表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Mr.ドワーフ!  作者: はには
ドワーフの村にて
2/29

生まれた先はドワーフの村

ちなみに神との骨肉の争いにはなりません。

次に俺が目覚めた時に目に入ってきたのは無精髭を生やしたおっさんの顔。


全くどうしてこんなにオッサンにばかり縁があるのかと俺は泣きそうになる。


ん?いや、泣いている。


そうか。俺転生したんだっけか。


ということは何か?このオッサンが俺の父親か?

うーん。これは今世でもあまり顔には期待できんな。

というか、そこで汗かきまくってグッタリしてるのが母親?若くない?どうみても15、6歳よ?


俺がそんなことを考えていると俺を取り上げたのであろうばぁちゃんが俺を産湯につけてくれる。


ふぁぁ。きもちえぇー!


そして、そのまま眠りに落ちた。




俺がこの世界に生まれ落ちてから恐らく数週間たった。

この身体は良く寝るため、時間の感覚が良くわからない。


母親から授乳を受ける以外はずっとこのベビーベットの上だ。たまに母がゴロンと転がしてくれたりする。


ぶっちゃけ、超暇だ!


やることといったら寝ることとミルクを飲むことあとは大きいのや小さいのを漏らすことだけ。


ん?母親のおっぱい?…………聞くな。悲しくなる。いや、サイズじゃなくてね。サイズもだけどね。

興奮はしないよ。というか、この赤ちゃんの身体で興奮しても困るんだけどね。


父親は良く俺を見にきては何か話かけてきているし、母に至っては俺にベッタリなのだが如何せん言葉がわからん!


でも、母の子守歌は聞いていて非常に心地よくそれを聞けばこの良く寝る身体は一瞬で眠りに落ちる。


うん。ラ○ホーだな。


因みに父親は灰色の髪に緑色の目を持つオッサン顔。恐らく25歳くらいかな?身体は結構ゴツイ。


母親は水色の髪に水色の目、鼻筋も通った綺麗というよりは、はかない感じの華奢な美少女だ。見た目どうみても15、6歳。

そして両者とも尖った耳の先端が少しヘニャっとなっている。



………うん。犯罪だよねこれ。俺の親父って変態ロ○コン野郎だったのかね。あとこれは人じゃないな。


なんだろ?母親はエルフといっても納得出来る感じではあるが父親はとてもそうは見えない。


あとは有名な処でドワーフとか?

イメージではドワーフは髭もじゃのチビのオッサンなんだが、これだと母親が全然当てはまらない。

そして比較するものが無いのでこんな赤子の身体では相手の身長などわからない。


この世界の人間がこういう感じなだけかもしれないし、そもそもファンタジーと聞いたがエルフやドワーフ、獣人などが居るとはあのバーコードも言ってはいなかった。


わかったことと言えば俺の名前がジオルフィス。呼び名をジオというらしいというだけ。


まぁ、焦ることはない。まだ産まれてまだ数週間。


先ずは言葉を覚えよう。


それから色々知っていけばいい。


そうと決まればとりあえずやることは一つ。


「オギャー、オギャー。」


俺は腹が減ったので大きな声で泣き出した。





1歳になった。


ハイハイも出来るのでずいぶん楽になった。

やはり、あの動けない状態は非常にしんどかった。


まあ、まだ色々ぶっ放す状態は維持しているんだがな。


だいぶ言葉も理解出来るようになったし、この世界の事、というよりこの村のことも少しはわかってきた。


まず、やっぱり俺はドワーフらしい。

なぜ分かったかというと外に連れ出されたときに色々とみたからだ村の中にはこれでもかというほどの鍛冶屋や小物屋、また幾つかの酒屋などドワーフらしいというかドワーフでしょ。としか言えない店の数々。


