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いつかの私へ  作者: buson
プロローグ
1/1

第0話 「プロローグ」

 この地はやがて海の底へ沈み、その頃には既に人類はいなくなっているだろう。


 と、言い伝えられてきてから長い月日が経った。誰が言い始めたのかは分からない。信憑性の欠片もなければ、これを本当に信じ込む人もほとんどいない。しかし、その言い伝えに関係がある物がいままでに数多く見つかっている。


 例えば、大陸に大きな波が押し寄せ、人々が逃げまわっている姿を描いた絵がある。他にも波から逃げる人々がこちらになにかを訴えている絵や、海へと沈んでいく大陸を表した絵など様々な物があった。


 それらのほとんどは深い深い洞窟の奥深くにまとめて発見された。まるで、同一人物が意図的に置いたように。


 その中に、五つだけ不気味な物がある。そのうちの三つは大きな鉄の塊のような物が様々な角度から描かれた絵。だが、その絵は古いこともあり、汚れていてなにを描いていたかははっきりとは分からない。もう一つは人々がなにかを求めて争っている絵。最後の一つはその大きな塊が海へと沈んでいく絵だ。


 明らかになにかを我々に伝えようとしているが、それらは古代人が描いた美術品として、美術館などで飾られている。つい最近までは。


 半年前から不吉なことが起き始めている。二か月前には大きな無人島がなんの前触れもなく沈んでいった。


 それだけではない。今まで約五十の島が沈んだ。この一連のことと、言い伝えを無関係と切り離すのはみんな到底できなかった。


 そして三月頃、島国テフヌトが約四千万人の人々と共に、海へと沈んでいった。これをきっかけに多くの国々は研究をもうスピードで始めた。しかし、結果はどの国も予測不可能な奇妙な現象が今、世界中で起きている。それだけしか、分からなかった。


 だが、誰も諦めることはなかった。

 

 五月頃から我が国を含め多くの国がその奇妙な現象から逃れるために国の財産などをすべて大型船を作るのにあてた。そして、年は変わり今は二月中旬。


 船が完成したという情報がラジオで流れた。

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