メイドさんがやって来た
「お帰りなさいませ。ご主人様」
今日は誕生日と言うことで友人が祝ってくれたのと、明日が日曜ということが重なり、かなり上機嫌だったオレ。浮き足立って家に戻り、玄関のドアを開けると、そこには絵に描いた様なメイド服の美少女が、笑顔でオレを出迎えた
バタンッ
オレは思わず開けたままの扉を閉め直し、門まで戻って改めて自分の家の外観を見直す。上から下までじっくり眺め、当惑しながらも自分自身に確認する
「オレん家……だよ、な?」
正真正銘、17年暮らした我が家に相違なく、家族は父・母・そしてオレの3人家族
あんなメイドコスプレ美少女の親戚はいないはず、覚えもない。むしろ恥だろ!?……いや、趣味は好き好きだし悪くない、アレは良い……じゃなく!
混乱するオレは先程見たモノを幻覚と思い直し、もう一度ノヴに手を伸ばした
見間違いだよな?
ガチャ
半信半疑で開けたドアの隙間から恐る恐る覗いてみる
「どうかなさいましたか?ご主人様」
気のせいじゃなかったし!
幻覚どころか、いるし!リアルメイド
キョトンとした表情がまた可愛くて、生でお目にかかったことの無いくらいの美少女。
大きな瞳と白い肌、ふっくらしたさくらんぼ色の艶っぽい唇。割と童顔にも見える容貌は、彼女が表情を変えただけでガラリと変化し、ぐんと大人びた女の顔を作り出す。女って怖ぇ〜。
スラッと伸びた細長い手足、ミニのメイド服は目のやり場にかなり困る。
だって、服の下の抜群のスタイルと大きく形の良いでかい乳!下も上も目の毒でしかない!!……嬉しいさ、オレも男だ、それは認める
「(ヤバイ…まじタイプ‥‥‥って、違ぁーう!!)そうじゃなくてっ なんだ、アンタ?!」
我に返ったオレは理性と本能に振り回されながらなんとか質問を投げ掛けられた
そんなオレの苦労を知ってか知らずか、目の前のメイドは笑ったままアッサリ告げた
「私は貴方を守る為に来ました。どうか私を手足の様に扱って下さって結構です。この命、爪の先…髪の毛一本まで貴方の物。この身、全てを懸けます。
ご主人様」
ふくよかな胸を揺らし、黒い竹箒を持った美少女メイドは当然のようにオレに頭を下げるのだった
「‥‥‥はい?」
逃げずにお願いします…