第22話 コンゼン5:旅の仲間が欲しいです
今回は、カノンの方から念話をかけています。
「もしもし、こちらナーロッバ転生者コールセンター、担当のカノンです。コンゼン様、少々念話してもよろしいでしょうか?」
今回は、私の方から、聖人勇者様のコンゼンさんにご連絡です。
「はい、カノン様。どうされました?」
「先日は勇者任命式お疲れさまでした」
「いえいえ、その節はお世話になりました。おかげ様で恥をかかずに済みました。むしろ上手くいきすぎて、なぜか国王陛下と義兄弟の契りの盃を交わす羽目になりましたよ」
「それはまた……ご愁傷様です?」
「まあ、気に入られたんですから、良しとしましょう」
「話がそれましたが、本日は、正式に魔王討伐の勇者に任命されたことで、創造神から追加のチートが与えられます。つきましては、ご要望をお聞きしようかとおもってご連絡を差し上げました」
「追加チートですか?」
「はい。魔王討伐の準備金みたいなものです。50Gとヒノキの棒しかくれない、ケチな某王様とは違うのですよ」
「なるほど。そうなると、魔王討伐の役に立つものを願えばよろしいんですね」
「おすすめは、聖剣とかなんですが……」
「既に何でも切れるアイテムボックスがありますね」
「聖なる盾とか勇者の鎧とか」
「何でも防げる最強のアイテムボックスがありますね」
「ほかには、アイテム輸送のための馬車とか……」
「アイテムボックスに入れれば十分ですね」
「回復アイテム」
「自分で回復魔法が使えます」
「……」
「…………」
「もう『お前ひとりで良いんじゃないか』ってやつですね」
「そこです!」
「え? どこですか?」
「いや、そうじゃなくて『ひとりで良いんじゃないか』ってところですよ」
「実際問題、一人でも問題ないですよね?」
「いえいえ。魔王は、遥か西の彼方にいると聞いています。そこまで一人旅とは、いくら何でも嫌ですよ。仲間が欲しいです」
「そうは言っても、勇者の旅に、一般人はついていけませんよ?」
「そこでご相談なのですが、私に与えられるはずだったチート能力を、その人たちに分け与えることはできませんか?」
「……少々お待ちください。確認してまいります」
「お待たせしました。前例のないことですが、創造神より許可が下りました」
「おお! では仲間が増えるんですね?」
「はい。ただし、適性の問題などがあるので、人選に関しては、創造神に一任させていただきますが、よろしいですか?」
「それは構いませんよ」
「では、あとで国王に神託を降ろしておきますので、数日中には仲間が集まると思います」
「長旅ですから、気の合う陽気な仲間が集まると良いですね」
そのあたりは保証の限りではありません。あのボケ老神の人選ですからね。
「……良い旅になることをお祈りいたします」
やったねコンゼン爺、仲間が増えるよ!




