老人は今もこのアパートの一室に住んでいる。

今晩も訪ねてくるのだろうか。



本日三月七日は消防記念日。

1950年に当時の警察組織から消防組織が独立した日です。

なんか、文がひどい、、、

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