そして、外に出れば嫌でもわかる。平均身長の低さ。そしてガタイのよさ。


各々が持つ武器はバトルアックスや槌やメイスといった鈍器。


極めつけはウチの父親の


「ワシらドワーフから酒を取ったら生きてんわい。」


という。確信的なお話。



うん。わかってる。

最後の父親のセリフだけで十分だよな。



この村はドワーフの村で名前をサーズゴア。鉱山と森に挟まれた空間に村が出来ている。

村はぐるりと木の塀で囲われ北、東、西、南、とそれぞれに門がある。



主産業は武器類、酒、細工物、鉱石といったもの。

後は多少の狩り。

これでどうやってこのドワーフだけの村で生活出来るのかというと他の必要なものは定期的ににくる行商人から買っているとのこと。


作った商品を売りそれで小麦や香辛料、塩

などを買う。

肉は近所の森で自己調達だ。勿論狩人もいるにはいるのだが。


ドワーフ製品は人気も高いので村には結構な金がある。



「おーよしよし、可愛いなジオは。」


「ふふっ、貴方ったらジオにデレデレね。お仕事は大丈夫なの?」


「あぁ、大丈夫じゃわい!仕込みはもう終えてきたし後は夕方にちょっと確認しに行くぐらいじゃしの。よーし、早く大きくなれよ。」


「うー、あー、」


「あらあら、無茶言っちゃダメよ。でも、そうね。この子はきっと貴方に似て逞しく成長するわ。」


「あぁ、きっと逞しい男になるはずじゃ、お前ににて優しい心のな。」


今、俺は母親に抱かれて父親に頭を撫でられている。

会話が親バカなのはおいといて、いつの世も子は可愛いということで。


最近わかったことは父親の名前がザリウリス。呼び名はザース。

この村で酒を作っている。

といっても、あまり他の種族に売るものでは無くドワーフが飲む様のアルコールの強い火酒だ。


因みにドワーフの男は皆さん毛深くていらっしゃる。


そして、言葉使いはどこかジジくさい。


大体想像道理のドワーフと言えるだろう。


だいたいマッスルだし、大酒飲みだし、背は低いし、足はクサイし。


いや、最後のはザースだけかも知れん。

希望は捨てないでおこう。


ウチの家族は以外に毎日ちゃんと風呂は入るし、綺麗好きだしな。


しかし、大きく違うところは髭。


いや、放置しているとあのモサモサな感じになるんだろう。しかし、ドワーフの男はしっかりとヒゲを剃る。もしくは手入れをちゃんとしている。

放置しておくのも不衛生だしな。



そして、母親の名前はセリエール。呼び名はセリー。


専業主婦でたまにザースの手伝いなんかをしている。


因みにドワーフの女性はドワーフの男と全く違う。これは同じ種族か?と言いたくなるほどである。


まず、髭は生えない。髪の量は多いのだろうが身体は全然毛深くはない。


なんで知ってるかって?

言わすなよ。その辺はしっかりお風呂で確認済みだ。


あと、皆さん細い。全然マッスらない。

が、やはりお力は強いようで大鍋のスープを楽々持ち上げる。


顔はまぁ、少女と女性の中間ぐらいの顔立ちだろう。

言葉使いはいたって普通。



あと、大事なことが一つ。


ザースが犯罪者じゃないってこと。


両親はお互い22歳でした。

どうも、ドワーフというものは年齢によってあまり顔立ちが変化しないっぽい。


子どものころは別として、村のみんなは大体が同じ年頃のように見える。


向かいの鍛治屋の奥さんなんて40歳なのにセリーと同じ年頃に見えるんだぜ。


美魔女どころじゃない。詐欺だ。


んー、合法○リ。


そんな言葉が俺の頭に過る。


まぁ、ねぇ、俺もドワーフだし。


前世を基準にするのもどうかと思うし、見た目15.6だから大丈夫だろうし。


ボン、キュ、ボンはいないし。



………そうなんだよ。


居無いんだよ。

種族柄かね。魅惑のボデェーが居無いんだよ。


我が母も当然ぺったんこ。


恐らく、俺はこの村にいる限り山脈との出会いはなさそうだ。


ふーむ。何故だろうね?生前はそうでもなかったんだけどな。

ドワーフだから山脈好きになったのかね?


ヒィッ!……何故か頭の上から冷気が流れてきた。


「ど、どうしたんじゃ?セリー?」


「いえ、何故かジオから残念な視線を感じたのよ。貴方に似たのかしら?」


「そ、そんなこと無いじゃろ。ジオはまだ1歳じゃぞ。それにワシは………。」


「そうかしら。でもドワーフの男の子だもの。…………そうだといいわね。」



何かこれ怖い。

だ、大丈夫。俺はまだ1歳の純真無垢なベイビーよ?

そんな不埒なこと考えるわけないじゃない。もう。


でも、そうかドワーフの男は巨峰好きなのか。

あと、恐らくドワーフの女はアンチ巨峰だな。

この殺気はセリーだけとも限らなそうだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