第005日目
第005日目
目を覚まし、ここ数日の日課にもなった石板の確認と食べ飽きた朝食を済ませる。
名前:ユーヤ・タナカ
年齢:18
LV:7
主職業:見習い採取人
特技:初級採取知識、初級採取量増加
装備:節の木の棒、採集用鎌(初級)
副職業:-
特技:-
その他:言語の加護 職業選択の加護
見習い戦士はLV2となりました
さて今日は何をするか、作ったばかりの背負い籠に予備の武器を固定しておく。
・森の中で見つけた気になる物を確認する
・絶壁の色が異なる部分が何なのか確認する
石板で地図を確認する。昨日調べた絶壁はなんとなくこの岩がある丘の近くまで続いてる様に感じる。絶壁が延々と続いていたので、なんとなくだがそう感じた。泉で水分補給を行った後は岩から南方向に進み、南西方向へと探索を開始することとした。
泉に到着し絶壁がどの程度続いているのか周囲を見回してみるも、霧のような物が邪魔して遠くを確認することができなかった。仕方なく岩のある丘へと戻り、地図を確認しつつ南へと足を進める。最近お世話になっている節の木の群生地を抜け、丘を下る。背の低い草原があり、森の先で見たのと同じ切れ目がそこにはあった。周囲を見回してみるも、そこには生き物は確認できなかった。ゴブリンが歩き回る場所の近くが拠点だとすると、良い心地ではない。
少しだけ安心して東方向に目を向ける。そこには昨日もみた絶壁が存在した。少し違うこととして、岩の丘の近くで絶壁は終わっており、南方向に延びる絶壁が確認できた。岩の丘の近くが絶壁の角になるのであろう。森への草原の切れ目を確認し、今回は絶壁伝いに東方向へ探索を開始する。途中で色の異なる部分を発見したので鎌で少しだけ削って確認してみる。
名前:岩塩
岩塩。削って塩として使用できる。
生産ゴブリンから入手した物と説明は一緒だった。
生き抜く上で必要な塩が近くに存在したことは非常に助かる。石板の地図で場所を再度確認し東へと進んでいく。途中で気になる物は手に取り確認する。パンの実やウツボカズラの実、接着の実といった見慣れた物は存在だけを確認しておく。右手では色の異なる部分はないか確認し、左手ではどのような実があるのか確認する。結構大変だがそれぞれで発見があった。
絶壁側では2種類の発見があり、
名前:粘土岩
簡単に砕くことが出来る岩。小さく砕いた物に水を加えると粘土のような性質に変化する。細かいことは言わない約束となっている。
名前:石灰岩
簡単に砕くことが出来る岩。建築用の建材として使われるコンクリートの原料となる。小さく砕いたものと同量の砂を混ぜ合わせ、水を加えると硬化する。細かいことは言わない約束となっている。
発見したものはそれぞれ粘土の材料になるものと、コンクリートの材料となるものであろう。説明の最後にある 細かいことは言わない約束となっている。 という部分が少しやっつけ感を感じる。使えれば文句は一切無いので、細かいことは言わない約束となっている。には賛同することにしよう。
続けて森側でも3種類の発見があり、
名前:火炎の実
細かくすり潰すと高温を発する実。着火用の火種として使われる。
名前:浄水の実
飲用に向いていない水の中に入れて一晩置くと浄水された水となり飲用可能となる。機能を失った実は黒く変色する。
名前:乾燥の実
近くにある物を乾燥させることが出来る実。食材や薬草と一緒に袋に入れ密閉すると一晩で適度な乾燥状態となる。機能を失った実は黒く変色する。細かいことは言わない約束となっている。
こちらはお約束は1個だった。着火剤、浄水剤、乾燥剤になるのかな。それぞれの実で機能が異なるので、少し戻ってウツボブクロを多めに確保して小分けに採取し背負い籠に入れておく。在庫の少なかったパンの実(飽きた)も見当たる限りで採集しておく。食料なので文句を言いたいけど言えないのである。
