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再度


 ゴブリンリーダーさえいなくなれば、今の俺達にとって、ゴブリンは敵ではない。 

 あっという間に倒すことができた。

 戦闘自体よりも、そこから得られる魔石の採集の方がよっぽど面倒だ。


 まずは俺のレベルアップがそろそろだということになり、ゴブリンリーダー二匹の群れに突っ込んでいく。

 そして俺のレベルが上がり、そのままもう一つ群れを潰したところでアイルのレベルが上がった。


ステータス


チェンバー レベル11


HP 99/99

MP 2/2

攻撃 48

防御 43

素早さ 25


魔法

ライト

レッサーヒール


ステータス


アイル レベル11


HP 54/54

MP 62/62

攻撃 14

防御 30

素早さ 23


魔法

レッサーヒール

ヒール

マジックバリア

ライトアロー

ライトジャベリン



 レベルが上がってまず俺が思ったのは、「なんか今回能力値の上がり幅がデカくないか?」ってことだった。


 アイルも俺も、今までないほど全体的なステータスが伸びている。

 俺、攻撃が5も上がったのは初めてな気がするぞ。


 ここに来て、また一つの仮説が生まれた。


 それはレベルアップの際に上がる能力値には、上がるまでに戦った戦闘経験みたいなものが反映されるんじゃないかってことだ。


 あのゴブリンは倒したわけじゃないが、実際に戦って俺達は死にかけた。

 恐らくあの戦闘が、今回の高い伸び幅に繋がってるんじゃないかと思う。


 魔物は倒せていないから、あの戦闘自体で経験値は得ていない。

 まだまだ『レベルアップ』スキルには、隠された秘密がありそうだ。


 ただ、キツい戦いを乗り越えればその分だけステータスが上がりやすくなることは判明したわけだ。

 それならばと、俺達は以前にも増して大きな群れを狙うことを決めたのだった――。







 俺がトールを譲り受けてから、三日ほどの期間が経過した。

 相変わらず、あのゴブリン率いるゴブリン軍団が街を襲うような気配はない。


 俺達は更にゴブリンを狩り続けている。

 狩っても狩っても、ゴブリンの数が減る様子はない。

 いったいどれだけ繁殖能力が高いのか、そしてどれだけ森の奥にはゴブリン達がいるのか、考えるだけで恐ろしくなってくる。


 俺達が今まで倒していた奴らにまとめて襲いかかられていただけで、俺達まで含めてランブルにいた人間達は全滅していたと思う。


 ただ数が大量にいるおかげで、俺達は着実に経験値ができている。

 俺達のレベルは、無事12に上がった。


ステータス


チェンバー レベル12


HP 105/105

MP 2/2

攻撃 52

防御 47

素早さ 27


魔法

ライト

レッサーヒール


ステータス


アイル レベル12


HP 57/57

MP 68/68

攻撃 15

防御 33

素早さ 25


魔法

レッサーヒール

ヒール

マジックバリア

ライトアロー

ライトジャベリン

エンチャントライト


 ゴブリンリーダー六匹の群れを潰したおかげか、やはり全体的に能力の伸びがいい。

 そしてアイルが新たな魔法を覚えた。

 エンチャントライト――武器に光属性を付与する魔法だ。


 光属性は、基本的にあらゆる魔物に対しても有効な属性だ。

 例えば火属性は身体に火を纏っているやつには効果が薄いし、水属性なんかも同様だ。


 それらと比べて、光属性はどんな魔物にも通用する。

 だって光を身に纏う魔物ような神々しい魔物なんて、この世に存在しないからな。


 エンチャントライトは武器に光属性を付与して、攻撃の威力や斬れ味なんかを高める魔法だ。


 試しにトールキンにこの魔法をかけてもらったところ、面白い相乗作用があった。

 トールが自ら発する雷光が強くなればなるほど、エンチャントライトの効果も増大していくことがわかったのだ。


 そして電撃を放ったり、何もせず時間が経過して纏う雷光が霧散すると、それに合わせてエンチャントライトも消えてしまう。

 都度かけ直しをする必要はあるが、これで俺は更に新たなバフを手に入れることができた。

 まだレベル上げを続けてもいい。

 13に上げるまでの経験値は3500、ゴブリンリーダーを十二匹倒せばなんとかなる計算だから、決して無理な数字じゃない。


 けど俺は……あの黒いゴブリンが変心をしないかどうかがずっと不安に思っている。


 もしあいつがその気になればランブルの街が消える。

 そんな不安を抱えていては、俺を始めとした街で暮らす奴らが安心して暮らすこともできない。


 そこまで詳しい事情が説明されているわけではないが、最近のランブルの街の住民は皆一様に暗い顔をしている。


 騎士団や冒険者達の増援が来るまでにはまだ時間がかかるだろう。


 再戦するタイミングとしては……二人がレベルが上がり新魔法も覚えた、今が最適だと思う。

 レベルを上げ、新たな武器を手に入れ、使える新魔法も手に入った。


 これで無理だったのなら、仕方がない。

 俺達としても諦めがつく。


「行きましょう、チェンバーさん」

「ああ、俺達の手で、ランブルの街を守ってやろうじゃないか」


 再度あのゴブリンに挑むべく、俺とアイルは森深くへ進む決意を固めた――。


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