第11話『勇者パーティー』
「よう、大丈夫かい勇者?」
そのひとはそう言った。
なんで?どうしてここにいるの?ボクの頭のは混乱している。少し前まで死を覚悟していたのにそこに思いがけないひとがいた。
これが混乱せずになんというのか!
ボクがぼーっとしているとそこに暖かい光が舞い込んだ。
これは何だ?ボクの傷がみるみるなくなっていく!
「勇者ちゃん大変だったねー。けどもうだいしょうぶ!どんな傷もなおしちゃうよー」
「全く、聖女サマの回復魔法は惚れ惚れするゼ」
聖女様と騎士団長殿まであらわれた。いったいなにが起こっているんだ!
「勇者ちゃん痛いところはなーい?」
聖女様がこちらをみてくる。
「あっはい傷はすっかりなくなりました。もう大丈夫です」
「よかったー。けど傷は回復できるけど体力までは回復できないからゆっくりしてねー」
そういって聖女様は微笑んだ。その姿はボクが村にいた頃にむ物語で読んだ聖女様そのものだ。
「それじゃーシダちゃんよろしくねー」
「はい・・・よっ!」
そういって騎士団長殿はドラゴンに向かって飛び出した。
何をやってるんだ!そんなことをしたらドラゴンに殺されてしまう!
そう思っていたら騎士団長殿は分身した。
・・・はっ?
「シダちゃんはねー、物凄く速いんだよー」
聖女様が説明してくれるが説明になっていない。速い=分身という構図がおかしい。
それに、それにっ!
ぶるんぶるん!
「あの、騎士団長殿ってぶるんぶるんだったんですね」
「ぶるんぶるんだよねー」
騎士団長殿は分身するくらい速いのだ。ドコがとはいわないがぶるんぶるんである。目に毒だ。
「シダちゃんには速すぎて分身するくらいの力がある。私にはどんな傷でもなおせる力があるんだよー」
ボクは感心した。これが王国トップクラスの実力なのか!
「それで、あのひとにはどんな力があるんですか!」
ボクは興奮して聖女様に聞いた。こんなに凄いひとたちならあのひとにももしかしたら隠された力が!?
「じーちゃんはねー・・・じーちゃんだよー」
えっ・・・ボクは固まってしまった。
「そんなことよりもじーちゃんから伝言だよー」
聖女様はニコニコしながら言った。




