表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/61

∞45【凶報】

≈≈≈


≈≈≈



 朝食を食べ終えたアゾロは、いつものように木刀の素振りをするために、台所の裏口から外へ出ようとした。

 その時。


「アゾロ、おまえさ……」


 眠そうな顔の父がなにかを言いかけた。

 そして、言いかけたまま話すのを途中で止める父。

 これは父の悪い癖だ。

 思いついたまま話す人である父は、その一方で、思いついたまま話すのを止める人でもある。


 そして、結局父は、アゾロになにも訊ねなかった。


「……やっぱいいや、ゴメン」


 父から素直に謝られて、なんとなく調子狂うアゾロ。

 父は、もういいよ…という風にアゾロに手のひらを見せながら、父の膝の上に座りじゃれついてくるエミルの頭にかからないように注意しながら、母が淹れてくれたコーヒーを啜る。


 エミルとじゃれ合いながらも、父はどことなく(うわ)の空なようにもアゾロには感じられた。


(……父の方から“謝られる”なんて。明日は空から槍でも降ってくるのかしら?)


 そう思いながら、アゾロは台所の裏口へ向かった。

 そして傘立てに挿してある阿修羅の木刀を引き抜いた時、台所からアゾロの耳に父の低い声が届いた。


……ディオアンブラ領(ココ)に、中央騎士団が派遣されて来るんだってさ……


 『騎士団』という言葉にアゾロが反応して、台所の方を振り向く。


 角度的に父の顔は見えなかった。

 しかし、普段はおっとりしている母が、父の言葉を聞いて少しだけ固い表情を浮かべているのが見えた。



 神聖帝国中央騎士団。

 皇帝自身を騎士団長とする、神聖アレクシス帝国の『最大戦力』。構成人数は、帝都だけで数万から十数万とも言われている。


 騎士団の階級は、皇帝から直々に叙任を受け自分の領土を所有する正騎士、叙任を受けておらず領土も持たない準騎士、その下の兵士階級へと続く。


 正騎士と準騎士は、『騎士剣』と呼ばれる特殊な兵装を装備し、正騎士クラスになると一人で『一軍(いちぐん)』に匹敵する者もあるという。

 ちなみに、先代皇帝から叙任を受けた『伯爵(はくしゃく)様』の父は正騎士である。



 つまり、帝都から派遣された『父ぐらい強い騎士達』が、平和なディオアンブラ伯爵領に『集団』でやって来るということだ。




…To Be Continued.

⇒Next Episode.

≈≈≈


≈≈≈



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