表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この世界に、夜明けの炎を  作者: アカツキ
4/6

第3章 フィアナ騎士団

注意:主は初心者です  

あとがき見てくださると嬉しいです

 あれからまた1ヶ月半。

 もうすぐ、王都に着く。

 あたりは砂漠だ。

 そう。砂漠。

 暑い。

 そして水がなくなった。

 お金をケチって、馬車などを使わなかったのが裏目に出た。

 それが意味すること。

 死…

 そして間もなく、僕は意識を失うのだったーー


 ある日。

 気まぐれでレダ砂漠を歩いていた日だった。

 「んん?」

 遠くに、人影が見える。

 「人か?」

 そう呟いた瞬間だった。

 ばたり、とその遠くの人間が倒れた。

 「え、まじ?」

 と言いつつ、急いでその人を助けに行くのだった。


 「…ん」

 目が覚めた。

 白い天井に壁、そして数個のベッド。

 その中の一つに、僕は眠っていた。

 「どこだ?ここ」

 と、言っていたらこの部屋の扉が開いて、

 「あら、起きたの?」

 眼鏡をかけた若い女の人が入ってきた。

 「症状は脱水症状、持ち物を確認させてもらったけどレダ砂漠を歩くにはあの量の水じゃ足りないわよ」

 と、いろいろ言われる。

 いまだに状況が飲み込めない、などと考えていたらそれを見透かされたように、

 「ここはレダ砂漠内にある、『フィアナ騎士団』本拠地。」

 「私は医療担当の、リールよ」

 「リール…さん?」

 「呼び方はなんでもいいわ」

 なるほどここは『フィアナ騎士団』の本拠地で、この人はリールさんと言うのか。

 なるほど。

 …ん?

 そこで僕は、気づく。

 『フィアナ騎士団』て確か、王都への反乱軍だということ。

 そしてーーあの子がいること。

 「へ?『フィアナ騎士団』!!??」

 僕はびっくりする。 

 ベッドから跳ね起き、大声で叫ぶ。

 「うるさい。」

 「すいません…」

 リールさんがもってる紙に目をやりつつ、そう淡々と言う。

 指摘されて、少し落ち着く。

 「えと…なんで僕はここに?」

 「あなた、レダ砂漠で気絶したの覚えてないの?」

 えーと確か。

 僕は王都に向かっていて、「レダ砂漠」を歩いていた。

 そしたら途中で…気絶した?

 記憶がぼんやりとしていてあまり覚えていない。

 「私のとこの団員が助けてなかったら、死んでたかもよ」

 と、恐ろしいことを言われてしまう。

 「え、ええ…」

 運が良かったと考えていいのだろうか…

 「ご迷惑を掛けました…」

 「ええほんと、気をつけてよね。」

 謝りつつ、次は気をつけようと反省する。

 すると、またしても扉が開いて、人が入ってきた。

 「おお、起きたか坊主」

 眼帯をした、わりと若めの男の人が入ってくる。

 「あら、ゴル。」

 ゴル、と呼ばれたその男の人が、こちらに近づいて来る。

 「な、なんでしょう…?」

 そして顎に手を当て、こちらをじっと見ている。

 リールさん…は、何もなくただこちらを見ている。

 「坊主、どこから来たんだ?」

 「えーと…ここからかなり遠いところの孤児院から来ました…」

 「ふーん…」

 なぜかわからないが住んでいたところを聞かれ、うなり声を上げている。

 どうしたらいいかわからずおどおどしていたら、

 「さて…坊主と呼ぶのもあれだな、名前は?」

 「ああ、ちなみに俺はゴル、ゴル・マックモーナ」

 突然名前を聞かれる。

 最近突然名前を聞かれるの多くない?

 「ルナです…」

 「なるほど、ルナか」

 「じゃあルナ」

 「は、はい」

 「この組織に入らないか?」

 「…ん?」

 突然。本当に突然そう言われる。

 だが、流石に突然誘われ入るようなことはできない。

 「い、いえやめ…」

 「倒れてたあんたを拾って、治療して、さらにはアジトの場所まで知られてしまった。」

 断ろうと言葉を発したら、突然遠くで見ていたリールさんが遮った。

 なんだろう。

 …とても嫌な予感がする。

 「後者はまだいいとして、前者がな」

 「そうね、治療費を頂かなくちゃね…」

 とても、とても圧を感じる…

 二人の目が光ってるように見えるというか光ってる!!

 まだゴルさんはいいとしても、リールさんもこんな熱くなるんだ…とか思いつつ、気になることを聞いた。

 「あのう、ちなみに治療費いくらでしょうか…?」

 完全に気圧された感じで弱々しくそう言ったら、

 「そうね、だいたい8000万くらいね」

 と、法外な値段を課せられた。

 「…!!??」

 驚愕の2文字が頭に浮かんだ。

 流石にこれはやりすぎだろうと反抗しようとしたら、

 「それじゃあ王都の裁判所かなんかにでも行ってみれば?」

 と返されてしまった。

 「うぐ…」

 『フィアナ騎士団』と王都は敵対状態。

 王都に『フィアナ騎士団』の事情を持ち込んでも、取り合ってもらえないのは自明。

 や、やられた!

