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とある貴族のおはなし

作者: サムシング
掲載日:2012/05/04

 僕には、産まれたときから召し使いが沢山いる。


 毎日美味しいご飯を食べさせてくれるし、頼んでもないのに部屋の掃除もしてくれる。


 パパもママも大人なのに働いてなくて、いつもの〜んびりしてるけど、召し使いは、僕達のために一生懸命尽くしてくれる。


 外にはあまり出られないけど、僕の家はすごく広いし友達も沢山いるし



 ……ちょっと気になる女の子もいるし



 まぁ何だかんだで退屈はしない。


 あっ!!またお父さんとお母さんは仲良く寄り添って昼寝してる。まったく少しはシャキッしないとだめだよ…………と言いつつ僕も一緒に寝るんだけどね、えへへ。


 とまぁ僕らの日常はこんな感じなわけ『こんなんじゃ、あの女の子にも嫌われちゃうな〜』と頭では思っているものの、僕は睡魔に負け気持ち良さそうに寝息をたてるのだった。




 そんな毎日だった。




 しかし突然、パパとママは沢山の大人と一緒に旅行に行くと言い出した。


 僕も一緒に行く!!って泣きながらたのんだのに、パパとママは僕を置いて行っちゃったんだ。






 あれからどれ程の時が流れたのだろうか






 子供だった僕は体も大きくなり、今は立派な大人だ。


 思えば色々あった、両親が帰って来なくていっぱい泣いたり、その寂しさをまぎらわすためにたくさん遊んだり、悪い子供にイジメられていた女の子をかばって喧嘩したり、そのかばった子が僕の好きな女の子でその日以来よくお話しするようになったり、そして……



 その女の子に愛の告白をしたり。



と色々な事があった。




 そして今日はなんと僕は旅行に行くことになった。


 両親にはあの日以来会って無いから、今日はすっごく楽しみだ。

 お父さんは『すぐに帰ってくる』って言ったのに約束破って全然帰って来ないんだから、よっぽど楽しい所なんだろうな〜フフン♪。


 子供の頃は寂しくて毎日泣いたから旅行先で会ったら沢山文句言ってやる!!

 そして一緒に行く綺麗な妻(元僕が片想いしていた女の子)を紹介して、可愛い子供が出来たことを伝えるんだ〜。


 しばらくして、召し使いが僕らを乗り物に案内しだした。


 息子は『僕も一緒に連れていって』と泣きながら僕にすがり付いて離そうとしない。



 「大丈夫、心配しなくても父ちゃんすぐに帰って来るからな、男と男の約束だ」



 僕は笑顔で息子にそう言い聞かせた。


 息子はまだ納得していない表情をしていたけどもう息子をなだめている時間はないな。



 「あなた、そろそろ出発するみたいよ」


 「ああ、いますぐ行くよ」



 妻に呼ばれ僕は乗り物に向かう。

 しかし乗り物は長い行列ができていた、どうやら息子をあやしているうちに出遅れたらしい。

 長い時間黙って並ぶのものもアレなので僕は妻と会話をすることにした。



 「楽しみだなぁ、たしかお前の両親も旅行に行ったっきり帰って来なかったんだったな」


 「えぇ、私も子供のころ寂しくてずっと泣いてた、パパとママは私を捨てたんだと恨んだこともあるわ…………だけど」


 「だけど?」


 妻の顔が急にしんみりした顔になり、僕は思わず聞き返した。

 妻は続ける。



 「だけど最近思うの、パパとママは何か危ない事に巻き込まれたんじゃないかって、事故にあったんじゃないかって」


 「大〜丈夫だって!!そんなネガティブな気持ちになること言っちゃダメだよ、旅行は楽しまないと損だからな」


 「……それもそうよね、変なこと言ってゴメンね」


 「ハッハッハ、さぁ旅行先で両親に会ったら無理矢理でも連れて帰って可愛い息子に会わせてあげようじゃないか」


 「フフフ、そうね」



 よし、妻に笑顔が戻った。お? ようやく僕達の順番が来たようだ。


 召し使いの案内に従い乗り物に乗った。



 「どんなに楽しい旅行でもすぐに帰って息子を安心させような」


 「えぇ、その時はパパとママも一緒にね」



 僕達の会話が終わったと同時に、僕と妻と沢山の大人を乗せた乗り物は出発した。










そんな、とある豚さんのおはなし


 読んでくれてホントにありがとうございますm(_ _)m。



 この作品は「家畜は自分が食べられる存在であることを理解して無いんだろうな〜」と思いながら書きました。


 人生初の作品なのにちょっと悲しい話になってしまいました。



 面白いのかよくわからないので、出来れば感想お願いします


でわさようならノシ

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― 新着の感想 ―
[一言] こういう風に考えられる感性は素敵ですね。 考えれば考えるほどお肉食べられなくなっちゃいますね(>_<)
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