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たった1人の英雄奇譚   作者: 葵流星
第3章「授業と教練」
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「通学路」

たった1人の英雄奇譚。

第11話。

「はぁ~。」


眠い、眠すぎる。昨日、遅くまで隼人とゲームするんじゃなかった…。

欠伸をかみ潰す。

眠い、眠い、帰ろうかな…。

っと思ってたその時ヤツが現れた。


「おはよう、慎也。元気?。」


ああ、シルヴィアか…今日これ以上悪いことは無いだろう…。

はぁ~、とりあえず返事をするか…。


「おはよう、シルヴィア。」

「おはよう、今日も無様ね!。」

「…。」


(はやまるな俺、いつもの事じゃないか。

出会ったときの第一声がよろしくじゃなくて

<何?こっち見ないでくれる?。>って言われたときからこいつウザイってわかってたじゃん。

女子にしか優しくてなかったじゃん。

懐かしいわー。)


俺が5歳ぐらいの頃、シルヴィアに出会った。

まあ、憶えてはいないんだよな正確には。

なんせそれくらい昔だ。

玲奈はいたっけ?鈴音は本を読んでたな。

確か一緒に遊ぼうって言ったら喜んでたしな。

隣に越して来て、親の後ろに隠れてた。

それで、よろしくねって言ったら…。

災難だった。

未だにそのことだけ憶えているぞ。

それから、暇なときはいつも釣っかかて来ては一緒に遊んだな。玲奈と俺とシルヴィアの3人で。

はぁ~、確実に今よりも可愛げがあった。

いや、そもそもなかった気がする。

絶対そうだ。


「…ぐほッ。」

「えっ、ちょっ。あのシルヴィアさん?。」

「何よ?あんたがまた変なこと考えてると思ったから蹴った。」

「…。」(理不尽。)

その後、何かを感じたと思われるシルヴィアさんは俺に蹴りを喰らわせてきた。…つらい。


しばらくシルヴィアと歩いていた。特に話すこともないのでただシルヴィアの話を聞いてはうなづくだけだ。


「おはよう慎也♪それに、シルヴィア…さん。」

「…ぐほ。」

「なっ、何するんだ…シルヴィア。」

「別に、私の顔見て落ち込んだから。」

「理不っ!。」


蹴られる颯。


そうだよね、理不尽だよね。

俺も同意見だ。


「全く、人によって態度を変えるのは良くないことだと教わらなかったの?。」

「いや、俺はその人が有益か無益かで見分けr!。」


シルヴィアの回し蹴りを颯は避けた。


「へえー、そうなんだぁ。悲しいなぁー。」

「俺もだよ。カメラ持ってりゃ良かった。」


「ちょっ、はやてぇぇー!!。スカートの中見えたからって。」


「黒か、シルヴィアも男が欲しいと見える。」


だから、はやてぇぇー!!死にたいのか?。


「なっ、何よこの変態!死ね!。」


そう言うと、シルヴィアは回し蹴りを繰り出す。


軽々と避ける慎也。


前、前、横、後ろ。


必死に蹴りを繰り出すシルヴィア。

何事も無かったかのように避ける颯。

というか、そんな荷物持って良く避けられるな。


「おっ、ここまでか姐さん?。」

「うっ、もう。このくらいにしてあげる。遅刻しないこと、チャイムには着席!いい!。」

「はいよ。」

「返事は!。 」

「はい。」

「うう…。」

トボトボと歩いていくシルヴィア。


「はぁー、まったく何なんだアイツ…」

「死ぬかと思った。」


颯…お前油注ぎ過ぎ。


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