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たった1人の英雄奇譚   作者: 葵流星
第3章「授業と教練」
10/76

「明日」

たった1人の英雄奇譚

第10話


「…。」


玲奈、鈴音、シルヴィア、神田先生からやっと解放された。

無実だよ…俺。


「ああ、だるかった〜…。」


隼人がだるそうに言う。


「そうだな…。」


颯も面倒くさそうに返す。


俺は、まだ彼らより早く解放されたから、良かったが…こいつらは…。


「俺のグラビアアイドル写真集ー!。」

「あとで、母上に怒られる~。」

「泣くぞ!。」


まだ…懲りてない。


「まあ、落ち着けよ隼人。」

「何がだ!。」

「まだ、手元にあるだろ。」

「ああ。」

「取引だ。」

「取引?。」

「ああ、お前は家族にそれが見つかるとまずい。」

「そうだ。」

「だったら、俺がその本をシルバーバレットの話と交換すればいい。」

「そうすれば、お前は家族に見つかることなく、神田先生が何を言おうと証拠がない。」

「…天才か!。」

「ああ、そうだ。」

「よし、取引成立だ。」

「…。」


待て、待つんだ隼人!そして、颯!お前さっき怒られたばっかだろ…。颯…写真集お前の部屋から見つかったら…起こられるぞ…マジで。


颯は隼人から写真集を貰い、話し始めた。

まあ、同じ内容だ。

テレビと変わらない。


「なあ?」

「本当に、シルバーバレットはいなかったのか?。」

「ああ、あったものと言えば被害者の焼死体だね。

真っ黒だったよ。」

「そっか…。何者、なんだろうな?シルバーバレットって?。」

「さぁ?。」


…。


…。


…。


「颯♪今日もうちに寄ってかないか?。」

「いいけど…。近道はダメだ…。」

「わかってるって。」


その後、なんとか気分が落ち着いた俺は颯とまた一緒に帰ることにした。まあ、颯が冗談言ったり、何も考えてないため、安心したのだろう。

それにしても、今日は派手に外したな。


「なあ、颯?。」

「なんだ?。」

「今度、うまく撃つ方法教えてくれないか?。」

「いいけど、どうした急に?。」

「いや、いいだろ別に…。」

「そっか、まあ、別にいいが。お前そこまで外してないだろ?。」

「そうか?。」

「そうだ。初めてにしては上手くできてる。というか「慣れてきた」って感じかな。」

「そうなのか?。」

「ああ、銃を撃つ基本は慣れだからね。それと、自分用に改造するとか。ノーマルだろ?お前の?。」

「お前の?。」

「そうだ。」

「そろそろしてもいい頃だとは思う。」

「改造か…。」


そして、俺と颯は家で雑談しながらゲームをした。昨日もこうして遊んでいただろう。不思議なものだと思う。少し早かったら、事件に巻き込まて無かったのにな。


「それじゃぁな、慎也。それに、紗奈ちゃん。」

「じゃあな、また明日。」

「お兄ちゃんじゃあね、玲奈姉ちゃん達によろしく。」

「ああ、わかったよ。それじゃぁ。」


そうして、颯は帰っていった。


「よっし、ご飯にするか!。」

「うん!。」


「紗奈もいつもと同じように笑っていた。


「…俺も、くよくよしてられないな。」


「そう思って、いつもより気合いを入れて料理を作るようにした。」


…。


「今日午前9時ごろ、シルバーバレットによるものだと思われる殺人事件が起きました。被害者は発見当時既に死亡が確認され死後4時間は経過していました。被害者は獅子塚ハヤト氏で、被害者の周りには薬包六つと純銀の銃弾があり、さらに被害者が殺人を企んでいたと思われる証拠が落ちていました。また、検死の結果被害者は獅子塚トウコさんと断定。このことから、ハヤト氏はシルバーバレットの犯行と装っていたことがわかり、明日にも実況見分を行う方針です。」





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