 「うむむむむむ…!」

 と唸ることしかできない僕に対し、トドメの一撃が入った。

 「諦めな、ルナ」

 「諦めなさい、ルナ」

 と。

 してやられたとは、このことだろうか。

 心が折れてもはやなにも考えられず、

 「はい…」

 と二つ返事で返してしまうのだった…


 数時間後。

 再びゴルさんがこちらにやってきた。

 「…さて、団長にも話が通ったぞ。」

 「是非とも通してほしくありませんでした…」

 と僕がいうと、

 「気にするな」

 と言われてしまった。

 「いやあなたたちのせいなんですけど…」

 「そうだ、晴れてここの団員になったんだ。なんか聞きたいことあるか?」

 話をそらされてムッとしたが、この機会に聞きたいことを聞くことにした。 

 まず気になるのはステラそっくりの少女のことだ。 

 「あの…ここに女性の団員はいくらいらっしゃるのでしょうか?」

 「なんだ、女に興味があんのか?」

 「いえ、そういうことではなくてですね…」

 「そうだな、まず全体の団員数はだいたい3000人。各地方に拠点があって合計でそれくらいだ。」

 「そして男女比は7:3くらいか?」 

 思ったより数が多いのを実感しつつ、考える。

 男女比7:3でも、だいたい900人いる計算だ。

 そのなかからあの少女を探しだすのは難しい。 

 だから、この質問はやめることにした。

 「いえ、やっぱり大丈夫です。」

 「ん、そうか?」

 一旦中断させつつ、もう一つの気になることを聞いた。

 「どうして、『フィアナ騎士団』は王都に反乱するんですか?」

 「…」

 すると、急に黙りこんでしまった。

 そして、あることばを口にする。

 「『黒龍譚』って、知ってるか?」

 「ええ、知ってます」

 『黒龍譚』…これは『破滅の黒龍』と呼ばれた『ジズ』という怪物を、5人の英雄が討伐したという、実話。

 子どもの読み聞かせに使われる、有名な英雄譚だ。

 その5人は昔から、『五英雄』と呼ばれ尊敬されてきた。  

 だが、それとこれの何が関係が…?

 「この『黒龍譚』、実話って知ってるだろ?」

 「はい」

 「実はな、五英雄は『フィアナ騎士団』の軍隊長だったんだ」

 「『フィアナ』とは本来『兵士』を意味する言葉」

 「『フィアナ騎士団』は本来、王都に仕える神聖騎士団だったんだ」

 明かされる衝撃の事実。

 『黒龍譚』は、20年前の話の実話。

 つまり『フィアナ騎士団』は、『黒龍譚』以前までは王都騎士団だったということ。

 「じゃあどうして反乱軍に?」  

 と聞くと、急にゴルさんは立ち上がり、

 「それにはまた、深い訳があるんだ」

 と、はぐらかしながらそう言った。

 「え?」

 とすっとんきょうな声を上げると、

 「いずれわかるさ」

 「『フィアナ騎士団』のこと、王都のこと。」

 「まだお前には、早い話だ。」  

 「そう、ですか」

 「また後で来るぜ」

 と言い、ゴルさんは部屋を出ていった。


 また深まる王都、『フィアナ騎士団』の謎。

 いつかそれがわかる日が来るのだろうか?

 あの少女のこともわからない。

 頭がごちゃごちゃしてきた。

 少し頭をリフレッシュさせようと、僕は再び眠りにつくことに決めた。



 これは、まだルナが砂漠で拾われ、目覚める前の話。

 リールとゴルは、向かい合いながらあること考えていた。

 それは、拾ってきたこの少年のこと。

 「この紫掛かった黒い髪、碧い眼…まさかとは思うが…」

 「奇遇ね、私も同じこと考えてた」

 この二人は、ルナの見た目に覚えがあった。

 「まさかとは思うが…」

 「…いいや、あってるとおもう」

 「ここまで『あの男』の特徴を引き継いでいる人は早々いない」

 リールがそういう。

 「まるで生き写しのような特徴だもんな…」

 ゴルも納得したように頷く。

 「本当にそうなら、この子は保護しなくちゃならない」

 「まちがってもあの王に姿を見せちゃならない」

 リールに続け、

 「無理矢理にでも入れなくちゃな」

 「だが本当か少し確かめるか」   

 とゴルが言う。  

 「…頼んだわよ」

 リールが不安そうに言う。

 

 

 そうして、少年が目覚め話は紡がれる…

 ご精読ありがとうございます。  

 「この世界に、夜明けの炎を」第三話いかがでしたか?

 さて、ここからどんどん話が進んでいきます。

 謎も深まりゆくなか、書いててとても楽しいです。

 是非良かったら、ブックマーク、感想、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