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─【五】─It will be rainning, but … <part3> 仮2


ほい(´・ω・)ブラックすwww


今回は貯めていた分の放出第二段です



今回はガラリと雰囲気が変わります(゜Д゜)


新キャラもでるんでよろしくすヽ(^∀^)/



 溝ノ口地区、旧複合商業施設“NOCTY”のある一室…………



 タバコの煙が漂うその部屋では、何人かの人間がテーブルを囲んでいた。


「それで、山中さん?わざわざ私らを呼んで、どうしようと言うのです?」

 薄暗い明かりの下でタバコを吸う男──すらりとスーツを着こんだ武器商人、中田が部屋の中で唯一の女性、山中智美に問いを投げ掛けた。


「あなたたちをここに呼んだのは、これの事についてよ」

 そう言って山中は一枚のCD-ROMを取り出す。“K”に解析してもらったものだ。薄暗い光に反射して鈍く光った。


「勿体ぶらずに早く教えて貰いてぇもんだ、我慢は苦手なんでな。」

 顔に傷のある大柄な男が、山中を睨み付けていいはなつ。


 ──溝ノ口地区暴力団「鬼口会」首領、古林雄也だ。

 溝ノ口のやくざの中では最大の勢力を持つ集団だ。


「フフ……短気は損気と言うヨ?古林サン。」

 洒落たスーツを来た若いハンサムな男性がタバコを燻らせながら言った。狐のような切れ目がキラリと光る。


 溝ノ口に蔓延るマフィア、「真義暗」の若頭、義 徳助。名前からは中国系な雰囲気を醸し出している。


「あんたみたいな口うるさい奴がいるからイライラするんだぜ?中華の兄ちゃんよ。」


「気のせいネ。むしろ、あなた居て皆さんむさ苦しくナイカ?」


「言うじゃねぇか、中国野郎め……よっぽど血を見たいらしいな。」

 二人の間には冷たい視線がぶつかり合っている。まるで火花が出ているようだ。


 古林は甚平の懐をまさぐり、義はスーツのポケットに手を突っ込んでいた。




──── 一触即発の状態だ。






………ヒュッ


───ズッガアァァン!!





 先に動いたのは古林でも義でもなかった。


 長い足がテーブルに振り下ろされ、見事に二つに折れ曲がった。

 テーブルに置かれていた灰皿や吸殻、その他様々なものが宙を舞う。


「………御闘争は他でやってくれないかな。俺は会合に来たつもりなんだけどねぇ?」

 部屋にいる最後の一人、情報屋、埼山 司だ。

 彼はしかめつらで腕を組ながら、無惨に粉砕されたテーブルの残骸に足を投げ出していた。


 懐から黒光りする得物を取り出そうとしていた古林と義は、対峙した体勢そのままで埼山の方を振り返った。


「……ふざけんじゃねぇ………! このガキがぁ!!」

 真っ赤な顔をした古林はそのまま拳銃を抜き、埼山に向けた。撃鉄を起こし、引き金に指をかける。


「……若いくせによぉ、大人の話に口を出すんじゃ……──」




────ガチャッ



「………大人なら話を聞きましょうか?まあ、蜂の巣になりたいなら構わないわ。」


 立ち上がって銃を埼山に向けた古林の背中に何か冷たくて硬い物が押し付けられていた。いつの間にか背後には山中が立っていた。

「────ッ!?」

 押し付けられていた物が大型の拳銃だと分かると、古林は息をのんだ。


「この拳銃ねぇ、グロック18っていうマシンピストルなのよ。要は機関拳銃、全弾33発だったわね♪」

 そう言って山中はニヤッと笑った。(悪魔の微笑みだ)


