カートランドの王子
カートランド国はそれほど遠くない
1週間ほどで着く距離だ
しかし道中、何度か魔物と遭遇した
これがシャカの力なのだろう
おそらくこのあたりはまだ勢力を伸ばしていないのだろうが、シャカに近づくにつれ、魔物達も強くなるに違いない
俺は街に立ち寄り装備を整えようとしたが、棒くらいしか買えなかった
しかし今はそれで我慢するしかない
カートランド国に到着すると、まずは国王に謁見した
「よく来たな、ロヴァース国の王子よ」
「はっ」
「スケサブロウに会いに来たのだろう?しかしあいつは今留守にしているのだ」
「そうでしたか。ではどちらに?」
「釣りの餌を大量に持って行ったからな。どこかの海岸にでもいるのではないか?」
「・・・・・・・」
俺はスケサブロウを探すため、海を眺めながら歩いた
潮風が心地よい
この海の向こうに、かつて勇者フレイが救った国があるのだろうか
道中、何人かの釣り人に出会った
魔物が近くにいるかもしれないのに、趣味は辞められないということなのだろうか
釣り人が話しかけてきた
「ああ、スケサブロウなら、東のほうに行ったよ。ここではあまり釣れないとかぼやいていた」
そういう証言を得た
「スケサブロウならここで大きなウミウシを釣ってたぞ。そのままリリースしたようだけど」
新たな証言だ
そして俺は決定的な情報を得た
「スケサブロウがここでダイオウイカを釣りあげたんだ。それを抱えて大喜びで城へ帰っていったぞ」
ダイオウイカなんて運べるのか?
わからないが、彼が城に戻ったのは間違いない
行き違いになってしまっていたのか
俺はカートランドの城へと戻った
そこには刺身を食べているスケサブロウがいた
「やあ、エリオット。君も食うかい?」
「それは何の刺身なんだ?」
聞くまでもないが一応聞いてみた
「ダイオウイカだ」
やはりな・・・・
俺はスケサブロウに言った
「それ食ったら行くぞ」
「わかっている。ピノックに行くんだろ?」
「話が早くて助かる」
「ああ、それと一つ伝えておかないといけない」
なんだ?
「ピノックの王女のクララはどうやら生きているらしい」
「なんだって?」
それは重要な情報だ
スケサブロウは続ける
「魔物達が必死に探し回っているんだってさ」
ならば、急がないといけない
魔物達に見つかる前に俺達が探し出すんだ
俺はスケサブロウを連れて、新たな旅に出た




