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パーティー強化


「パーティ強化、それにパーティー編成の強化か……」


 まずはパーティー編成の方から確認していく。


パーティー


加入状況 3/4

サブメンバー 0/99


メンバー

チェンバー

アイル

メイ


加入可能メンバー

なし



 見てみて明らかに違う点はやはり、サブメンバーの欄だ。

 パーティーメンバーからサブメンバーにすると、何か変化があるということだろうか?


 とりあえずメイをサブメンバーにしてみる。


「……めぇ?」


 だがメイは羊なので、残念ながら何を言っているかまったく理解できなかった。

 ……言葉が通じない奴に試すんじゃなかった。


 続いてアイルをサブメンバーにしてみる。


「むむむ……特に何か変わったような感じはしませんね」


 今度は言葉の通じるアイルに試してみたが、どうやら彼女にも変調はないらしい。

 それならこっちはとりあえず保留だな。


 それなら次はパーティー強化を試してみよう。


 先を進んでいくと、ちょうどいいところにCランクの魔物であるケセランパサランがいた。

 ふわふわとした雲のような見た目をした、ちょっとファンシーな魔物である。


 こいつを相手にして、まずは一度試してみることにしよう。


「パーティー強化!」



 ←を俺に固定したまま、もう一度触れる。

 するとパーティー編成の時のように、


『チェンバーを強化しますか?  はい/いいえ』


 俺はためらわずにはいを選択。


 すると突然、俺の身体が輝きだした!


「うおっ、なんだこれっ!?」


「めめぇ~~」


 俺の身体が金色に光り出し、それをもろに見てしまったメイが目が~とゴロゴロと転がり始める。


 その光の強さに、ケセランパサランもこちらの存在に気付いたようだ。


 俺は未だに立ち直れずにいるメイを背後に置き、とりあえず走り出す。


 ってなんだこれ?

 身体が……軽いっ!?


 パーティー強化の効果が明らかに出ていた。

 どうやらこいつの効果は、見た目こそ派手だが非常に単純。

 パーティーメンバーの身体能力を強化してくれるようだ。


 こちら目掛けて駆けてくるケセランパサランの突進をひらりと躱す。

 明らかに素早さも上がっている。

 次の交差の際、トールを思い切り振り下ろす。


 避けて、斬る。

 避けて、剣を叩きつける。


 ふわふわとした妖精のようだったケセランパサランは殴打により皮膚が腫れ、メルヘン具合は消え失せていた。

 素早さと攻撃なら、攻撃の方が上がり幅がデカい感じがする。


「シッ!」


 トールから噴き出す稲妻がバチバチと弾けては、俺の身体に纏わり付いていく。

 けれど突如として、身体の動きに違和感。


 見れば先ほどまであったはずの身体から出る光が消えていた。

 どうやらパーティー強化には制限時間があるらしい。


 クールタイムが必要なのかと思い、一度下がってから確かめてみる。


『パーティー強化するメンバーを選んで下さい』


チェンバー

アイル←

メイ



 俺の名前は石化したように灰色に変色しており、選ぶことができなかった。

 どうやら連続して強化をすることはできないようだ。


 けれど他のパーティーメンバーであれば問題はないらしい。

 次はメイにパーティー強化をかけてみる。


「めえっ!?」


 するとメイの身体が光り出す。

 色は俺とは違い、青色だ。

 色によってどのステータスが上がりやすい、とかあるのかもしれない。


 メイの攻防を眺める。

 防御力が高くなっているような気がした。


 メイがいつもより『あれ、自分まだまだいけるんじゃね?』みたいな顔で突撃を繰り返しているからだ。

 ケセランパサランと真っ向からぶつかり合いをしても、問題なく戦うことができていた。


 最後にアイルの動きを確認する。

 アイルの身体は緑色に輝き、どうやら光魔法の効果が向上するらしい。


 アイルのライトジャベリンが貫いたところで、ケサランパサランは完全に息が絶えた。


 どうやらこのパーティー強化は、そいつが持つ一番の強みを更に強めてくれる力、と考えてよさそうだ。


 ちなみにアイルにステータス強化を使用する際には、既に俺にも再度強化をかけることができるようになっていた。

 どうやら別の人間を挟めば同じ人間に使うこともできるらしい。


 とりあえず新たな力の確認を終えた俺達は、再度山を登っていくことにした。

 この力があれば、次はキマイラをもっと簡単に倒すこともできるはずだ。



12/28に『かませ犬な第一王子に転生したので、ゲーム知識で無双する』の第一巻が発売いたします!


挿絵(By みてみん)



作品の今後にも関わってきますので、書店で見かけた際はぜひ一度手に取ってみてください!

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