「おやおや………荒っぽいことはやめにしたいですねぇ。仮にも私らはこの溝ノ口の実力者ですから。」

 中田がタバコを指でつまみながら、皮肉ったように呟く。


「…………チッ、くそが……」

 古林は義の方を一にらみすると銃をしまって元の席についた。



「さてと……話が中途半端になったわね、今日わざわざ溝ノ口を支配するあなたたちを呼んだのは重要なことについて話し合うためよ。」

 山中も元の席に戻るとCD-ROMをしまい、分厚いファイルを取り出し、他の三人に見えるようにかざした。


「ただの厚い書類じゃねぇか。何を話す必要がある?」

 古林は偉そうに言った。先ほどの一件が気に入らないらしく、不機嫌だ。


「見た目はどうでも良いのよ、重要なのは中身。」

 古林を睨み付けながら、山中はファイルを開いた。


「───……………ッ!?」

 その場にいた四人は凍りついた。

 ファイルの中身の一ページ印刷されたロゴ………………赤と青のストライブに青地の空に浮かぶ白星、そして大きな鷲の紋章……………


「……アメリカ合衆国……!」



「………そう言うわけよ。だからこの会合を開いたわけ。」

 山中はそう呟くとまだ記憶に新しい、あの激動の時代を思い出した───





────“United States”─────


 世界に類を見ない、経済力、軍事力、権力、すべてを掌握する超大国。


 世界の警察を自負し、第一次世界大戦、二次大戦、冷戦………と建国以来、全ての戦争に介入してきた国家。


 この【ニホン】とよばれる無政府地帯が誕生したときも彼らはやって来た。

 平和的治安維持と称する強制占領……、理不尽な支配と武器を背景とした不可避の暴力……、彼らはそのために来た。


 平和的なんかじゃない、ただの“チカラ”の濫用だ。彼らによって支配され、【ニホン】から放たれる情報は、造られた偽物………偽造し修正され、あたかも正常な日常が続いているように





 そう、ひどい時代だった。だから我ら民衆は立ち上がった。いや立ち上がらなければならなかったのだ。

 密集した都市部でも激しいゲリラ戦、建ち並ぶ建造物を木々に例えれば、これはベトナム戦争の再現だった。


 かつて世界の経済の中心として名を馳せ、【ニホン】の首都として存在した“トウキョウ”は銃声絶えない混沌な空間となった。

 誰もが銃を握り、海の向こうからやって来た偽りの平和の使者に抵抗したのだ。


 長期的かつ大規模で先の見えない戦闘に発展したこの争いはアメリカの首脳にある決断をさせた。






───最終兵器の使用───





 どんな兵器なのかは知らない、どんな破壊力なのかも知らない




 ただその決断から数日後、


 トウキョウは………………地図から消えた。



 大量破壊兵器を使ったのか、はたまた別の方法なのかはわからない。


 トウキョウの消滅………それが事実だ。





 「狂気に駆られた民衆からアメリカの若者を守り、【ニホン】の早期復帰を目指すため」


そんな声明が出たことも知らなかった。



これで抵抗が減ると思ったのかもしれない。





このトウキョウ消滅、後に“東京事変”と呼ばれるこの事件は、むしろアメリカの首を絞めることになった。


 怒り狂い絶対排除を誓う民衆………

 あまりの横暴さを危険視した世界各国の世論………

 アメリカ国内でも政府に対する怒りが爆発した。正義は地に堕ちたのか、と。



 様々な問題を引き起こした軍隊は最終的には去っていった。


 彼らがもたらしたのは、破壊と無秩序だけだった。


 民衆は自由を勝ち取り、今に至る。


 しかし“東京事変”後相当な年が経っても、トウキョウは荒廃したままだ。


 ここ溝ノ口からも以前トウキョウと呼ばれていた土地を見ることが出来る。


 ただ何もない、瓦礫の土地

 この土地こそが、我らにアメリカを連想させるのだ………………………

…………………

…………



どうでしたでしょうか(´・ω・)


アメリカの部分の物語設定は後付けですwww


実は最初からこの設定だったのですが、冒頭に入れ忘れており、ここにスライドイン(;´д`)



新キャラについてはパート3が完結したときに改めてまとめて紹介します(`・ω・)マジメ



ではまた次回をよろしく(´∀`)〜?♪

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