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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

美少女JK、水難事故録

作者: 友唐徒吉

 あたし、アカシマヤミ……赤石真弥己と書いてこう読むの。


 AM4時に大雨が止んで良かったわ。

 そんでAM6時50分に通学する予定なの。朝ってホント大忙しなんだから……。


 自転車で通える範囲の高校に通ってる至って普通のJKなの。

 あたしの通学コースはたった一つしかないから、他の予備ルートは考えてなくて、緊急時の対策もなかったのよね。

 つまり、何が言いたいのか?

 そう、通学コースには大きな水たまりがあって()けないとならない至難な関門を突破しなければ学校に着けない問題があるってワケ。


 こんな試練に耐える方法さえあれば……。

 ちょっとでも濡れても良いって考えがあった。でもそれじゃ、制服どころか下着までびしょ濡れ。

 かろうじて大水たまりの脇にスキマができていて超ラッキーだった。

 浮かれながら自転車でスイスイ進んでいったそんな時……。


 大型車両が大水たまりを踏み込んで走り抜けた。それがためにあたしの下着がびしょ濡れになった。

 水たまり対策のための濡れても良い薄ジャケでスカート回避でもね、下着まではかばえなかったワケ。

 あーあ、もう最悪。

 男女共学校で下着濡れ濡れのJKが学校でやれるのは、ノー○○。

 いやいや、そんなのあり得ないし。

 そんな事でバレて冷やかしで下系で噂されたらもう通えなくなるし、まじ最悪。


「カヨさん、ヘアアイロンお貸しできる?」

「アカしー、アイロンかけるほど長くないけど?」

「やっぱり駄目ですよね」

「別にかまわないよ。どう利用するかは自由だしね」

「ありがとう!!」


 他の学級から知人の放熱の家電を借りれたが、これでハンカチを宛てながら乾燥させてみた。

 でも短時間利用だから、ろくに乾かせない。他の学生が化粧専用室の入室のない休み時間を使ったから、まだマシだった。

 カヨにアイロン返却した後、あたしはまだ湿ってる下着が冷たすぎて気になる。

 アッチをもよおす気分とか、近くなりそうで、我慢ができない。

 授業もなかなか集中できないわ。


 放課後までは何とか持った。でも乾き切れてなくヒンヤリ。

 このまま自転車っていうのも無理。絶対に無理よ。最悪つづきで不幸なあたし。


 なぜだか部外者のあたしが洋裁部室の手前に(たたず)んでいた。


「入部希望者? 立ってないで入ったら?」

「ここの部員さんですか?」

「何かお困りなのかな?」

「拝借したい物ありまして」

「ああ!! 朝、自転車で大きな水たまりの水が下着にはねかえった娘かしら?」

「えっ、どうしてそれを?」

「一部始終見てた通行人なんでね。私が現場に一人きりで良かったんじゃない?」

「まさか、誰かに」

「私は言いふらしに見えて? まさか、大丈夫よ。誰かに言う相手いないし黙ってたわ」

「恩に着ます」

「ここを訪ねたのは、乾かしに来たってことかな?」

「そうです」

「私は洋裁部の部長、渕宮(ふちみや)です。よろしく」

「あたしは赤石です。どうも」


 なぜだろうか?

 渕宮部長はあたしを部室に入れるや部屋の中の施錠を閉じたのよね。


「あの、内鍵……なんで?」

「あなた、可愛いわね」

「えっ? 入部はしませんけど?」

「スチームアイロンで何とかするわ。脱いで。あ、カーテン閉めるね。見られたら問題だし」

「どうして内鍵やカーテンとか」

「脱いだらアイロン掛けしたげる。その代わりだけど、私とシてくれる?」

「部長さんと何をスるのですか?」 

「冷え切ったパンツのまま帰る? それともノー○○で帰る?」

「どっちもイヤです」

「そんな勝負スカートの丈だから、濡れ濡れパンツ見られたら困るもんね。乾かす代金は体で支払ってよね」

「そんなぁ〜」


 この洋裁部部室手前に来たために、絶体絶命のピンチに追い込まれてしまったあたし。

 いったい、どうする?

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