表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

55/61

∞49【夫婦の間で交わされる無言のやり取り】

≈≈≈


≈≈≈


「わたしに“バランス”教えてっ!父!!」


 昼飯(ひるめし)(どき)の食卓に着くやいなや、母が作った薄焼きパンにがっつきながらそう言った(アゾロ)の顔をしげしげと眺める父。


 (アゾロ)にとっての父がそうであるように、父にとっても娘は理解の外の住人である。


「……バランス?」


 突然、“バランス教えて”ってだけ言われても……

 という顔をする父。


 娘のカップに薄いお茶を注いでやりながら、母がアゾロに訊ねた。


「“強さのバランス”、ってこと?」


 なぜか、家族の中で一番“強さ”から縁遠いハズの母だけが、アゾロの言わんとすることを理解できている。夢のおっさんなら『岡目八目』とか表現するところだろうが、この世界には囲碁はない。


「そうっ!わたしを強くして、父!!」


 父娘(おやこ)特有の遠慮のなさで、父に対して一方的に要求だけをする(アゾロ)


 アゾロ(こいつ)ワガママだな、一体誰に似たのやら……

 と思いつつ、母の顔を見る父。

 ……貴方(あなた)よ、と思いつつ父の視線を受け流す母。


「ぼくもつよくなる!一緒にやろ、お姉ちゃん!ね?いいでしょ、お父さん!!」


 純粋に強さを求めるディオアンブラ家長男からの提案により、父の意見も聞かずに昼食後の稽古が決定した。

 5歳の息子(エミル)からキラキラした瞳を向けられると、父も断りづらい。


 オレ、伯爵様だから結構忙しいんだけど……

 と思いつつ、母に視線で助けを求める父。

 ……諦めなさい、と思いつつ父からの視線を横顔で受け流す母。


 夫婦の間で交わされる無言のやり取りに全く気付くことなく、アゾロは言った。


「みんなで強くなって、故郷(ふるさと)を守ろう!」

「オー!」


 音頭を取るアゾロと、それに合するエミル。


 いつから、故郷(ふるさと)ピンチになったの……?

 の視線を母に向ける父。

 ……知らな〜い、の顔で食後のお茶を喫する母。




…To Be Continued.

⇒Next Episode.

≈≈≈


≈≈≈

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