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こじらせて異世界  作者: 暖目直視
9/9

置いてかれたラウラ

「それではラウラ様。何か御用がありましたらすぐそこの中庭にワシはおるから。いつでも声をかけてくれ。良い眠りがあらんことを」

ドーラはロサーナというメイド少女と共にペコリとお辞儀をしてドアの向こうに消えた。


私が案内されたのは中庭に面する1階の部屋。リビングの奥のベッドルームには天蓋付の大きなベッドがキレイにベッドメーキングされている。リビングにはイスとテーブルのセットの他に、小さな冷蔵庫があり、中には飲み水とワインが入っている。


そう、冷蔵庫。これも間違いなくドーラが魔法で作り出したゴーレムで、中の物をいつまでも冷たいままにしておける便利な道具だ。

元々はダイスケ様の作られた魔法で彼の魔法都市にはこのような便利な道具がいたる所に使われていて正に別世界と呼んでもいい都市であった。

ドーラはそのダイスケ様より引き継いだ魔法をこの村で使っているらしく、この部屋に着くまでに案内された、風呂やトイレ、そしてキッチンにかつて魔法都市にあったのと同じ道具を見ていた。

おそらく、ダイスケ様とケイタのいない現在では、ドーラが唯一の魔法継承者で、この村がいかに特殊かを物語っている。


それにしても、と、ドーラが彼女の【収納空間】から出してくれた大きなトランクボックスを見て思う。

あれに衣服や装備など自分の荷物を詰めたのは昨日の事。例え、300年近く経過していても私の記憶では昨日なのだ。


ありのまま今日起こった事をまとめましょう。

私は、荷物をトランクに詰めてケイタさんとお供すると思ったら「君のお腹には僕の子供がいるから安全な場所にいてもらう」というセリフと供に眠らされて、目が覚めたら傷だらけの見知らぬ男性が目の前にいて、ヒト化できるようになっていたドーラから300年近く経過していて住んでいた都市もケイタもいない。

自分でも何を起きたのかわかりませんし、もう頭がどうにかなりそうです。睡眠魔法とかそんな簡単な魔法だけでなく結界魔法や時間停止などもっと超高度な魔法まで使ったはずですわね。


わかっているのは、ケイタさんはここにいないし、おそらくもう会えない。

本当にあの人はカッコつけで自己中心で何でも自分一人で解決しようとして。今回もダイスケ様を助けられるのは自分しかいないと信じ込んでいたのでしょうし、私がケイタさんとお供したかった、例え死が待っていようとという思いも理解されなかったのですね。

ガッカリですわ。相手を間違えたのね。


それにしても、ドーラがヒトになれるようになったのは驚きましたが、あのキリッとりりしいお顔は素敵ですわね。

前は、ケイタさんによくからかわれて、それでもケイタさんが好きでいつも一緒に魔法や戦闘の訓練をしていたわね。

そう思えば、あの子もケイタさんに置いて行かれた仲間と言えるのかしら。

そうね、私の故郷もすでに知っている者はいないだろうし、ドーラがいるこの村が一番安全で安心かしら。

まぁ、あの村長の話からして、少しばかり怪しい点があるのも否めませんが。


それに怪しいと言えば、あのヒロとかいう男ですわ。

まさかダイスケ様と同じ日本から来た人間に出会うなんて、偶然ではかたずけられませんわ。

最初はずいぶんゴツゴツした顔の方だと思いましたら≪大治癒≫であんなにスッキリした顔になるなんて。

どれだけ攻撃を受ければあのような顔に変化するのでしょう。

いくら神様からのスキルがあると言っても、あんなに簡単に魔法が使えるようになるのもありえません事。

それに、いくら殺意がなかったとはいえ、ドーラに絞め殺されかけても笑っているとかどういう神経なのでしょう。

そして、あのオムライスを食べているドーラを見ていたあの表情。恋に落ちる瞬間を見られるなんて。

あの後にちょっとからかったらすぐに反応してましたし。わかりやすい方ですね。

これで少なくとも、あの男はドーラに害をなさないでしょう。そこは安心して良い点ですね。

ただ、ドーラに肩を潰された時に、脅そうとしましたわね。ああいう面もあるのですから警戒は十分にしておきましょう。


まずは、ここの言葉をマスターして早く全体を把握しないとですわ。


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