エピソード1「気づいちゃった私」
屋敷の階段からすっ転んだことで、私はファンタジー恋愛小説の住人に転生したことに気がついた。
この物語における私の役割は、ヒロインではなく王子のおしきせの婚約者……つまり、負けヒロイン。
政治的な結びつきの結婚に王子の愛はなく、侍女として王宮にやってきた田舎貴族のヒロインと王子は恋に落ちるのだ。
嫉妬に駆られた私は、ヒロインを王宮から追い落とそうするが逆に婚約破棄をされて追い出されてしまう。ありがちな……そう、とてもありがちな役どころ。
王子は言うのだ。
「真実の愛に目覚めた」と。
……おいおい真実の愛って、なんやねん……。
これが物語の中だと気づいた私は、齢10歳にしてアホらしさを覚えたのだった。
このお話は、noteの記事として執筆したものになります。
企画内容はGeminiとのリレー小説。
実際には、わたしが書いた物をGeminiがブラッシュアップし、共作という形におさまっています。
ですので、これはわたしの作品であり、Geminiとの共作作品(著作権はわたしにあります)。
このエピソード1と、エピソード3は、混じり気なしのわたしの文章です。
他エピソードは全て共作となっております。
最後までお楽しみいただければ幸いです。
(以降の後書きは最終エピソードでまとめて行います)