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たった1人の英雄奇譚   作者: 葵流星
第2章「歪み始めた日々」
7/76

「現場」

たった1人の英雄奇譚

第7話!。

慎也が見たものとは?

………。


………。


………。


「大丈夫か?。」


颯の声が聞こえる。なんだ今の音…。焦げ臭い…。


「あれって…。」


…。


…!!。


さっきの2人がそこに倒れていた。


「早く、助けないと!。」

「ちょっ、待て慎也!。」


颯の声を振り切り、俺はただ彼ら?のもとへと走った。。


「えっ…。」


扉を開けた男は、顔が無い…いや、正確には…。

焼けただれている…。髪は燃え、腹部は肌が見えている。


「うっ…うわー!。」

「慎也!。消防に電話を!。早く!。」

「えっうわ…。あう…。」

「しっかりしろ慎也!お前は無事だ!。」


携帯電話で、通報する。驚くことに腕は動いていた。打ち間違えることもなく…。


颯は、隣で応急処置を行いはじめた。


…。…ッ!。


電話が繋がるまでの間、颯の姿を見ていた。

しかし、彼は扉を開けた男ではなく、隣に倒れていた男に手当てを施していた。

火傷を負っているが…軽度のようだ。

意識を失っていたらしい。

呼びかけに、応じたらしく意識が戻ったようだ。


…。


右腰の鞘から、ナイフを取り出した。

そして、颯は扉を開けた男の服を縦に切った。


…。


…。


…。


その間、俺は電話が繋がったため、状況を説明した。すぐには、来れないらしい。

それぐらい、わかってはいるが。

颯は、心臓マッサージをしている。

いつも持っている医療用ポーチが無い。

駆けつけた人に、任せたのだろう。

ふと、燃えている部屋を見た。


…。


部屋の奥に何かあった。黒くてよくわからない。

何故か、吐き気がしてきた。


………。


………。


………。


救急車、消防車、パトカーが来た。

2人は運ばれていく…。

そして、俺と颯は警察から任意の事情聴取を受け

た。

解放されたのち、今日は家に帰ることにした。

俺も紗奈が心配だったので早めに帰った。

まあ、これがただの家事では無いことはすぐにわかった。


「9時になりました。9時のニュースをお伝えします。今日、午後3時頃横田地区で、火災が発生。重軽傷2名。ともに病院で治療を受け、快方に向かっているとの事です。また、部屋の中からは遺体が見つかり、身元を捜査しているとの事です。警察は、事件現場に残された薬包からシルバーバレット、又はその愉快犯を容疑者とし、殺人事件として捜査をする方針です。」


「…。」


俺と颯の事は、何も言ってない。

当事者になって、はじめてニュース、報道って、

何もわからないんだと思う。

今日、起きたことを端的に述べているだけ、その全容がわかることなんてほとんどない。

この事だって、テレビにすら映ってないのかもしれない。


「…お兄ちゃん?。」

「ん?どうかした?紗奈?。」

「うん、今日のお兄ちゃん変だよ!。」

紗奈の声は優しかった。

「…そうか。」

「うん。」


…何だったんだろう、あれは。


「…の中から、…が発見され、…の可能性もあり、遺体は…をしようとしたところ、…によって、…され、…は…するために、…を置いた可能性があります。また、このことから火災原因は…であるとされています。」


…今日はもう寝よう。

声も入ってこない。



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