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こびり付いた錆  作者: 荒希 夢
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置いていかれた悲しみと苦しみ



やっとの思いで帰って来たのか…何らかの決意を固めて帰って来たのか…

入って来た旦那は、4人掛けのテーブルだったので必然的に私の隣に黙って座った。


私はさっきの話は聞こえなかったかの様に「説明して」って言うと、大方の話を既に聞いているとは知らない旦那は「お前とケンカばかりになって付き合いだした。」「子供が出来た」と、とてつもなくザックリとした説明した。それが精一杯だったのだろう。


私の思考回路は停止していて震えを抑える事と毅然としている事だけを保とうとしていた。

心に穴が開くとはこんな事をいうんだろう。自分の気持ちも相手の気持ちも旦那の気持ちも考えようとかそんなのは全くで心の中が真っ暗な感じがした。


相手の母に「別れ話はされてましたか?」と聞かれた。「してない」と答えた。

すると、「「別れたら、子供のこと全部自分は関係ないなんて思わないで!貴方が引き取る事だって有り得る事なんだ!」とか、「もう限界だ!」とか、言われたと旦那さん言ってましたが嘘ですか?」と返ってきた。

…確かにメールした。正しく一言一句そのままなんではないかと思えるメールの内容だった。

ケンカしてイライラして…でも、それは夫婦では有るケンカであって…何とかちゃんと話したいから何とかしたいからメールしている訳であって…


女の母は「ねぇ話し合い中だと言ってたよね?上手く話しが進んでいるってメール見せてくれたりしたよね」と今度は旦那にふった。

旦那は「そうゆう方向になるようにしていた」と言った。

停止していた思考に何かが反応した音がした。本当に苦しくてもがいて…何とか話し合いたくて、何とか真剣に聞いて貰いたくて、必死になっていた自分のメールを知らない所でニコニコしながら見られていた。2人にとってソレは賞賛メールだったのか…

そう思った途端、口が勝手に開いて

「それじゃあ、あえて子供に関わらずして私とケンカし、別れ話しを私からする様に仕向けて行ってたという事なの?」と旦那にハッキリ聞いた。

「ある時からはそうだ」と旦那はバツが悪いがもう逃げ場は無いと言った感じで答えた。

「最低だね」と今度は悲しみしかない声で私は言った。


旦那は「別れる」「こうなった以上責任を取ってどちらとも別れる」と言った。

私は「それは責任放棄だよ。どちらも責任取らないって事だよ」と言った。

が、ビックリした事に相手は、あぁ〜そうですか…という様に慰謝料の話をし出した。幾らが相場か…とか…私はこの展開にアホらしく感じた。こんなに簡単に引き下がる程度の奴らに家族壊され……違う、、、とっくに壊れていたのかもしれない。

もう、後の話しは頭には入って来なかった。


女と女の母は出て行ったけれど、悲しみと苦しみと…とにかくそうゆう物をたくさんたくさん置いていった。あちらは、その分晴れやかな気持ちなんじゃないかと思うほどに…

涙を堪えていた。泣かない様に必死だった。泣いたらダメだと思っていた。


泣けば良かった…喚けば良かった…もっと取り乱せばよかった…

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