そんなこんなで森の南側、絶壁の北側部分を伝い東に進み森との切れ目がある部分へと到着した。絶壁の続く先を見渡すと壁に向かって何かをしているゴブリンを発見した。身を伏せ慎重にゴブリンへと近づく。近くにあった小さな茂みに身を隠し様子を伺ってみる。
その生き物はゴブリンであろう。今日は見習い戦士ではないので名前は浮かんでこない。絶壁に向かって何をしているのかというと、採掘であろう。ピッケルのような物で絶壁を掘り、スコップのような物で掘り出した物を汚い袋に収めている。暫く眺めていると、絶壁の奥から土煙を上げ接近するものが見えた。より一層身を伏せて様子を伺う。
接近してきたものは2頭のロバのような生き物が引く荷車だろうか。あれは馬車とは呼べるものではない。よく見るとロバのような生き物の上にはゴブリンらしき生き物が乗っており、どのように固定しているのかは分からないが、そのロバのような生き物が荷台を引いている。力業で荷台を引いてる様に感じられた。呼称を考えるのも大変なのでここではゴブリン馬車とでも呼ぶことにしよう。
ゴブリン馬車の接近に気付いたゴブリンは掘り出した物を入れた袋を絶壁から離れた場所へ運んでいく。ゴブリン馬車が到着し、荷車へと袋を載せてゆく。よくよく観察すると、採掘を行っていたゴブリンに比べ、ロバらしき生き物に乗ったゴブリンは一回り体格が良く感じられる。見習い戦士であればあのゴブリンが何なのか、観察もできたのであろうが今日は無理である。下手に危険を冒す必要もないので、ゴブリン馬車が離れていくことを確認し、ゴブリンが採掘の作業を再開することを確認し、その場を離れた。
切れ目を超えて森へと入る。来た道よりやや北側の未探索部分を通り岩のある丘へと進む。途中で今日見つけた新種3種類の群生地帯を発見し、追加で採取を行う。他には特に新しい発見もなく、森を抜け泉へと至った。泉で乾燥させておいた水ヒョウタンの実を回収し、泉の水を汲んでおく。その際に手に持ったヒョウタンの名前が若干変化していることに気がついた。
名前:水ヒョウタンの実(祝福)
特殊な泉に生息する水ヒョウタンの実。乾燥させると通常のヒョウタンと同様に水筒として使用が可能。特殊性能:性能保持
なんか祝福とかいう偉そうな名前がついている。
前回、泉の水にも???はついていたので、これも分かるのかと泉へと目を向ける。
名前:泉の水(祝福)
特殊な泉の作用により常時飲用が可能な水。植物をこの水で育てると成長促進作用がある。家畜にも同様の作用がある。泉より採取して24時間経過するとただの水になる。特殊性能:疲労回復、性能保持容器で劣化防止
泉の水は???部分に偉そうな名前が付いた以外に、説明文の内容も変わっている。まぁこれも 細かいことは言わない約束となっている。 というやつなのだろう。
背負い籠に水ヒョウタンの実をぶら下げ、岩のある丘へと帰還する。
早めの夕食にはなるが、お約束の夕食を食べつつ明日のことを考える。
・ゴブリン馬車を発見したことで、ゴブリンに一定の文化があるものと考えられる。
・ゴブリンは好戦的と感じているが、同種のゴブリンには好戦的ではないことから判別はできている様に思える。
・ゴブリンの乗っていたロバのような生き物は別物だとは思う。サイズ的に人間が乗ることは不可能だと思える。
・ゴブリン馬車の一部である荷車は残念な見た目ではあったが人が引く荷車へと改造できるかもしれない。場合によっては構造を調べて新たに製作することも出来る。
・ゴブリン馬車が戻った先に何かがあるかとは思える。まだ近づくことはできない。
今日のことを頭の中でまとめつつ、本日の夕食へのコメントも一応考えておく。
明日も森の未探索部分を探索することにしよう。職業変更は無しとする。
本日の夕食メニュー
・パンの実(そろそろお米が欲しい)
・干し肉(どう考えてもマズイ)
・泉の水(精神的疲労は回復せず)
本日の討伐モンスター等
・なし
++++